粗さゲームズ13本目:広い世界で暴れまわれ!

オープンワールドの衝撃

ゲームのテクノロジーは恐竜的進化を遂げている。ファミコンのグラフィックを見てみればいい。今のゲームとは雲泥の差がある。もちろんファミコンにもいいところはたくさんあるけれど、表現力に大きな違いがある事は誰にも否定できまい。そして容量やメモリーが増えたことで、ついにはゲームの中にリアルな世界を作ることが出来るようになった。オープンワールドの幕開けである。

まあ、一時期とても流行っていて猫も杓子もオープンワールドという時代もあったが、さすがにそれも落ち着いてきた。オープンワールドというのは非常に広いマップを自由に動き回って、探索したり攻略したりできるタイプのゲームのことを言う。一応2Dの時代からそういうゲームは作られてきたが、かの名作「GTA3」以降、3Dでのオープンワールドゲームがたくさん作られるようになった。

確かに最初はマップの広さを見て驚いて、これ全部移動できるのかーみたいな感じでワクワクするのだが……その移動がだるくなったりするのである。空を飛べる主人公とかでない限り、現実と同じように目的地には歩いていかなければならない。部隊が現代なら自動車があったり、中世なら馬に乗ったりもするが、結局自分で移動させないといけないのに変わりはない。だからスパイダーマン(PS4)は画期的だったのだが。

と、玉石混交なオープンワールドゲームで私が大変ハマったゲームがある。ちょっとマイナーかもしれないけど……それがJustCauseシリーズ(アバランチスタジオ製)である。

混乱と破壊の英雄(外道)

JustCauseはCIAエージェントのリコ・ロドリゲスを操作し、恐怖で国家を支配する独裁者を打倒するという内容のアクションゲームである。1作目は日本で出てないが、その後は2、3、4とシリーズ化されている。このゲーム最大の魅力はとにかく派手で自由なゲームデザインにある。

基本的にミッションクリアと、地域開放を繰り返してゲームを進めていくのだが、その順番はオープンワールドのお約束に従って、基本的に自由である。適当に色んな地域を回って見掛けた基地や街に殴り込んでも構わないのだ。武器は豊富に用意されているし、敵の戦車やヘリコプターを乗っ取って使うことだってできる。敵を倒しまくり、破壊できるオブジェクトをどんどんぶっ壊していくとさらに敵が乱入! すると独裁者と敵対する解放軍も乱入してきて大混戦状態に! 目に見える敵はひたすら撃って撃って撃ちまくりだ! ああ、気持ちいい……

グラップリングフックとウイングスーツがカギだ

そしてこのゲーム最大のギミックが、グラップリングフックとウイングスーツである(ウイングスーツは3から)。グラップリングフックは遠くまで伸びる鍵爪で、高所の地形に当てて移動することもできる。何度も出てくるパラシュートと組み合わせれば長い距離を一気に移動することも可能だ。さらにウイングスーツは高所から飛び降りて使用すると、遠くまで滑空することができる。地面にフックを掛ければ自由に飛行することも可能だ。このギミックがあるので特に自動車とか船は必要ない。

それにフックは戦闘にも使用可能だ。敵を掴んで引っ張ったり、ワイヤーを巻き取ってジャンプキックを放ったりできる。さらに楽しいのが伸縮攻撃だ。敵のヘリコプターが襲ってきたら、それに向けてフックを発射! そして掴んだままの状態にし、もう一方のフックを地面に接続。そしてワイヤーを縮ませるとヘリコプターを地面にたたきつけて倒すことが出来るのだ! 実際にやってみるとこれが気持ちいい! ヘリとヘリ同士をぶつけて倒すこともできるぞ。

どこか緩いストーリー

このゲームは基本的に戦闘を楽しむゲームなので、ストーリーは結構適当というか、ツッコミどころが多いゲームである。独裁者はどこからともなく大量の兵器や兵士を出してくるし、なぜかニンジャが出てきたり、支援物資の中身が明らかにコンテナより大きかったり、巡行ミサイルの真ん中あたりにわざわざモニターを付けていたり(個人的にこれが一番笑った)、いい意味で力を抜いて楽しめるゲームなのだ。

主人公のリコも決して正義の味方ではない。敵の独裁者は確かに悪い奴なのではあるが、リコだってアメリカの都合で独裁者を倒しに行っているわけで……まあ、最後にちょっと一矢報いたりしているが。

そうそう、ここまですっかり忘れていたが、オープンワールドゲームなのでマップはとても広い。なんと東京23区とほぼ同じ広さなのだそうだ。広大なマップに街や基地が点在しているので、探索するだけでも楽しい。ちょっとコピペもあったりするけどそれはご愛敬ということで……

とにかくおススメの3Dアクションゲームなのでぜひとも遊んでみてほしい。ストーリーは一応つながってるけどそんなに気にする必要はない。自分の持ってるハードで遊べるシリーズを購入してみてほしい。リコ・ロドリゲスのド派手な革命を体感してくれ!

ところでアバランチスタジオはJustCause5を作ってるのかな? 4も思いっきり続きますって感じで終わったし、映画が公開されたら情報が出るといいんだが。

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