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「薬剤師からのトレーシングレポートなんかいらん!」と、医師に言われたら。
どこの町にもあるような薬局で働いている
ごく普通の薬剤師のあなたへ。
あなたの書いたトレーシングレポートが、
・患者・薬剤師・医師にとって有用な情報や考察を含んでいる。
・適切な言葉と表現を使っている。
・相応のタイミンングで提出した。
この 3 点を満たしているのにも関わらず、受け取ってもらえなくて、タイトルのような言葉を浴びせられるようなら…
一度、その医師にトレーシングレポートを提出するのは止めましょう。
「え!?受け取ってもらえるように、がんばらなくていいの!?」
と、思ったかもしれません。
はい、がんばる必要はありません。提出するのを止めて良いのです。
なぜでしょうか?
あなたの労力と時間がもったないからです。
他人の性格や考えを変えるのは、とても難しいです。どれだけ頑張っても、どんな方法を使ったとしても、必ず受け取ってもらえるようになるという保証はありません。
その医師は、
他職種の見解を受け入れない気質なのかもしれません。
治療に関するすべての判断は、自分自身の中から生まれたもののみで構成するという信念があるのかもしれません。
過去にあった何らかの出来事が原因で、薬剤師とは距離を置くという固い決意が胸にあるのかもしれません。
フィクションでは、主人公がなりふり構わず多くの時間や膨大な労力をつぎ込んだ結果、最後には都合のよいように解決する展開が多いですね。現実では難しいことを実現してくれるのが虚構のよいところです。
現実では、その時間や労力を、別の患者さんに関するトレーシングレポート作成のために使ったほうがよいです。そのほうが、より多くの患者さんを救うことになり、他の医師にとっても有益です。
あなたの労働時間も、体力も、そして気力も、限りがあります。
日々の忙しい薬局業務の中でトレーシングレポートを作成する時間を捻出するのは、ただでさえ大変です。
地域医療にとって貴重なあなたという人的資源を、ぜひ有効に使って欲しいと思います。あなたのトレーシングレポートによる処方提案を待っている患者さんや医師は、たくさんいます。
そして…
いくらかの年月が流れ、万が一あなたの気が向いたのなら、タイトルの言葉を投げかけた医師にもう一回トレーシングレポートを提出してみるのもよいかもしれません。行動変容が起こったことを期待して。
また怒られたら?
平気です。直接危害を加えられるわけではありません。一歩引いて、「あ、また怒ってるなー」と心の中で冷静に思っておけばいいのです。
それから、笑い飛ばして、おいしいものを食べて飲んで、お気に入りの本や絵や音楽や映画に包まれて、好きな場所に出かけて好きなことをしましょう。
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