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日々是おとぼけ「ナソナとイソニ劇場」

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ナソナこと、母、七十七歳。生粋のおとぼけ。イソニこと、私、五十二歳。ボケとツッコミの二刀流。そんな二人が繰り広げる、愛と笑いとちょっぴり心配も詰まった日常を描いたシリーズ。「おす… もっと読む
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#日記

愛用のキーホルダーが壊れたショック。一緒に買った母が「私の使う?」いや、イニシャル違うし。

あ、待って。私の推しも母と同じイニシャルS。「じゃあ、いいじゃん」そうなんだけど、推しと母、イニシャルと血液型と星座が同じで誕生日一日違い。

被りすぎて、誰を推してるのか混乱するのよ。

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昨夜、母が私に背を向けて「今日も一日ありがとう」ありがとう感が、まるで伝わらん!抗議をしたら、母、向き直って「ワラシ」火に油か。「前髪がこう…ワラシ童子?」重ね言葉、新し!「あ、座敷童!」なるほどねー。五十年住み着いちゃったからねー。母さんなんか、住み着き歴八十年だけどねー。

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おすそわけ日記 220「ナソイソ劇場〜買い物戦士オカアサン〜」

冷蔵庫に食べ物がない。そこまではいい。 だが、トイレットペーパーが残り数十センチしかない…

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朝まで漫画とゲーム。母と食料の買い出し予定だったため、昼に目が覚めた瞬間、マズい!と飛び起きる。

目に飛び込んできたのは、テレビの前に陣取って『あつ森』で遊ぶ母の姿。「おはよ〜。久しぶりに、どうぶつさん、楽しんでま〜す」

母よ、ありがとう。私の罪悪感を木っ端微塵にしてくれて。

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おすそわけ日記 214「毎日がぐたぐたバカンス」

二日間に渡る話し合いの疲れが出たのか、母も私も、こんこんと眠る。 二人が居間に揃ったのが…

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おすそわけ日記 212「親孝行 されたい時に 子は昼寝」

午前中に起きて、オンラインの観音気功クラスに参加。 気持ちよく汗をかき、気持ちよくお風呂…

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おすそわけ日記 207「我が家の陰翳礼讃」

昨夜遅く、台所の電気が点かなくなった。 実は、一ヶ月ほど前に台所の洗い場の蛍光灯も切れてしまい、ここしばらく、やや手暗がりな状態で料理や洗い物をしていたのだ。 それが今や、手暗がりから、暗がりに急転直下。 流石にこれでは料理が出来ないなぁと対応を考えていたら、母が「居間の電気で見えます!」 いや、見えないって。それ、明らかに暗いって。 「大丈夫です。私には見えます!」 母さん、エスパーか。 ここで強く言っておきたいのだが、うちの母は「全国おっちょこちょい大会」に

大井町線の車掌さんのアナウンスがいい声で聞き惚れてしまった。また聞きたい。指名制度があればいいのに。母に話したら、投書しなさいと言われた。

私の自撮り写真を、母が開運狸の写真と間違えたことも書き添えておこう。違います。それはあなたの娘です。

悲しいので、緑の写真を載せておく。

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「母の愛」生肉が食べたいと言ったら、母が買って来てくれた。

感謝を表すべく「このノートの題名が母の愛で、重いと思ったけど、やっぱり有難…」言い終えないうちに、母が「こっちが重い!」

食事中に母「美味しい?」と何度も確認し「わざわざ買いに行ったもんねー!」と得意気。母の愛の圧。

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おすそわけ日記 204「衝撃の嵐」

夕食後のひととき、母と語る。話をしているうちに、マイペースな母のとんでもない勘違いに行き…

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薔薇好きな母、散歩の帰りにオレンジの薔薇を買ってきて、とてつもなく幸せそう。

お母さんの優先順位は、薔薇、娘の順だよねと言ったら、否定された。

ベストは「頭に薔薇を載せてる娘」と云う所で落ち着いた。

想像すると、ちょっと、イタタ。

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母がナムルを買ってきた。今夜はビビンパ。

クックパッドのレシピで温泉卵を作ったら、やったー!うまく出来たー!

とろ〜り卵を絡ませて食べちゃうぞ。

るんるんしている私の横で、母が嬉しそうに「私も卵を載せました〜」

見たら、発想がコロンブス。

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おすそわけ日記 194「我が家のミステリーゾーン」

いつもの公園で道に迷う。 あるはずの出口がない。 もしかして、緊急事態で出口の門を塞いで…

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おすそわけ日記 193「へそのゴマ慕情」

中学生だった或る日、目が覚めたら、へそのゴマがなくなっていた。 昨夜までは、確かに二粒あったのに。 私のへそが綺麗に清々としている。 この時、私は生まれて初めての喪失感を覚えた。 自分の身体の一部がない。 このスースーとした頼りなさ。 そして、衝撃。 暫しの放心の後、母に打ち明けた。 「お母さん、おへそのゴマがなくなってるの…」 しょんぼり顔の私に、母はさらっと言い放った。 「私が取りました」 更なる衝撃に言葉を失う私。 「だって、起きてると嫌がるから