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育休中にできなかったこともあるけど、できたこともたくさんあるよ

もうすぐ、1年ちょっと続いた私の育児休暇が終わろうとしています。産休も合わせると、1年と4ヶ月仕事から離れていたことに。時間の流れは均一ではなく、辛い時はゆっくりと、楽しい時は一瞬で過ぎ去っていきました。

ちょうど節目の時期なので、育休期間を振り返ってみたいと思います。

出産前(もっと言うと妊娠前)にあたりまえにできていたこと(主に身体をハードに動かしたり、知り合いのいない遠い場所に足を運んだりこと)が思うようにできなくなったけれど、その代わり、想定外にできたこともいっぱいあったよなぁと思うのです。

長期間実家に帰れた

約1年半の育休の間に、夫の実家と私の実家、それぞれ「2回ずつ」、しかも「2~3週間」という会社員として働いているとなかなか難しい長期間、滞在することができました。

特に夫の実家が韓国で、近い国とは言え、飛行機に片道3時間乗らなければならず(Door to Doorで片道11時間)気軽に帰れる場所ではないため、こうして長い時間家族や親戚と過ごせたことは、本当にありがたかったです。

何より、出産を経験したことで「親との時間を大切にしたい」という気持ちが自分の中に芽生えたことが大きかった。

私は実に親不孝な娘で、大学に進学して家を出て以来、実家に帰るのは多くて年に1回。「帰省に時間とお金を割くくらいなら海外旅行に行く!」と言って、長期休暇のたび海外に遊びに行っていました。

ところが、妊娠・出産を機に、親のありがたみをひしひしと実感し、親が子どもをどれだけ愛し、大事に思っているか、そして一緒に時間を過ごしたいかを身をもって知ったのです…。そんなわけで、会社にとらわれなくて済むこの育休期間、できるだけ長く実家で過ごすようにしたというわけです。

快適な宿探し、食事のこと、そして緊急時のことを考えると、小さい子どもを連れて旅行するのはなかなかハードルが高いですが、実家であれば旅行気分を味わいつつ安全性も担保されています。いい気分転換にもなりました。

▼ 家族で韓国に帰ったときの記録

言語の勉強ができた

子どもが生後5、6ヶ月を過ぎたあたりから夜通し寝てくれるようになり、徐々に子どもが寝た後の3、4時間は自分のために時間を使えるようになってきました。働いているときは平日1時間(長くて2時間)くらいしか取れていなかったので、この時間はすごく長く感じました。夫が家事を積極的にやってくれる…というか私よりもできるおかげで、この時間まで家事を持ち越すことはほとんどなく、心から感謝感謝でした。

さて、このまとまった時間を何に使おう…と考えたときに一番に頭に浮かんだのが「韓国語の勉強」でした。

ちょうど育休の最終月にTOPIK(韓国語能力試験)があったので、申し込むことで少々自分を追い込みました。なんと大学ぶりの受験。ただ、「必ず◯◯級を取る!!」というよりは韓国語力の現状把握的な意味合いでの受験としました。あんまりこれがストレスになってもよくないですしね。

まだ結果は出ていないのですが、私はもともと読書が好きで、空き時間に韓国語の本をひたすら読んでいたおかげで、読み取りは満点に近いんじゃないかと…。2,3時間と長い試験時間、集中力が続くかが何より心配だったのですが、試験本番ともなれば意外と集中できるものですね。

▼ 生活が安定してきたときの1日の時間の使い方

在宅系趣味を楽しめた

子どもの就寝後、3,4時間をすべて韓国語の勉強に費やしているなんて、まさかまさか… 勉強は1,2時間。それ以外は趣味の時間に当てていました。

音楽やPodcastを聴いたり、読書をしたり、育児日記を書いたり、アルバムを作ったり、韓国のことを調べたり、もともと副業的にやっていたライターやキュレーションの仕事を細々と負担のない程度にやったり…

多趣味の私にとって、それはもう至福の時でした。

たまに子どもが泣いて起きたりするので、イヤホンをつけて何かを聴くときは、事前に夫に「子どもが泣いたら教えて〜!」とお願い。特に子どもが動くようになってからは、こちらの知らないところで移動していると超危険なので、要注意です。ある日突然つかまり立ちしたり、ハイハイし出したりするので、目を離している隙にベッドから転げ落ちたりしたら大変です。

「アウトドア×個人的な趣味」はほとんどできなくなりましたが、その分、「インドア×個人的な趣味」と「アウトドア×家族共通の趣味」が自分の中で幅を利かせ始めたんです。自分の人生が新たなフェーズに突入したことを実感した期間でもありました。

子どもの成長を間近で見れた

これぞ育休の醍醐味。

最初は呼吸とおっぱいを吸うだけで必死だった我が子が一つずつ階段を登っていく様子を心ゆくまで眺めていられるんです。

特に印象に残っているのは、初めて夜通し寝てくれた時、初めて笑った時、初めて自力で首を起こせた時かな…。自分もこうして親に見守られながら成長したのだと思うと、なんとも言えない不思議な気分になりました。

「長女はいつも我慢ばっかりで辛い!」とずっと思っていたのですが、長女だったからこそ、きっと大事に大事に育ててくれたんだろうなぁ。

最後に:できなかったこと

育児というのは、夫/周りの人がどれくらい協力してくれるか、どこで出産するのか、どこに住んでいるか、どのくらい稼ぎがあって貯蓄があるのか、いつ職場復帰しなければいけないのか、などの環境や母子の健康状態によって、その大変さやお母さんに対する制限はさまざまです。

私の場合は産後の不調が長い間続いていたこともあり、好きだったランニングをしようと一歩を踏み出せなかったり、夫が家族の時間を大事にしたいタイプなので、なかなか子どもを夫に預けて自分だけ出かけてくると言い出しづらく、やりたいことがすべて望み通りに実現したわけではありませんでした。

育休中の身なので、やるべきことは育児であって自分の好きなことをやるなんて申し訳ない…という気持ちも心の片隅にあり、自分自身が自らの行動に制限をかけていた部分もあるかもしれません。

人それぞれ、事情がいろいろありますよね。

何かしらの理由によって育児生活がうまくいかないとき、成功体験談ばかりが綴られた育児書を読んだりSNSを見たりすることで、妙に焦り、心がすり減ってしまうこともあるかと思います。

これから育休に入る方や、育休中の方がこのnoteを読んでくださっているとしたら、どうか自分の中に入ってくる情報の量と質を上手くコントロールしながら、他人と自分を比べることなく、目の前のかわいい我が子をただただ真っ直ぐ見つめ、ゆったり過ごしてほしいです。

そして、少し気持ちに余裕が出てきて物事を前向きに考えられるようになってきたとき、「自分のために何かできそうなことはないかな?」って思えたらいいですね。

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