嵐縛りの霊

青赤氷雪から見る対黒単考

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はじめに

ごぶさたしております。最近は記事を書くことが少なくなっておりましたが、ひとえに自己表現による発散行為をしなくてもよいと思える環境にいたからといえると思います。自分にとって記事を書くということは、経験のまとめあげであり、私としては”英知の結集”であるため、それを他者に提供することは(正しさの精度や求められているかは別として)教導の自己満足的喜びがあるのです。しかしながらパウパーで大会にでるようになって、一緒に遊んでくれる友人にめぐまれ、カジュアル的に取り組むようになって、記事にするようなことでもないだろうという思いに落ち着き今に至ります。この無駄に長い前置きは、今かかわってくれている友人への感謝の辞です。本題へ。

とはいえ、どんな経験にも学びはある。カジュアルに遊ぶ中にも発見はある。月1で開催される秋葉原の夢屋の大会にでることもあり、現在ここまでで得たひとつの考察をまとめようと思う。

その際に前置くのが自分の周りのメタである。ずっと遊んでいる火曜日の秋原イエサブ(宣伝)ではミッドレンジを使う方々が多いという見解だ。あまりシナジーに特化したデッキは見られず、青や黒を選んでる傾向を感じる。同様に、夢屋で2回パウパーの大会に参加した際や友人の言でも黒単などのデッキが多いという感触。それを踏まえて今回はそれらのデッキに勝てるような構築を意識した。

ポイントとしては「黒単系統に勝つ」ということだ。自分も黒単を愛用しており、経験値は相対的に多いほうなので、それを活かしてリストを調整した。しかしながら以下の発言をしてしまったせいで、その二つを警戒して対策されてしまうことを嫌った自分は残る選択肢「UR氷雪」で参加することをきめた。今はバーンで出ればよかったと後悔している。

さて肝心な中身に焦点をあてると、全部で4点である。

①嵐縛りの霊

嵐縛りの霊

一番のポイントはサイドの嵐縛りの霊である。このカードは黒単相手には1枚で処理できないクロックであり、中途半端に不死を誘発させてしまうと、サイズがあがったり、忍術で再利用されてしまう。こいつがいる場では、ただでさえ呪文づまりのスプライトで相殺しまうチェイナーの布告も、より打ちづらい除去になることで相手の選択肢を狭める強味がある。自分の黒単は嵐縛りの霊ケアで損ないをささやかながら採用している。

損ない

チェイナーの布告でなければ、黒単の除去は基本「インスタント」である。よって自分は払拭もサイドインしている。布告はプレイングでかわすことができる除去なので、忍者を守ることも含め、うってつけだ。

②魔力の乱れ

魔力の乱れ

自分としてはあまり自由な枠がなくなってきていると感じているUR氷雪だが、なにか差別化を図りたいとも考えて採用したのが魔力の乱れだ。パーミッション的な動きをよくするこのデッキとしてはテンポがよければよいほど勝ちにつながり、払拭以外にも1マナのスペルを検討していた。黒単は採用している生物が基本3マナ以上になってくるため、テンポはよいデッキではない。しかしながら場に出るだけで仕事をするものばかりで、稲妻等でさばくのはこちらの1枚損になる。そもそもとして魔力の乱れの採用は気にされにくいであろうというところでUR氷雪に採用されているリストも見たことがなかったので、うまく機能するだろうという目論見で採用。これには非常に満足している。

関連するところでプレイングの話にもなるのだが、自分は対黒単の方針として、「生物はカウンターする」ということだ。対抗呪文はこのデッキで貴重な4枚の最高のかっこいいスペルだが、汚いネズミやなんかキレてるアーゴットみたいなやつにもバンバン?切っていく。(ほんとうにバンバン切っていいかはちゃんと考えよう)

