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「美しい」の研究報告(8月)

見たり、触れたり、味わったり。日常の中で感じた「美しい」を掬い上げ、それについて研究した内容を綴る、日記に近い研究報告です。「美しい」ってなんだろう?そんな曖昧な感覚について深く考えてゆきます。


Taste

淡路島の恵みたち

ほろほろのお肉が忘れられない…

広い海を背中に、坂を登った先にある美しいレストラン。

淡路島にあるLA CASA VECCHIAでランチをいただいた。淡路島で採れたお魚、自家製の果物、自家製粉で作られたパスタ。食材だけでなく器も全て淡路島で生まれたもので生み出される空間。一つ一つに思いが込められたお料理に愛と情熱を感じた。大阪生まれ大阪育ちの私は、幼い頃から頻繁に淡路島に訪れていて、その地を知ったつもりになっていたけど。淡路島にはまだまだ知らない魅力が眠っているのだ、と気付かされた。今度はディナーに訪れたいな。

パスタもとっても美味しかった…
目の前には淡路島の海


📍 LA CASA VECCHIA
https://www.instagram.com/lacasavecchia/




Place

芸術に魂を吹き込んで


美術館が好き、舞台が好き。たとえ一緒に行く人が退屈そうにしてても、必死になって目の前の作品のエネルギーを享受することに夢中になる。芸術鑑賞は私にとって、ご褒美のような時間だ。

仕事でもプライベートでもずっとモヤモヤを抱えていた8月。
誰が悪いわけでもないのに、ずっと焦げ付いたモヤモヤが取れなくて
突然涙が溢れてしまうこともあった。
そんなとき、思い切って数年ぶりにバレエの舞台を観に行った。

約2時間の舞台。その時間中、私はバレエの世界に圧倒され続けた。
美しい時間を作るために空間や導線の細部まで込められたこだわり。ダンサーが一つ一つの踊りに動きに魂を込める様子。その空間を作る全ての人が美しさに異常なまでの執念を持って挑むことによって強烈なエネルギーが生まれ、衝撃を受け、頭をぶん殴られたような感覚に陥り。気付いたら焦げ付いたモヤモヤなんてどうでも良くなっていた。

生産性や効率、分かりやすさが求められる世の中で、芸術はその真逆にあるようなものだろう。それでも、そんな芸術を生かすことに情熱を持ち、魂を吹き込む人はこの世の中で誰よりも輝いているようにみえる。

「こうあるべき」が溢れるこの世の片隅で、まばゆい輝きを放つ芸術の場は、この瞬間どの場所よりも美しいと感じた。




Time

少しずつ作る美味しい時間

食べきれない程作ったホームパーティー(笑)

8月末、気のおけない友人5人と淡路島へ旅行をした。
ISLAND LIVINGという、1日1組限定貸別荘に宿泊。

こだわりのこもったインテリアや内装に心躍ったのはもちろん、
みんなでチッキンに立って食事を用意し、美味しくいただいた時間が何より心に残っている。アイデアを出し合ったり、工夫したり、少しずつみんなで美味しい時間を作っていく。

彼女達との出会いは大学1年生の頃だったか。
あの頃から私達は、学生を卒業し社会人になり、一人暮らしを始めたり恋をしたり結婚したり。

年齢も環境も当時とはガラッと変わってしまったけれど
それでも今こうやって一緒に集まって食事を共にする時間は変わらず心地よくって。美味しい食事を囲んで、これまでを振り返ったり、今の悩みを共有したり、穏やかに流れる一連の時間が美しく輝いていて「ずっとこの時間が続けばいいのに〜!」と何度も思った。

この時間を青春というのであれば、私は一生青春していたいなと思った。
そんな夏の夜。

📍 ISLAND LIVING

https://www.instagram.com/islandliving_awaji/




Book

夜明けの朝焼けと詩を重ねて

谷川俊太郎の「朝のリレー」が大好きで、どうにかそれが収録された詩集を手に入れたくてAmazonの中古本で「あさ/朝」を購入した。

様々な「ある日の朝」を表現する詩と、それを連想される朝の写真が収録されたビジュアルブック。

朝という時間を味わいたくて、寝起きの目をこすりながら、1日1ページづつ本を読み進めた8月。本に並ぶ文字を追い、ゆっくり目を閉じて詩の奥に流れる情景を思い浮かべる。美しいなあ、そう感じていたら気がつけば二度寝してたり。(笑)

穏やかな朝を一緒に迎えてくれる本。
季節が変わるごとに何度も読み返しても面白いかも。

📍 あさ/朝
https://amzn.asia/d/akMdeTM




Other

2023年、夏

地元の花火大会にて

マスク着用から解放されて、やっとコロナ前の夏が訪れた今年。皆さんはどんな夏を過ごしただろうか?コロナ前は毎日ように出かけて夏を全力で楽しんでいた私だが、コロナの三年間で何事も腹八分目に楽しむのを好むようになった気がする。腹八分目に楽しんで、残りはその思い出を振り返ったり何もしない時間を味わうことで満腹状態に近づける。そんなことをこっそりして、自分だけの夏を今年は楽しんでいた。

それにしても、夏の思い出は何年経っても色濃く記憶に残り続けるのは何故だろうか。



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