猟奇的な彼女 その6

その5の続きです。

では、どーぞ。

ラーメン屋でよくわからん理由でケンカした日の夜

赤いたぬちゃんパパから国際電話が掛ってきて

近況の報告をして、電話を切った後に、

会話をそばで聞いていたキョウ子が

「なんでうちと付き合ってることをまず最初に言わんねん!」

とキレ始めた時に、赤いたぬちゃんとうとう切りだす。


・・・・


キョウ「なぁ、なんか言えや!普通彼女ができたこと言うやろ!」

たぬ「ごめん。もう別れて。限界です。もう付き合ってられんわ」


ピタ。。。

静止するキョウ子


たぬ「毎日だよ?毎日5時間も6時間も喧嘩して、言い合いして。

何の為に留学してきたんだよ。もういいよ。

喧嘩したいなら一人でやってくれ」


さすがに、バシッと言えたなぁと思った。

キョウ子に泣かれたらどうしよう。

泣いて、懇願されたらどうしよう。

と思っていた。

すると

キョウ「おい、もう一遍言ってみいや。

別れる??あんたバカじゃないの?

何を偉そうに。

そう簡単に別れられると思うなよ!!

なにバカなことを平気で言ってんねん」


そう簡単に別れられると思うなよ!!


じゃないのよ。

普通こういう時そういう言葉選ばないのよ。

いや~まさかね。

更に上から来るとは思ってもみなかったね


たぬ「いや、でも俺もうお前と付き合う気ないんだけど…」

キョウ「ハッハッハ。だから別れられると思うなよ。

絶対許さへんからな。

っていうか、やっぱりあんたも、そこら辺のクズ男と一緒やね。

自分の都合が悪くなったら、簡単に女を捨てるんやね。

お前ら全員最低や!!!女舐めんなよ!」

・・・

ここで、赤いたぬちゃん別れることを諦める。

とにかく、言い合うことに疲れていた。

とにかく、声を荒げるのが嫌だった。

たぬ「わかった。もうわかったよ。別れるなんて言ってごめん」

すると、

パッッッーーーン!!!!!

左頬に稲妻のような痛みが走る。

キョウ「これは、別れ話をされたうちの痛みや。よう覚えとき」

そう、結局、別れられなかったプラスビンタを頂くという

散々な結果で幕を閉じるのである。

赤いたぬちゃん弱え~と思ったそこの君。

あのね、本当にもう嫌だったのよ。

ここら辺まで来ると、赤いたぬちゃん本当にノイローゼに

なっていたっぽいのよ。

おらを責めないで。。。


しかし、状況は一転する。

別れ話を切りだしてから、キョウ子も一応人の子なのか

前に比べてうるさく言わなくなっていた。

そして、赤いたぬちゃんはその隙に引っ越しをした。

来たる来学期に向け、少しでもキョウ子と距離を置くには

今しかないって感じで。

新しい、住み場所は日本人3人でのルームシェア。

先輩日本人2人に囲まれて、物置みたいなところに

寝袋で寝る生活だったが、

住まわせてくれたこの2人はめっちゃ良い奴らで

僕の人生を救ったと言っても過言ではない。

感謝感激雨あられです。

今でも仲良いです。

そしてそれが功を奏したのか

引っ越ししてからキョウ子はキョウ子ではなくなった。

普通の女の子になっていた。

この時期は凄く楽しかった。

学校にもちゃんと行けるようになったし、私生活も充実してたし、

何より、キョウ子に対してビビりながら生活することがなくなった。

そんなこんなで赤いたぬちゃんは春休みを利用し、

日本へ一時帰国することになる。

春休みが終わるころには

リフレッシュした気持ちで、また夢に希望を乗せて

新しい留学生活の始まりだ!ヒャッフォーイ♪と

思っていた赤いたぬちゃん。

しかし、日本から帰ってきて赤いたぬちゃんを待ち受けていたのは


ただの地獄だった。

つ・づ・く

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