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活動レポート 高岡クラフトマルシェに出展!


2022年の9月23日(祝・金)・24日(土)に、富山県高岡市で開催されたクラフトイベント「高岡クラフトマルシェ2022」に、阿寒湖アイヌコタンの工芸作家が参加しました。その様子をレポートします。

高岡クラフトマルシェに参加したワケ

 阿寒湖温泉、阿寒湖アイヌコタンはアイヌ伝統工芸が伝承されており、伝統を守りながら新しいものづくりにチャレンジしており、ここ数年では他地域の伝統工芸の担い手との協業に取り組むなど、様々な活動をしています。その取り組みで得られる新たな刺激が、次の創作活動に生かされる…という経験もしてきました。
 今回は、伝統工芸、伝統産業が盛んな地域で開催されるクラフトイベントに出展し、ほかの地域の担い手の方との交流をすることや、いつか、阿寒湖温泉でクラフトイベントを開催することを目指し、そのやり方を学びたいと考え、出展できる全国のクラフトイベントを探していました。
ご縁があり、今回は、富山県の高岡市で初めて開催される「高岡クラフトマルシェ」に参加させてもらうことになりました。

高岡市とは?

瑞龍寺

 高岡市は、富山県の中部に位置する市で、金属加工を中心とした伝統産業が盛んです。その中でも、代表的なものとして、漆器と銅器があげられます。
 高岡市は、日本三大漆器の一つである「高岡漆器」の産地として知られています。漆器は、木地に漆を塗り重ね、独特の艶やかさと深みを生み出す技法で作られます。高岡漆器は、伝統的な茶道具や箸などの日用品から、現代的なデザインの食器やインテリア小物まで、幅広いアイテムが製造されています。
 また、 高岡市は、江戸時代から銅器製造が盛んで、現在も「高岡銅器」として高い評価を得ています。高岡銅器は、精巧な細工と独特の色合いが特徴で、花器や香炉などの日用品から、仏像や神具なまで、様々な製品が製造されています。
 これらの産業は、高度な技術と伝統的な技法を継承しながら、現代的なデザインや機能性を取り入れ、多様な商品を生み出しています。

高岡クラフトマルシェとは?

 私たちが、高岡市を訪れた9月23日~25日には、今回で11回目を迎えた「高岡クラフト市場街2022」が開催されており、その一環として、今回初めて開催されたのが、「高岡クラフトマルシェ2022」でした。
 「高岡クラフトマルシェ2022」は、高岡市営中央駐車場を会場に開催され、会場内には、県内外から集まったクラフト作家のほか、カフェやスイーツなどのブースが並ぶ複合型マルシェイベントでした。
 主催は高岡クラフト市場街実行委員会で、運営の担い手は、高岡伝統産業青年会(通称「伝産」)の皆さん。突然、北海道釧路市・阿寒湖温泉から参加表明したにも関わらず、温かく私たちを迎えてくれました。

AKAN AINU ARTS & CRAFTS → NEXT ブース

トークセッションでお話する床州生さん

 私たちは、AKAN AINU ARTS & CRAFTS → NEXTとして、阿寒湖アイヌコタンの工芸作家の作品や、阿寒アイヌコンサルンのオリジナル商品を展示・販売するブースを設け、いらっしゃるお客様や、他の出展社の皆さんに、阿寒湖アイヌコタンのアイヌ工芸のご紹介をしました。
 また、初日に開催されたトークセッションに、阿寒湖アイヌコタンの作家を代表し、床州生さんが登壇。高岡伝統産業青年会、石川県伝統産業青年会のそれぞれの代表と、それぞれの地域の伝統産業の在り方や課題について意見交換を行いました。

若い担い手の皆さんが多いことにびっくり!

「高岡クラフトマルシェ」に参加して一番驚いたのは、高岡の伝統産業の担い手に若い方が多く、問題意識をもって主体的に活動されていることでした。お話した相手のバックボーンは様々で、それぞれの主張が異なることもあるようでしたが、ぶつかりながらも、地域の伝統産業を守り、進化させていくことを目指しているようでした。
 市内に、工芸、デザイン関係の大学の学部があったり、行政も一丸になって伝統産業の振興を大切に考えている印象を受け、若い担い手の方が元気に活動されている姿に感銘を受けました。

高岡クラフトマルシェに参加して

2日間のイベント参加中に、交代で、市内の伝統産業の代表的な要所をめぐりました。かつてお城があり、大名がいたことから産業が発展し、それが脈々と続く歴史の深さと、それを今も守り、つなげていこう、広げていこうとする若い世代の担い手の皆さんに感銘を受けて帰ってきました。
 私たちの出展について、運営の皆さんは驚き、温かく迎えてくださり、筆者個人として、高岡の皆さんと交流し、2日間の短い時間ながら、色々とお話できた時間はすごく貴重なものでした。
 今回参加して衝撃を受けた若い担い手の活動のこと、新たにマルシェイベントを開催する苦労を、今後の阿寒湖アイヌコタンの活動に生かせたらと思う機会になりました。

高岡市のみなさん、ありがとうございました!

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