対抗呪文

上述したとおり稲妻等の除去で対処するとこちらの1枚損である。相手の除去はスプライトに任せるほうがいい。スプライトは3マナを消すことはほぼない。また、こちらの生物は瞬速持ちで相手の嫌なタイミングで除去をせまれる。そうして決闘者が場にいる状態でスプライトを唱える状況を作り出すように動くことで、盤面に生物が残る状態をつくっていくことが victory conditionとなる。

では、単除去はどこにうつのかというと、クォムバッジの魔女やアスフォデルの灰色商人だ。クォムバッジはスプライトの天敵であるし、アスフォデルはCIPに対応することでドレインを抑えられる。

③フェアリーの決闘者 4

フェアリーの決闘者

このデッキをパーミッションの動きたらしめる要素の一つであるクロックである。スプライトよりも気兼ねなくエンド前に置くことができ(スプライトは呪文を消して出てきてほしいよなあ?!)、忍者のタネになったり、スプライトのフェアリーカウントに活かせる。

このデッキはクロックが細いため、黒単の除去をあびせられると、忍者が機能しなくなってしまう。タネがなくて4マナで出す忍者ほど情けない姿はない。こんな姿は対戦相手以外、望まれないのである。本人も今後なついてくれなくなるだろう。抜け忍となる可能性もある。いつ君の寝首を掻くとも知れない。このデッキの最低の流れである、忍者ばっか寄ってきてカウンターもクロックもないという事態は避けたい。忍者は諸刃の剣だ。ちなみに私は戦国無双1の「くのいち」(下記参照)が好きでそのことを中学生のころに友人に伝えたら、さんざんいじられた。そのころからうかつに二次元の女性を好きだということ避けるようになった。今は化物語の戦場ヶ原ひたぎが大好きだ。

黒単の基本サイズは2/2である。そうでなければピン除去対象だ。忍者のサイズも2/2である。こちらの至上命題である忍者の維持のためにも殴り続けたい。そんなときにフェアリーの決闘者は相打ちから救ってくれる忍者の相棒だ。さしずめデンボくんというところだ。みんなも相打ち常套アタック忍者がいたら警戒してダブルブロックしような。ほかにいるなら。

デンボ

同型や青単や白赤トークンなどにも有用なため、自分は4で満足している。

④統治者にさせるな

最後の項はプレイングのみの観点である。ここまでの話をひっぱって説明する。当然だが、パーミッションデッキは1:1交換を繰り返しながらアドを得て優位な盤面を築いていくアーキタイプであり、カード枚数で上回られてしまうとどうあがいても勝てない。一瞬たりとも統治者を維持させないことを念頭に置きつつプレイできるかはあまり無いようなシチュエーションであるかもしれないが、自分を危機から救うと考えている。

統治者にさせないコツはまず、相手に生物を維持させないことだ。これはブロッカーを用意して対処したつもりになってはならない。黒単は除去にあふれており、君のボーラスの占い師はなんにでも殺される。除去ではなく、生物をカウンターするのはこれを念頭に置いたうえでの判断である。

またこちらのクロックを場に1枚、そして手札に瞬速持ちを1枚維持する状況ができれば最高である。黒薔薇は4マナと重めなので、せいぜい汚涜構えなことが多く、その隙をつく準備を念頭に置いてプレイを進めたい。このシーンでも嵐縛りの霊は最高の1枚となる。この機会を多くするためにも決闘者は多く採用したい。

以上、黒単への意識として、自分が今回考えたことだ。やはり自分が黒単を愛用し、青い相手に対面した際の相手の対抗手段は糧になる。今回のプレイと逆をいって色々許してくれる相手は正直与しやすい。しかしながら人の叡智は限界がない。この自分の考えを覆すような経験を自分が得ることができればまた成長につながるため、現状の自分の身長を、柱にきざみつけて、ここで筆を置く。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

ちなみに、今回の夢屋パウパーは同型とナヤビートに負け、ペストと黒単に勝ちの2-2でした。

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