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そこで知り合った女子高生 -- みきとP / “いーあるふぁんくらぶ”

 「みかちゃん」と聞いてあなたは、誰を思い浮かべますか?私は、とある女子高生を思い浮かべます。そうです、“いーあるふぁんくらぶ”の「みかちゃん」です。

 “いーあるふぁんくらぶ”は、2012年8月15日に投稿されたみきとPさんのVOCALOIDオリジナル曲です。この曲は、主人公が憧れの人と同じ言葉を話したい!と思い、中国語講座に通い始めるストーリーで、作中に登場するのが女子高生の「みかちゃん」です。

 歌詞の中には、みかちゃんのほかにも「ワン・リーホン」や「ジェイ・チョウ」、「レスリー・チャン」など中国語を話し、実在する人物の名前も登場します。こちらの人たちは、主人公の憧れの存在ですね。

 「みかちゃん」は講座で知り合った女子高生です。苗字は歌詞からはわかりませんが、台湾でのコンサートつまり海外遠征もさらっとしようとする強者(つわもの)です。主人公はみかちゃんに刺激されて、バイトも探して中国語の勉強も!と夢中になって頑張ります。

 夢中になりすぎて半年後、リア友が少し減ってしまったそうです。

 私の“いーあるふぁんくらぶ”のお気に入りポイントのうちの一つに、キャッチーなメロディーがあります。その中でも、“憧れて 夢中になって 一ヶ月二ヶ月半年過ぎた/リア友は少し減ったけど それもしかたないや”の部分が好きで、特に最後の“それもしかたないや”の“や”の音がとても好きです。

 ここの部分のメロディーだけ雰囲気が違って、最後のサビへ向かうタメのようになっています。この曲は、数回聞いただけで口ずさめるのですが、この部分が個人的に歌っていて楽しい音です。

 二人の掛け合い形式になっているところも楽しいです。GUMIと鏡音リンの掛け合いは、楽しく歌いながら中国語を学んでいる気分になれます。マジカルミライで鏡音リンレンverとして歌われたとき、楽しく合いの手を入れた思い出のある人もいることでしょう。

 合いの手の中には、あの「みかちゃん」もあります。もしかすると公式イベントで最初に呼ばれたキャラ(ボーカロイド除く)かもしれません。

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 “いーあるふぁんくらぶ”は、派生動画も多く投稿されています。(2021年9月2日現在:タグを含む作品数が4,067件)印象的だったのは、タイトルを文字って“○○○ふぁんくらぶ”とした二次創作動画が流行ったこと。中でも、いーあるふぁんくらぶMADはキャラクターの台詞がリズミカルに乗せられていて、聴いていて面白く心地よかったです。

 「曲の投稿間隔が空いてしまうから、気軽に楽しめるおやつみたいな曲を作ろう」というきっかけで生まれたこの作品は、今年で9周年を迎え、今も愛されています。久しぶりに見た動画は懐かしい味がして、また食べに来たい。そう思いました。

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