粗さゲームズ8本目:燃える戦場を飛ぶ雷電!

レバーとボタンに没頭し……

私の祖母は故郷の田舎町で駄菓子屋をやっていた。そこにはテーブル型筐体が二つ置いてあり、どんな契約になっていたかは分からないが、半月に一度くらいのペースでゲームが入れ替えられていた。料金は1クレ50円である。

どんなゲームが入っていたかはあまり思い出せない。確かマクロスの奴とか、マジンガーZの奴とか、ナイトスラッシャーズとか、ギャルズパニックが入っていたのをかすかに覚えているくらいだ。しかし、一作品だけ明確に覚えているゲームがある。後にPS版を買ったくらいにお小遣いを使ったゲーム、それは雷電(セイブ開発製)である。

背景が燃えている!

私にとってシューティングゲームと言えば、「グラディウス」か「ツインビー」か、程度の物であった。どちらもアーケード用ではあるが、難易度はそこそこといった感じで、子供でも遊びやすいタイプのゲームであった。そんな私が祖母の駄菓子屋で雷電を見た時に、まず驚いたことがある。

「背景の森が燃えている!」

敵のヘリコプターを撃ち落とすと、ちゃんと森が燃えたり建物が壊れるのである。これは当時の自分にとっては爽快すぎた。まさに戦場を飛び行く戦闘機の姿がそこにあったのだ。しかもこのゲーム、難易度は高い。敵も弾もかなり多いし、ミスすると特定ポイントからやり直しである。しかもパワーアップは最低の状態に戻る。難しいが、それでも諦めたくない。中毒性が高いというのだろうか。とにかく先のステージ、先のボスが見たくて遊び続けてしまうのである。

しかも敵だって燃える。耐久力のある雑魚や、ボスキャラに弾を打ち込み続けると、敵機の装甲が壊れていって炎上し、倒せば大爆発を起こして地上に落下するのである。こ、これは気持ち良すぎる!

ショット・ミサイルを撃ちまくれ

このゲームには二つのパワーアップがある。一つは赤色のショット。もう一つは青色のレーザーである。後に紫のプラズマが追加されたがそれは置いといて、もう一つの武器がミサイルである。まっすぐ飛ぶのと敵を追尾してくれるタイプだ。個人的には赤色のショットとまっすぐ飛ぶミサイルを装着してプレイするのが好きだった。

うちの駄菓子屋の筐体には連射装置などない。ひたすらに自らの指だけで戦い抜くのである。そしてエンディングは……見た記憶がない……

おそらくクリアする前に入れ替えられちゃったんだろうなあ。

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