【演劇レッスン】プロが教える、良いレッスンと悪いレッスンの見分け方。

俳優を目指す人にとって、
演技レッスンは必須です。

早い段階で目標を定め、
幼少の頃からスクールなどに
通っている人もいます。
オーディションで合格を勝ち取りたいならば
レッスンで実力をつけておくべきです。

また、すでに俳優として活動していても
レッスンを受けている人もいるでしょう。

プロ、アマ問わず、自身の目標のために
レッスンで力をつけることは大事です。
今回は俳優に必須な演劇レッスンについて
解説していこうと思います。


レッスンを受ける場ですが、
養成所やスクールが一般的でしょう。
有名な所がいくつかあります。
あとは個人が主催するワークショップ。
プロダクション所属となった後も、
そこでのレッスンが発生します。
個人から団体まで実に様々なレッスンの場が
あり、それぞれ独自の手法で行っています。

養成所やスクールの選び方ですが、
有名で実績があるところが
まずは選択肢に上がるでしょう。
著名な卒業生が排出されていれば
安心感もあるとは思います。

ですが、有名だからと
それだけで選ぶのはお勧めしません。
大事なのはレッスンの充実度です。
大きな養成所やスクールになれば
生徒も大勢いるでしょう。
人数が多いが故に充実感が得られない、
そんなレッスンも少なくないです。
高い授業料を払っても
力がつかなかったら意味がない。
レッスン内容でしっかりと
判断するようにしましょう。

卒業生も知名度ではなく、
力があるかどうかで判断して下さい。
そもそもその人は
元から実力があったのかもしれない。
どういう風にその人を育てたのか、
そういう情報も必要です。
レッスン自体は大したことないのに
卒業後に売れっ子になった人を
広告塔にしていることも考えられる。
簡単に騙されてはいけません。

レッスンの充実度は大事です。
それに多大な影響を及ぼすのが
受け持つ講師の能力です。
ここで言う能力とは教え方のことです。
それによって教わる生徒の成長も
大きく変化する。

学校の勉強を思い返してみて下さい。
先生次第で成績も変化したと
そういう経験があるのではないでしょうか。

僕の学生時代もまさにそうでした。
教え方の上手い先生は授業も楽しい。
その先生のおかげで苦手な教科も
成績が一気に上がった。
勉強そのものが楽しくなりました。

有名な進学塾や家庭教師派遣会社は
教え方の上手い先生を雇っている。
優秀な講師がいるかどうかで
生徒の成績も大きく変化します。

スポーツを例にとっても
優秀なコーチに教わるかどうかで
選手の能力に差が出ます。
コーチが変わった途端に
スランプに陥る選手も珍しくない。
優秀なコーチと出会えるかどうかで
その選手の競技人生すら左右される。

教える人の能力ってすごく大事なんです。

著名な監督、演出家、俳優などが
講師を務めている場合も多いですが、
彼らの知名度だけに囚われないよう
注意して下さい。
本業で力があるからといって
教え方も優れているとは限りません。
それを混同しないように。
スポーツ選手がそうであるように、
一流の選手だったからといって
監督やコーチになっても
優秀な結果を出せるとは限らない。
教えるための技術は別に必要なのです。

先に述べたように、
レッスン方法はどこも様々です。
受け持つ講師によって
そのやり方も千差万別。
養成所やスクールによって
それが統制されていれば良いですが、
教える講師に任せきりだと
いろいろと矛盾も起こります。

僕は大手プロダクションのスクールに
通っていた時期があるのですが、
そこのレッスンは酷かったです。
講師によって言うことが違う。
ある人は「良く出来てる」と言い、
ある人は「それじゃ駄目だ」と言う。
これでは生徒は混乱します。
スクール側が統制を取っている様子は
一切なく、ほとんど放置状態でした。
僕らは月謝を払って毎週のレッスンを
ただ受け続けるだけ。
講師も曜日替わりでローテーション。
言うこともやることもバラバラでした。
1年そこに通いましたが、
実力は全く付かなかった。
みんな次々に辞めていきました。
数年経ってスクール自体も閉鎖。
後に関係者から聞いた話ですが、
そこは元からレッスン自体には
力を入れていなかったそうです。
運営としては生徒から月謝さえ入れば
それで良かったのでしょう。
お金と時間の無駄でした。
大手だから信頼出来るとは限らない。
苦い経験です。


良いレッスンを受けなければ
いつまでも上達しません。
良くないレッスンにかける
時間とお金は無駄なのです。
あなたが上達しないのは
あなたに才能がないからではなく、
教える側が悪いから。

ここに気付けない人が大勢います。

考えてみて下さい。
成績を上げるために塾や家庭教師を選び、
そこで一生懸命やっても
成績が伸びなかったらどう思いますか。
そこの教え方が良くないと
多くの人は考えるはずです。
もちろん本人の努力は大前提です。
本人が不真面目では結果も得られない。
けれど、やる気を起こさせ
良い結果に導くのも教える側の役目。
評判の良い塾や家庭教師は
それを売りにしていますからね。
絶対に結果に繋げると
そう豪語する所もあるくらいです。
やる気を持たせ、成績も上げる。
それが彼らの仕事だからです。

演技指導などのレッスンも
これと同じです。
個々の能力を上げるために
養成所やスクールは存在し、
講師はその役目を果たさなければならない。

にも関わらず、演技を教える所の多くは
レベルの低いことをやっています。
教わる側の成長に繋がらないような
意味のないトレーニングを行っている。
これは教える側の力量不足によるものです。
良い演技を引き出す方法
良い俳優を育成する方法

教える側がそれを理解出来ていない。
演技の良し悪しも分からず、
演じるとはどういうことかも
分からない人すらいます。
そういう人達が偉そうに
上から目線で指導をしている。
良くない方法で教え、
出来ないと叱咤する。
そんな指導で上達するわけがないのに。

これに気付かず、多くの人が苦しみます。
「自分は才能がない」と、
そう勘違いして挫折してしまう。

僕自身もそうでした。
スクールでは全く成長しなかった。
自分は才能がないんだと感じ、
俳優になるのは諦めようとしました。

ですが、恩師と呼べる
ひとりの講師の方との出会いが
僕の人生を大きく変えます。

その方が個人で教える演劇教室で
演技の楽しさに目覚めました。
丁寧かつ熱心に教えてくれる
その方の指導のおかげで
僕は飛躍的な成長を遂げました。

教わり方でこうも違うんだと
身をもって知ったのです。
以前のレッスンは全く意味がなかったと
そう実感しました。
僕が俳優として大成出来たのは
紛れもなくその人のおかげです。

教える人の中には「才能がない」と、
その人の能力を否定する人がいますが
それは間違いです。
元々の素養の良し悪しはあれど、
誰もが才能を秘めている。
勉強を頑張れば良い点が取れるように
演技だってきちんと学べば上手くなります。
才能の有る無しは関係ありません。

大事なのはレッスンの精度であり、
それは担当する講師の教え方次第です。

良いレッスンと、悪いレッスンと。
それを見極めることが大切です。

どういったレッスンが良いのか。
どういったレッスンが良くないのか。

それをここから解説していきます。
僕の記事を参考にして、
お金も時間も無駄にすることのないよう
最善の選択をするようにしましょう。

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