大阪都構想にもの申す-その6<コロナ対応>

「大阪市廃止・特別区設置」住民投票に反対する理由
その⑧<コロナ対策の不満>

今現在収束の気配が無い新型コロナウイルスの対応に関して。
災害対応の時に書いたように、市民の命を守るのが第一というのが欠如していると思われるので今回の災害も酷いことになっていてそれは現在進行形です。

コロナ対策で全国区になっているのが吉村知事ですね。
若いしシュッとしてるので特に女性には人気があります。テレビでもその顔を見ない日が無いくらい連日出演していましたね。
全国的でもよくやってる知事アンケートので常に高評価でした。
「吉村さんよくやってくれてる!」
「吉村さん頑張ってる!」
「吉村知事で良かった!」

という声があちこちであがっていました。テレビも新聞も取り上げ持ち上げです。
しかし私からすると、ただテレビに出たり会見でものすごいこと言ったりといわゆる「やってる感」だけでした。

とにかく現場に根回ししないで突然メディアに話すから現場は大混乱だったと思います。

まず大阪はは東京が増えてる中でもずっと感染者ゼロでした。
中国の武漢発祥と言われている新型コロナウイルス。中国からの観光客があんなに多かったのに?? 要は検査出来てなかっただけですよ。
まあ、初期のころはどこも混乱していましたから今更そこを責めても仕方がないのですが、クラスターが発生したとなりの和歌山県などは徹底的に検査しましたよね。

じわじわ増え始めた3月19日、3月20日からの連休大阪と兵庫間の移動自粛を求める宣言がでました。 「大阪」と「兵庫」間の移動を自粛って一体何の意味があるの?? 大阪と神戸は人口が大いのでリスクが高いですから、大阪と兵庫への往来を自粛要請じゃないんですかね。 言葉尻をあげつらって責めてるんじゃないですよ、指摘されても言い間違えでしたとは言っていませんでしたから。 そしてこの要請も本来事前に協議もしくは通達しているのが当然と思われる兵庫県知事には無断でやりました。

それからやってきたのはクラスターが発生したライブハウス(このクラスターも大阪では検査が足りてなかったことの証明です。参加者が地元にに帰って検査して判明しています)をさらしものにします。 当時絶対にクラスターがあったと思われる北新地の夜の店はこの頃は触れません。 休業要請に応じなかったパチンコ店の店名公表(パチンコ店では私が知る限りクラスターは一度も起こっていません) 
いつものやり方ですよ、仮想敵を作って悪者にしています。

吉村知事と松井市長がやってきたこと

「大阪モデル」といって状況を信号に例える。大阪城や通天閣をライトアップ
ご存じでしょうか。大阪モデルの基準は3回基準を変えています。絶対に赤信号にならないのですよ。 twitterで上手くまとめている方がいらっしゃいました。
https://twitter.com/aomurasaki_ll/status/1288855086353887233
3次救急の病院が受け入れを停止するなど、医療崩壊もとっくに起きていたのに崩壊していないと言い張っていましたよ。救急の受け入れが出来ないということは助かったかもしれない交通事故や脳梗塞、心臓発作の方の命が救えなくなるということです。これを医療崩と言わないのなら何を持って医療崩壊と言うのでしょうか
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020041701129&g=soc

「大阪ワクチン」
もともと大阪の製薬会社が研究開発してたワクチンを吉村知事は「オール大阪でワクチンを」といって突然6月に治験7月に医療従事者へ治験年内には何万単位で製造する!と言い出しました。 この人は何を言ってるんだろうと思いました。ワクチンなんて数か月で出来るはずないじゃないですか....医療従事者へ治験というのも驚きました。
そしてどうですか、今10月末、何万件どころか治験も進んでいませんよね。
計画や目標を立ち上げるのは良いことですが、あまりにも無謀なことを「やるぞ!」と言ってしまい、出来なかったらこういうことで出来ませんでした、とか今ここまで出来てますとか進捗状況を説明すべきですよね。 今知事からワクチンのワの字も出てきません。

「コロナ専門病院」
4月中旬に会議で5月1日から十三市民病をコロナ専門病院にすることが決まりました。院長でさえも突然知らされ、何も知らされてなかった現場の職員さんたちは大変でした。わずか3週間で入院患者移転させなければならなったのです、出産を控えた妊婦さんもいたのです。
市民病院であったからこの無理難題もやりとげなければならなかったのです。出産を控えた妊婦さんもいたのです。この後十三市民病院に勤務する方への近隣住民からの差別(これは知事や市長のせいではありません)を受けます。
清掃や器具洗浄など業務委託職員への危険手当も無く市役所前で座り込みするなどの活動も起きました

「雨合羽」
医療用マスクも防護服も何もかもが不足していた時、松井市長が突然(例によって市役所職員には寝耳に水)「ご家庭で余っている雨合羽を是非寄付してください!
」と呼びかけたのです。
あまり知られていないようですが、防護服と医療用ガウンは全く別物で雨合羽が代替できるとすれば医療用ガウン(アイソレーションガウン)の方です
当時確かに防護服等は不足していましたが、全くなかったわけじゃありませんよ。
民間企業が独自で輸入して寄付したりしていましたから。 市長や知事がやることはそれらを確保することです。足元見られてぼっくられても必要なら税金使っても問題ないと思います。雨合羽で代用できる場面もあると思いますが仮に医療現場から要請があったとしてもその雨合羽を大阪市が一括購入して送ればいいことなんです。雨合羽なんて不足してなかったんですから。 それを寄付してくれというから善意の寄付があつまり市役所のロビーを埋めつくす35万枚の雨合羽が集まり、仕分け(形やサイズの違い使えないものなど)に市職員が疲弊させられました。 購入していれば必要なかったことです。 しかもこの雨合羽は半分ほどしか医療機関に引き取られておらず。残りは学校等へ押し付けてさらに残っているものも保管をどうしているのか公表されていません。

