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朝カフェと耳で作られる関係性

朝いちばんに訪れた旅行先でのカフェは
完璧ではない場所に
居心地の良いものを選び取って並べた
化学反応が起こった気持ちの良い場所だった。

栞日カフェ@松本


旅行先のモーニングに選んだカフェ。
小学生とは言えども、2人の子連れで入れて
かつ、私の納得感もある場所を探した。

お店は、もともと「町の電気屋さん」をリフォームして作られたセレクト本屋兼カフェ。
決して条件が良いとは言えない場所に、大好きなお気に入りを詰めこんだんだろうなと感じた。

あぁ、とっても良い。

このお店はコンセプトを叶えるために、
ゼロから創り上げたところではない。
けれど、それがとても心地よい。
その時、手に入る良いと感じるものを
こだわり抜いて並べていって、満たして、
場所を創っていった。
そんなインスピレーションを感じさせるお店。
だからこそ、生き様というか、酸いも甘いも全て合わせ込み
それでも魅せることができるのだと感じた。

机に椅子に、ドライフラワー。
大きな古い活版印刷機なんかもインテリアとしてそこにあって、
棚一面の本棚も、都会でのビジネス書にあふれた空間ではなくて
きっとお店の人のこだわりが詰まった本たちなんだろう。


ひと文字日記帳
ドイツ製の活版印刷機
スコーン
入り口にはセルフのお水
壁一面の本棚
窓際の席

話は変わるが、最近Voicyをよく聞いている。それも対談を気に入って聞いている。
散歩の30分ほどの時間で聴く声は
人を身近に感じられ、生き様を垣間見させて頂いているような楽しい時間なのだ。

視覚情報がないから、伝わる情報量は動画やTVよりきっと少ない。
顔も見えない。
また削ぎ落されて、洗練された、本のような情報でもない。
荒い、けれど本質に迫った雑談を聞くのも
良いではないか。

これら2つはどちらも完ぺきではなくて、洗練されていなくて
でも、生き方に触れられる場だということが共通している。
その場を創った中心人物がこだわった深い思い入れがあり
余分な本質だけではないものがある。足りないものもある。
だからこそ、それらと相まって深みが出る。

それを味わってしまうと、
じんわり余韻に浸り続け
そこから離れても、心に何かが引っ掛かる。

ちょっとずつ、そんなものを選び取って
日々に散らばらせることができれば、
少しだけ豊かな人生になる、そう思う夏の終わり。




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