スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース 6月16日

1万文字のシナリオを書き上げた私には、スパイダーバースを観に行く権利がある。やったー!!!!


スパイダーバースだ。
正直、僕の中ではガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3公開の影に隠れてて、あまり期待もしていなかったんだけど、やっぱり直前になると楽しみになる。
ガーディアンズの時は予告を死ぬほど繰り返して観たんだけど、今回は予告もあんまり観てない。
ほぼ何も、前作を見直した程度で未知な部分が多い。
それはそれで楽しみだ。ガーディアンズの時は知りすぎてたかもしれないから。

今作、先に公開された海外での評価があまりにも高いから、嫌でも期待してしまう。予告で「ノー・ウェイ・ホーム」超えた!とか書いてあったけど、無理だろって思ってる。でも、そこまでハッキリした評価があるから期待値が爆上がりしてる。ハチャメチャに楽しみ。
今は劇場に向かう電車の中だけど、楽しみすぎてもしかしたら他の乗客に「スパイダーバース見に行くな」ってバレてるかもしれない。お前が気付いてることに気づいてるからな俺は。舐めんなよ。
ともかく、これ以降は映画を鑑賞してから書こう。
映画の後バイトあるけど大丈夫かな。興奮しててミスしそう。






観    た
何だこの映画、スゴすぎる。
人間の想像力の可能性を感じた。
映像がスゴすぎる。アニメ映画の枠に抑えていいものじゃない。これをアニメ映画だとするなら、もう全てのアニメ映画が過去になってしまう。異常な映像だった。
前作から映像は凄かったけど、しっかり進化してる。
正当進化って感じがする。この時点でかなり元は取れてる。あの映像を観れただけで良かった。
良かったのに、ストーリーも凄かった。


まず冒頭、グウェンのドラム語りから始まる。
僕はもうこの時点で鳥肌がたってた。
「あ、これはスゴい映画が始まるぞ」って感じが凄かった。映像と音楽と含みを持ったグウェンのセリフが相まって、ガッツリ引き込まれた。自分がポップコーン買ってたのを忘れるくらいに。
この掴みの部分で言えば、ガーディアンズ3を超えてたと思う。奇を衒ってる訳でもない、ただ力技の掴みでめちゃくちゃワクワクした。


そこから前半部分は、前作みたいな街程度のスケール感のヴィランとの戦闘シーン。ここも戦い方や、映像表現のユニークさで楽しかった。ずっと観てられる。
羊皮紙調のヴァルチャーが出てきて、おお!!ってなった。あのヴァルチャー好き。お洒落でかっこいい。
これらのシーンで、かなりグウェンのキャラクターが掘り下げられてた。その部分で今作はグウェンも主人公なんだなって分かるくらい丁寧に掘り下げられてた。

マイルス・モラレスが出てくるのはその後から。
しっかりブルックリンでスパイディとして活躍してる姿が描かれる中、学生でもあるという両立の難しさを描いてた。そこに現れたのがスポットというヴィラン。
こいつ、正直大したことない、すぐやられるヴィランかと思ってたらこの映画の全てのきっかけになりやがった。あんな小者臭かったのに。

スパイダーマン同士特有のエモシーン、良かったな〜、
重力に逆らって、2人並んで座るシーンはめちゃくちゃ良かったんだけど、あまりにも良すぎて嵐の前の静けさを感じてしまった。ああ、終わる頃には全て失ってるんだろうな、スパイダーマンだしって思っちゃった。

この、メタ的な考察が肯定されるのがスパイダーバースという作品の特徴。
もう色々すっ飛ばして、スパイダーマンが沢山集まっているスパイダーソサエティに行くと、マイルスにスパイダーマンの宿命が告げられる。
「全てのスパイダーマンに必ず起こるイベントだ。これを回避してしまうとマルチバース全体に影響が及ぶ。署長(マイルスの父)のことは諦めてくれ」みたいなこと言われる。あの空間、凄かった。
普通じゃないことを言っているけど、その場にいる誰もが仕方ないこと、として理解している。俺らも失ったんだからマイルスに失ってくれって言ってるようなもん。
これはつまり、スパイダーマンシリーズで再三言われてきた大いなる責任の部分。
ここで、他のアースのピーターがどう責任を受け止めてきたのか、出てくるシーンがあるんだけど、アンドリュー出てきてたね。アンドリューピーターがグウェンの父親を抱き抱えて泣いてるシーン。
これ良かったね。観客がどうしても期待してしまうサプライズ要素をしっかりいれつつも、ストーリーに深く絡んでくるわけじゃないのが良かった。
これまであなた達が観てきたスパイダーマンも、乗り越えてきたんだよって分からせるシーン。
その後、小さくトビー版ピーターも出てきてた。
期待は裏切らないけど、そこに頼り切る訳でもない一瞬のシーンが本当に良かった。
もうひとつあったサプライズ要素は、なんか、切なくなっちゃった。あれはアース616のあの人で合ってるのかな。映画で描かれずにあんなことになっちゃうなんて。

結局、その運命を受け入れられないマイルスは、スパイダーソサエティから無理矢理帰ろうとする。ほぼ全てのアースのスパイダーマンを敵に回すことになる。
ここからのワクワク感、半端なかった。
本当に、見たこともないスパイダーマン達が何百人レベルでマイルスを追いかけてる。バリエーション豊かなスパイダーマンが追いかけてる絵面だけで超面白かった。
1回じゃ堪能しきれないよあんなの。


終盤はもう驚きっぱなし、情報量が半端じゃなかった。
あれは一回見た切りじゃ処理しきれないよ。


ちょっと、ここから先はもう一回見てからしっかり書きたい。自分の中で落とし込んでからじゃないと作品と脚本に失礼な気がする。
とにかく、すごい映画だった。
「ノーウェイホーム」越えかって言われたら、正直そんなことは無いと思う。けど、ノーウェイホームの時とは別種の興奮があった。昂りが今でもある。
とてつもなく面白い映画だった。見た方がいいよ。

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