「イソジン」
吉村知事が突然「うその様な本当の話」と言ってイソジンをはじめとするポビドンヨードでコロナに打ち勝つ」と生放送で会見しました。その数時間後ドラッグストアでは店員さんの地獄が待っていました。マスクやアルコール消毒液から何も学んでいませんね。 最初その記事を見たとき「この人は何を言っているんだろう」とまた思っていました。 ポビドンヨードは手術の時に患部を消毒するのに使います。強力な殺菌作用があるからです。 それをウイルスにかけたら当然死滅しますよ。当たりまえです。ですが主に肺で増殖するコロナウイルスにどうやってふりかけるのでしょうか。
さすがにこれはやっちまったな。と同情しました。 世間から絶賛されていい気になって「よし!」と思って言ったんでしょうね。
すぐ反省して誤れば良かったんですが指摘されても「口の中のコロナウイルスが減少するという結果。予防効果があるわけではないが、人にうつさない新たな選択肢としては可能性があると思っている」とトーンダウンした言い訳し終始していましたね。
結果このイソジン騒動からだんだんとメッキがはがれて実態に気付く人が増えたと思います。

「特定給付金と独自支援」
特定給付金は本当に大阪市は遅かったです。まだもらってないという人をtwitterで見かけるのですが本当かどうかはわかりません。
大阪市の独自支援は「(全国的にみても格段に安い)水道料金の基本料金を3か月無料にする」だけです。 大阪市に多い中小企業の支援などもありません。松井市長はお金が無いからできない、と言います。ですが大阪市は財政調整基金が1000億円以上があります。東京都などは休業補償にそれを切り崩しています。それを使えばいいわけです。 万博やカジノ誘致の時の為に残しておきたいのでしょう

「PCR検査」
大阪は人口多いのに検査数がずっと少ないと思います。PCR検査について増やす必要は無いという人もいますが、私は特効薬が無いうえに感染力が高い病気なので早期発見、早期治療開始が重症化を防ぐ、死亡を防ぐ為に大事だと思います。 そのためには検査が必要な人は受けれるような状態でなければならないと思います。
二重行政の解消の名のもとに公衆衛生研究所(府立)環境科学研究所(市立)が2017年に統合を終えていました。 今回の新型コロナウイルスの対応もこれがマイナスになりました。 保健所もそうですが、こうした研究機関というのは有事の際に必要になってくるもので簡単に無くしてはいけません。専門職であり、人材もすぐには集まりません。
丁寧に説明されたブログです
http://dokuhou-hantai.hatenablog.com/entry/top-matome
そして検査ですが夏ごろまでずっと数百件でした。その後3000件は可能だ、という発表がありましたが、3000件に達したのは見たことがありません。ではそこまで必要ないからでないか?とも思いますが、違います。陽性率が高いのです。検査数が増えれば陽性率は下がります。そして重症者数や死亡者数も大阪はすこぶる悪いです東京並みです。
検査まで最大10日かかっていた時期もありました。10日もあったら治ってしまうのでは? 亡くなった後に判明する事例がいまだにあります。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050300126&g=soc
先月に冬の従来のインフルエンザ流行も懸念しPCR検査を拡充し1日2万件にするそうです。これもワクチンみたいに結果が伴わないことにならければ良いのですが。

これらのコロナ対策が機能してないにもかかわらず何故東京の小池知事のように非難されないのでしょうか。
その一端を担ったのはマスコミです。
毎日毎日TV出て、「やってる感」アピールでした。言ったことのファクトチェックは行わず。
TVしか見ないネットで進んで調べない層は
「吉村さんよくやってくれてる!」
「吉村さん頑張ってる!」
「吉村知事で良かった!」
となります。TVであれだけ出てアピールしてまわりのコメンテーター(吉本芸人)が絶賛したらそらそうなります。


ですが、良かったこともあります。
国の対応が後手後手だったのに吉村知事が率先して発言することによって、他の知事も触発されて発言をどんどんして、国が動いた部分もあります。

それから自粛や感染症対策において
吉村さんが言ってはるから頑張るわあ~♡」という層があったことです。
実際やるかどうか別としてアピールすることもムダではないな、一定の効果があったと思います。


それらを差し引いても過去の災害対応と同様、上手く出来てるとは到底思えません。何より住民投票を決行してしまったのは最悪です。私はもし今回コロナで住民投票を延期する、と言い出したら「市民の命を第一に考えるようになった」と今までの事は置いておいて、維新政治の評価を覆す気持ちの用意は出来ていましたが、残念ながらそれは叶いませんでした。

コロナの対応も出来てないのに「やってる」感ばっかりなのに、今あるお金をコロナ対策(経済含め)では無く都構想に使おうとする姿勢は到底指示できるものではありません。

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