ダディダーリン【感想】

恋にしなかった。だから今もそばにいる。

<あらすじ>
酒屋の店主の龍児と弁護士の花雄は幼馴染。ある日、龍児からいきなり、身に覚えのあるという赤ん坊を渡される。花雄は家族同然にサポートをしていたが、幼子と接するうちに自分の想いに気づいてしまい……。

帯文やばくない!?

完全に帯バキュームです。どう考えたって購入してしまう罠。すごい帯文じゃない…? ちなみに、帯の裏表紙側は以下。

この想いを形にしなかったことを、彼の選択を、いつかただの記憶にできると思う。

もうこんなの、買うしかないじゃん!?

ちなみに、「ダーティーダーリン」という作品のスピンオフ作品だったようです。全く知らないままこちらを先に購入したのですが大丈夫でした。(スピンオフ作品あるある)

弁護士として働くかたわら龍児の子供、正児を家族同然に育てていた花雄さん。正児を育てていく中で龍児への想いに気がついていく。ある日、龍児の子供、正児が同性が好きなのだと気がつき、自分が離れることが最善なのだと幼馴染の元を離れてしまいます。

「その想いを恋と呼ばなければ、恋にはならない」と自分の胸の奥底に気持ちを封じ込めて、恋にしなかったことで幼馴染という関係性を選ぶのですが、花雄さんの切実な想いの描き方が本当に丁寧で丁寧で泣きました……。

ある日、龍児が店主を務める酒屋のSNSを見つけたことから、実家に戻り再会するふたり。花雄さんの台詞の言葉の選び方が本当に巧みなんですよね……。

自分の中の龍児への想いに気付きながらも、感情に恋という名前をつけずに、恋にしなかったから20年後に再会しても幼馴染の関係に戻れたのだと。

(ちなみに、Hシーンの直接的な描写はないです! なので苦手な人にもオススメできる1冊です)

おやすみ前に読むと多幸感に包まれたまま眠れる1冊です。

前作の「ダーティーダーリン」はこちら。

かーわーいーいーって言いたくなる1冊でした!**



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