「セプテンバー」を聴くたびにこのアニメを思い出して泣きそう「ロボット・ドリームズ」
サラ・バロンの同名グラフィックノベルを原作にスペインのパブロ・ベルヘル監督が初めて手掛けた長編アニメ作品です。
今年のアカデミー賞の長編アニメ部門ノミネートでも話題になっていたこの作品が日本でようやく劇場公開されました。
物語は
1980年代のニューヨーク。ロボット好きのドッグはテレビショッピングで友だちロボットを購入して友情を深めて行く。しかし、夏に行ったビーチでロボットがさびついて動けなくなってしまう。やがてシーズンオフになり、ビーチは閉鎖されロボットは回収できずじまい。孤独になったドッグはダックという新しい友だちを作るがダックは海外へ移住し再びひとりぼっちに。次の夏、ビーチへ行くと残っていたのはロボットの片脚だけだった。
一方、動けなくなったロボットはジャンク屋に売られ…
全編セリフなし!
主要な登場人物は動物たち。そのせいなのかセリフはありません。
絵柄は極めてシンプルでポップ。日本の作品で例えるなら「100日後に死ぬワニ」みたいな感じです。
音楽や効果音はありますがセリフはないので、どこの国の人にも理解できる物語だと思います。
ドッグの部屋にあのロボットが!
ドッグの部屋の窓辺には4体のロボットが飾られています。一番左がマジンガーZ、そのとなりは「禁断の惑星」のロビー、そしてC3POとR2D2。この中にマジンガーZがあるのが嬉しいマジンガーリアルタイム世代です。
「セプテンバー」に泣かされる!
劇中で耳に残るのはアース・ウィンド・アンド・ファイヤー「セプテンバー」。
ドッグとロボットが仲良かったとき、いっしょにこの「セプテンバー」で踊るシーンが最高にノリノリで印象に残ります。
そして、終盤にこの曲がまた流れるとき、もう涙が溢れてたまりませんでした。
アニメの新しい頂点
ひと口にアニメといってもいろんな作品があります。現代ではここまでシンプルな絵のアニメは子ども向けのものしかないような気がしますが、これは完全に大人向けの物語です。
ラストの切なさたるやロボットと犬のお話とは思えないドラマチックさでした。
劇場ですすり泣く声がいたるところから聞こえてきました。
こんな傑作が大した宣伝されずにひっそりと公開しているのが実にもったいないです。
すぐに配信されるかもしれませんが、やっぱり劇場でたくさんの人と観てこその内容だと思います。
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