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私がDTMを挫折しなかった理由。
パソコン上での音楽制作、DTM。
私がDTMに出会ってオリジナル曲を書くようになってからそろそろ12年、夢中になっていたらあっという間に歳月が流れていました。
これからも、私はきっとDTMを選び続けるのだろうと、漠然と思っています。
素質もないし、上達スピードも早くなくて。優れたDTMerではないと自己評価しているけれど、なぜここまで来れたのでしょうか。作曲の合間にぼんやりと過去を振り返ってみました。
私がDTMで挫折しなかった理由を書いていきます。
下手だけど伝わるね、を目指したこと
まずはこれです。
上手い音楽を聴かせよう、とは思っていませんでした。
「(音楽は下手だけど)歌詞はいいね。」
「(音楽は下手だけど)感情が伝わってくるね。」
こういった感想を目指しました。
上手い音楽なんてお金を払えばいくらでもあるのだから、私は私に中にあるものが伝わる音楽を!と、今でもそうです、そう思って作っています。
それによって自然と、「自分の作るものは技術的に下手だから良いものではない、じゃあやめよう」という挫折を避けることになったのだと思います。
また、DTMを始めた頃の私がめちゃくちゃ尖っていたのもありますね、振り返ると恥ずかしい笑
「技術を競うために音楽はあるんじゃない!感動させるためにあるんだ!」みたいなことをツイッターで熱く語っていたのをふと最近思い出しました。他にも色々と尖っていましたが思い出すのはやめておきましょう。
作る曲はクラシックよりだし、クラシックピアノ畑だったのに、なぜそんなロックな思考回路になったのかは謎です。なんで?
今はだいぶマイルドな生き物になりました。でもたまに当時の私の狂気的で愚かな強さを羨ましくなることがあります。
自分のために音楽を作ったこと
ふたつめはこれ、誰かのためではなくて、自分が聴きたい音楽を自分のために作ろう、思っていたから。
作曲講座や作詞講座でよく見る、「リスナーのために作ろう」という内容。あれ、私は少し危険なアドバイスだと思うんですよね。
言いたいことはわかります。リスナーを感動させるにはリスナーが聴きたい音楽を提供しよう、音楽は共感が大切、確かに間違ってはいないんですよ。
しかし初心者の場合、最初からたくさん再生されるレベルの高い音楽を作れないのが普通です。そうなると、リスナーのために作ったのに肝心のリスナーがあまりいないという状況になります。
リスナーのためにがんばって、それが届いている実感がない、となると……あれ、この曲の存在意義はなに?という思考になって病むのは時間の問題です。
最終的には、聴かれないなら無意味だからやめよう、となり、挫折が待っています。
自己満足のために曲を書いて発表するなんて、恥ずかしい!という人もいるかもしれませんし、今の私もたまに思いますが、当時の私は尖っていたのでそんなことは微塵も考えませんでした。他人を気にしたら負けです。狂気的で愚かな強さを持つのです。
全力でやること
それから、当時の私には根拠のない自信がありました。それはきっと、全力で作っていたから。
自分にとって自分の思う最高を追求したのだから、少なくとも現在の私にとって最高だ、という方向性の自信。他のすべての人が酷評したとしても、私にとって良いものである事実は誰にも揺るがせられません。
そして当時の私は尖っていたので、自分にとって最高ならすべて最高で幸福でした。あの創作における高揚感はなんだったんでしょうか。やっぱり狂気的で愚かで強かったな……。
その後、耳が肥えて過去作が良いと思えなくなったことがありまして。全力でやったのにやっぱり良くなかったんだ……と愕然とし、その時は一気に自信を喪失したのですが、もうすっかりDTMは生活の一部だったので挫折には至りませんでした。DTMをやらないほうが違和感がある、というくらいのめり込むまで狂っておいて、正気になっても引き返せなくしておくのがポイントです。あとは作りたいという強い欲求があったから何とかなったんだと思います。
結論
尖りまくって狂気的で愚かな強さを手に入れれば挫折は回避できます!
でも普通にクレイジーな過去の痕跡もたくさん作ることになります。後悔はないけど、私はもう当時の私には戻りたくはありません!!!!
もし良かったら尖っていたころの約12年前の曲も聴いていってください。当時の曲は今でも好きです!
https://www.nicovideo.jp/watch/sm14885723
https://www.nicovideo.jp/watch/sm16499657
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