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かもしとたねエッセイ

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山の家、海近くの畑、自然界、人や動植物の生死などを通して感じる不思議。この世は不思議でいっぱい!その答えはそれぞれの人が持っていて、どんな人生にするかもその人が決めることができる…
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#家庭菜園

*さぁ、種採りしましょうか。

私の種採りバイブル、「岩崎さんちの種子採り家庭菜園」 今は残念ながら、販売されていないようである。 野菜にまつわるエッセイや、種採り方法、 栽培歴などが載っており、 初心者だった頃の私はこの本を読んで 種採りの意欲を沸かせたものである。 種採り、と言っても野菜を放ったらかしにしていたら 種ができるというわけでもなく、 ちゃんと種を採る時期というものがあって、 横着な私はよく失敗をする。 適期に採れなかった種は、 鞘が弾けて中の種が飛んでしまっていたり、 雨に当たってカビ

*ヒエという嫌われ者・強者から学ぶ

田植えが終わった6月後半になると、 田んぼの中や畔にはヒエという稲科の草がたくさん生えてくる。 田植えをしている時には生えていなかったのに、 1週間ほどして草取りに入るとたくさん生えているのだ。 成長スピードの速いヒエは、少し目を離したすきにぐんぐん大きくなり、 あっという間に米の背丈を超えてくる。 草取りの時に、このヒエを抜いておこうとこちらは必死になるのだが、 お米の苗とそっくりさんで、米の苗にそっと寄り添うように 生えているこのヒエを見落とすことしばしば、 気

*梅の実黄なり・・早くこいこい梅の実よ

田植えが終わり、ほっと一息ついたのもつかの間、 梅の実が、黄色く色づき、 梅干しを漬け込む季節がやって来る。 6月も半ばになると、黄色く色づいてくる梅。 完熟した梅の実の、なんと芳しいことか。 この芳しい梅の実に、鼻をうんと近づけて、 香りを思いっきり吸い込めば、 なんと幸せなことでしょう。 横を通るたびに吸い込んでは、 はぁ〜、と幸せなため息をつく。 ・・私だけではないはずだ。 うちの畑には元々、一本の花梅の木があって、 ほんの少しの実を付ける。 20粒ほどだろうか

*問題のようにみえるもの

淡路島で自然農をするようになってから、畑では様々な問題が起こった。 自然農を初めて2年目、耕さない畑の土はカチカチになった。 苗を移植するのにスコップが入らず、耕さない自然農で大丈夫なのか?と不安になった。 けれど、翌年頃からカチカチだった土がだんだんと軟らかくなり、 今では畑全体がフカフカの土になっている。 13年たった今でも畑を耕したことはない。 同じく2年目、10年ほど放置していた田んぼで米を作ることになり、草を全て排除し田植えした。 すると、その田んぼには芝がび

*昔の日本人は凄かった!玄米よりも白米よりも、分づき米!?

私の祖父は大正元年生まれの人で、祖母は大正5年生まれ。 そして私は介護の仕事についていたこともあり、明治・大正生まれの人たちをたくさん見てきた。 その人たちは現代人に比べてとても小さな身体なのに、 明らかに私たち昭和・平成生まれの人間とは桁違いの体力の持ち主で、すさまじい精神力も持っていた。 祖父は97歳で入院したとき骨密度を検査したら、なんと日本人20代男性の平均骨密度を上回っていた。 そら、何度こけても骨折しないはずだ、と驚きながら納得したものだ。 明治・大正・昭和初