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どうやって死ぬか

どうやって死ぬのがカッコいいだろうか?
誰もが思ったことあるでしょう。

やっぱり僕は人を助けて死ぬのが一番カッコいいかなと思います。

タッチ世代なので。
上杉和也の死に方です。
地方予選の決勝戦、これに勝てば甲子園。
その朝、上杉和也は球場へ向かった。
その途中、子供を助けて自分はトラックにはねられて死んでしまう。
ここからいまいち冴えなかった双子の弟の上杉達也が、甲子園を目指すようになります。

子供を助け、弟にも良い方に影響を与えた、上杉和也の死に方がカッコいいです。
どうせ死ぬのならば、そんな死に方がいいです。

しかし、どうやってやればいいのでしょうか?

まず子供をどうやって助ければいいのでしょうか?
子供が飛び出しそうな路地を探して、そこで飛び出さないか監視する必要があります。
そこにうまい具合に車が向かってきて、僕が子供を助けて…。
そんなことって起きるの?そんな現場って見つけられるの?

そこまで現実的に考えると、仮にそんなことが起きたとする。
僕は子供を助けて死んだとする。
そうすると自分のカッコよさがわからないまま死んでしまっている。
結局死んでしまうと結果が見れない。

そして可能性として、その助けた子供が自分のせいで僕が死んだと思ってしまうかもしれない。
「ありがとう、あの人はヒーローです」だけ思うとは限りません。
「でも自分がいなかったら、あの人は死なずにすんだ」
そんな罪悪感も持つかもしれません。

そうなると僕は不本意です。
ではどうするのが一番いいか?
自分のカッコよさが見れて、子供に罪悪感を与えない方法は?

子供を助けて死なないことです。
ただ飛び出した子供を助けるだけです。
そうすると感謝されてカッコよく思われます。

うーん、死ねなかった。

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