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小城駅の今はコレだっ~セットバックについて考える~

少し前になりますが木下さんのvoicyのコメントコーナーで私のコメントを読んで頂き、そこで「せっかく撮った写真、ネタにしてnoteに投稿すると良いと思いますよ!」とアドバイスを頂きました。「アウトプットする」という前提で調べたり考えてみたりすると、日頃自発的にアウトプットしようと思いつく内容ともまた違い、「この事から私は何を学べる?」「自分事に転用すると、何ができる?」という風にインプットが非常に能動的になるなと感じました。

という訳で今回のテーマは「セットバック」と、そこから気づいたことです。
木下さんが以前仕事で行かれたという「佐賀の小城」が、たまたま今私が住んでいるところで、その小城駅の駅前通りがセットバックされたことなどを聞き興味を持ちましたので実際に行って街並みを改めて見てみたり、少し調べてみました。
これまでだったら関心ごとの一つに過ぎず薄くスルーしていたテーマだったと思いますが、普段しないような頭の使い方をする感覚でしたし、自分事として捉える良い機会になりました。

小城駅の今

〇そもそもセットバックとは?

小城駅の駅前通りはセットバックされた土地だそうです。

建築基準法で「道路=4m以上」と決まっていて(建築基準法42条)、道路というものは公道、私道どちらも、幅4m以上を確保する必要があります。市街地で建物を建てる土地は、幅が4メートル以上の道路に2メートル以上接しなければならないと建築基準法により規定されているということで、その条件を満たしていない土地の一部を道路として供出することが「セットバック」だそうです。
だけど古くからある土地には4m未満の道路ってたくさんあるし、それについては「既存の建物があるうちはそのままでOK、建て替えの際に必ずセットバックをする」と定められているとの事。なので不動産とかだと「要セットバック物件」とかがあって、その土地を買って建物を建てようと思ったら、定められた基準部分を道路にしないといけないんです。
セットバックにかかる費用は本来土地の所有者負担なんですって。(※自治体によって補助があったり取り扱いも全然違うみたいなので、お住いの自治体で調べるのが必須ですが)この辺りの負担について触れられていたのがVoicyでの内容だった訳ですが。
要は「今まで狭かった駅前の道路を建築基準法に則って広くした」、のが小城駅前の通りなんだそうです。


◯今の小城駅、こんな感じ

今の小城駅はこんな感じ。

昼間の小城駅

そしてこちらは夜の小城駅。

夜の小城駅
駅前の交差点。ガランとしている。。
夜の8時の駅前通り
セットバックで、道路は広く綺麗にはなったが…。

写真は、人が写り込まないように気を付けて撮ったんではなく、人がいないので撮り放題て感じでした。
なんか改めて思ったんですが、え、めちゃめちゃ寂しくない…涙!?

駅前は子供がこの駅を使って毎日通学しているのでその送り迎えだったり前を通るということは多いんですけれど、なんか、ちゃんと考えたことがなかったんだなって改めて気付いたんですけど、ここって駅前通りですよね?もっと栄えてて然るべきというか、駅前通りにもっとにぎわいが欲しい!って、なんで今までちゃんと思ってなかったんだろう。。?

言われてみればここが盛り上がって欲しいって思うのって普通ですよね。
今回記事にするに当たって1番に思ったのが、自分の中でも栄えてないという状態が当たり前になってたんだなという事。
駅前が栄えてて人の往来があって魅力的なお店があって自分たちが実際にそこで飲み食いしたり買い物したりできるお店がある状態っていうのが、どこか他所の魅力的な地域の話で、自分たちには関係ない事のように思ってたんだなと気付きました。
買い物に行くなら車でイオンか、Amazon。飲みに行く時は誰かひとり我慢して運転手してもらうか、代行呼ぶか。不便だ田舎だと言いながら、そういう生活がいつの間にか当たり前になってました。東京から戻ってきた時にはその生活スタイルにウンザリしてたのに、です。
駅前が楽しい場所になったら、歩いて飲みに行って歩いて帰ってきたり、お買い物に行ったりして良いわけです。そして、私たちはそれを望んで良いのです。


〇こうだったら良いな~、という駅前について考えてみた

じゃあどんな駅前だったら楽しいだろう?と思って色々と画像検索してみました。

旧軽井沢銀座。
どこかの海外。こんなお祭りとかあったら楽しそう!

チェーンストアじゃない面白い個店が、この写真ほどには無くても何店舗かあったら。てゆか普通に家族で行けるご飯屋さんがあったら。
観光客を呼び込むとか羊羹まつりで県外からも人を呼ぶだとか(小城は日本一羊羹屋さんの多い町で羊羹で有名)、スポット的なイベントも良いのだけれど、わざわざ車を使って不便な思いをして遠くにご飯を食べに行っている地元の人達がもっとそこでお金を落とすことを考えては⁉︎と思いました。

少し歩いたところには普通の居酒屋、焼肉屋さんなど何店舗か飲食店があって、週末の夜はいつも満席で予約無しでは入れないほどなので、近くでちょっと食べに出れる店の需要はあると思うのです。


まとめ・小城に住む当事者として

小城駅前のセットバックについて初めて興味を持ち調べたわけですが、また自治体が変な政策して、と批判的な目で見て終わりにするのは簡単なんですけれども、私は、同時に悔しいと思いました。小城で商売をやる事業者として、私たち自身の問題なんだと思いました。

先日始めた新規事業がありまして、これから徐々に店舗を構えたり何かやっていこうと色々同時進行で準備してますが、そこに住む生活者としての視点からも、こんな店があったら良いな、こんな街に住みたいよな、の思いを諦めずに持ち続けて、自分のこととして動いていかなくっちゃ、と思いました。

地方に住んでいると、漬物石のようにガンとして動かない年配者というのがマジョリティで、話が進まないのが普通なんです。
指摘すると激高して暴れだしたり、年配である事を武器にしたり(こっちは70過ぎてるんだ、心臓発作でも起こしたら責任は取れるのか!など)、遅かったり、言う事がコロコロ変わったり、令和5年の今の時代に「インターネットなんか、まやかしの世界だ!あんなものは危ない!」と言っちゃったりするので、その対応という工程を計画の中に踏まえて事を進めなければなりません。話を分かってくれる年配者もたくさんいらっしゃいますが、昔ながらの地域密着の会社の社長さんや地主さんや、〇〇組合の会長といった話を通さないといけない人というのにこの手の人がいると大変です。

仕事で日頃そういった年配者と交渉する事が多い私は怒ったり疲れたりしているワケですが、木下さんがクソジジイシリーズでぶった切ってくれるおかげで自分の留飲も下げていたのですが、周りのせいにして動かなければ私も同類だなと思いました。誰かのせいにできるというのは楽なのです。でもその人たちを批判していても、小城が楽しい街になるのか?答えはNOです。仕事でも学校でも世の中厳しい指摘をしにくい風潮で、当事者が気付いて当事者が声を上げないと周りが言ってくれない社会だなと感じますが、街づくりでもそうだなぁと思いました。
自分が地元で商売をやっている。だからこそ出来ることがあるんだ、と、ベクトルの矛先を楽しい方、未来の方へ向けて動いていこう、と改めて思ったのでした。





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