保存食のための ガラス瓶の滅菌方法

自宅でジャムやピクルスを手作りされた時、長期保存用に滅菌したいけど…と言う方に、ビンの滅菌と保存について。薬品は使いません。

画像2

【準備】

*滅菌するビン全体が浸かるぐらいの大きくて深いなべ。
*保存用の瓶と蓋(熱湯で暫く煮るので、あまり薄い物は避けてください)
*菜箸
*柄の長いザル (なければ普通のザルでも可)
*流し用のザル (流しの上における方が、一度にたくさん置けるし、熱湯が流しに落ちるので安全です。なければボールの上にざるを置いて)
*ボール
*鍋つかみ/タオル (熱い瓶を掴むので必ず用意してください。軍手も使えますが、熱湯で濡れた時すぐ外せないので、手に嵌めないで鍋つかみの要領で使用)
*キッチンタイマー/時計 (滅菌時間を測ります)
*温度計 (60℃の滅菌の場合)
*タックラベル
*油性マジック

【保存に使う瓶】

蜂蜜やジャムなどの入っている、フタが金属のガラス瓶。
未使用のものを購入してもOKです。
※蓋の歪みや凹みのないことを確認してください。
 蓋がしっかり閉まらないと、保存用には使えません。

【前準備】

ガラス瓶と金属の蓋をきれいに洗う。新品でも同様です。
※いくつかまとめて滅菌するのがおすすめです。そのために空き瓶を保管する時は、きれいに洗って、乾かしてから蓋をしておいてください。

【滅菌】

1. 鍋に水を入れ、滅菌したい瓶とフタを外してその中に。
  瓶の口が、鍋から多少突き出ても大丈夫ですが、中にフチまでみずを入れてください。
  蓋は外側を下になるように。逆だと中に空気がたまるので、うまく滅菌できないことも。

2. 鍋を火にかけて、沸騰するまで中火〜強火で加熱します。

3. 沸騰したら、吹きこぼれない程度に中火〜弱火で10分加熱。
  滅菌自体は、90度以上で5分もすれば十分。でも、瓶全体が90℃以上になっていないといけないので、水から上げていって沸騰してから10分。ガラス自体も、徐々に上がる方が割れにくいので。どうしても熱湯が嫌な場合は、60℃以上で20分煮てください。

4. 3.の鍋の火をとめて、少し冷ましてから瓶と蓋を取り出します。火傷に注意してください。
  瓶は、菜箸でつかんで、鍋から出すときにザルに移して少し中のお湯をこぼして、流しの上のザルへ口を下にして水が切れるように逆さまに置いていきます。蓋も同様に、菜箸で鍋から引き揚げ、今度は蓋の内側を下にしてザルに置きます。

5-a. 中身を詰める時は、中身も熱いうちに、熱い瓶に八分目以上詰めて、しっかり蓋をしたら逆さまに置いて、冷まします。これで、先ほど鍋から出して少し冷えていた蓋の内側や瓶の口も完全に滅菌です。

画像1

5-b. 中身を詰めない場合は、熱いうちに、瓶にフタをしてしっかり閉めておけば半年は大丈夫です。中に水滴は残りますが、完全に滅菌されて減圧になっているので、菌の繁殖はかなり抑えられます。

どちらにしても、タックラベルに日付(中身があれば中身も)を記入して瓶に貼っておきましょう。

【中身を詰めた瓶】

*冬でしたら冷暗所で、暑くなってきたら、ものにより(砂糖控えめなど薄味のもの)冷蔵庫で保管してください。

*直射日光は、厳禁です。蓋が緩まない限り2,3ヶ月は大丈夫だと思いますが、そこは各自、確認されてください。

*苺ジャムやリンゴジャム、二十日大根のピクルスなど赤いものは退色しやすいので、そちらは最初から冷蔵庫保存の方が色がきれいです(退色しても食べられますが…)。ブルーベリーは、室温でも色は変わりません。

*瓶を開けたら、保存料は入っていませんので、必ず冷蔵庫に入れてください。

次回は、中に詰めれそうなもののレシピを紹介します。お楽しみに。

最後まで記事を読んで下さってありがとうございます。楽しんでいただけましたか? 細かいことはさておき、意外と、化学も楽しくないですか? サポートいただけると、材料代や資料の購入にとても助かります。