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新緑の町家

只今開催中のKYOTO GRAPHIE、
無料で観られるものも多々あります。

中でも旧今尾景年邸と旧川崎家住宅は、展示だけではなく町家自体が大変素晴らしく、その造りに惚れ惚れしてしまいます。

旧今尾景年邸へ

一枚のガラスがはめ込まれた印象的な窓。

旧今尾景年邸は日本画家、今尾景年の居宅として大正3年に建築されたもので、現在は国の登録有形文化財です。

日本画家ならではなの嗜好なのか、入口すぐの大きく四角い窓は、まるで絵画を見ているかのようです。

中に進んでいくと、渡り廊下から中庭が見られます。

なみなみとした古いガラスがしっくりくる。

さらに奥の広間にはもう一つお庭が。

自然豊かな庭が日本画にも生かされていたことが
想像できます。

旧川崎邸へ

こちらは京都市指定有形文化財ですが、数年前には取り壊しの話があったそうです。

真っ赤な躑躅が良い差し色に。

こちらもお庭が広く、庭の向こうには立派な蔵が見えます。

2階からもお庭の緑が青々と。
窓から入り込む光がしっとりと静かです。

光に照らされ、
襖の唐紙がきらきらと浮かび上がります。

洋間もとても素敵で、どこをとっても絵になります。

細部まで美しくて贅が尽くされた空間、
居るだけで豊かな気持ちになれました。

こんな素晴らしいのに、一時と言えど取り壊しの話があったなんて…

京都では日々古い町家が壊され、マンションやホテルに変わっています。
それを見るたびに少し寂しい気持ちになります。

少しでも多くの町家が残ることを祈ります。

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