初恋VS赤いたぬちゃん その5

言わずもがな、どーも僕です。

シリーズ完結するまで長くねぇ?もう5話だぜ?

って思ったそこのあなた。

誰よりも僕が長げーよ、って思っているので

一緒に頑張りましょう。

ではどーぞ。


手紙を書き終えた朝、とうとう赤いたぬちゃんは

愛しのキノコへ、ラブレターを渡すことを決断する。

いやー今振り返ってもあんなに恐怖した事はなかった

あんなに緊張した事はなかった。

富士急ハイランドのお化け屋敷でも

や〇ざに絡まれた時も、卒論発表の時も、

違う女の子に告白した時も、

あそこまで震えなかったし、

あんなに怖くなかった。


注)ちなみに赤いたぬちゃん、海で女の子に告白して

その場で、女の子が失神したっていう、

よくわからない経験があります。(これまじで)


赤いたぬちゃん、震えた足でキノコにどんどん近付く。

どんどん近付く。

後、10メートル、

5メートル

4、3、2、1、

0!

1、2、3、4、5メートル、10メートル、、

赤いたぬちゃん、まさかのスルーww

目の前を通り過ぎただけ。

ギャハハ、ダッセーw 今考えてもダッセーw

香水までつけてんのに、ダッセーw


まじ草


たぬ「おい、てめぇ何スルーしてんだよ、

何にもないのにコンビニ入ってんじゃねーよ」

俺「いや、ちょっと、おら、おにぎりが欲しくなって…」

薄々気付いていたが、チキン界の王子である

赤いチキン、
いやレッドホットチキン、
いやレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、
いやRed Hot Chili Peppers

が決意してその日に手紙を渡せるはずもなく

それから、なんと、1ヵ月の月日が流れた。

毎朝、渡せない自分と

オラオラビンビンの赤いたぬちゃんとの

葛藤だけをバス停でし、

キノコを横目でチラチラ見るだけ。

たぬ「キモっ!早く渡せよ!
このチキン野郎!
ナス!
かぼちゃ!」

そんな罵倒を自分自身にしても

俺「なんか、美味そうだから、それでもいいや。たぬき汁にしてくれ」

と、開き直ったりした。

赤いたぬちゃんは格好つけなので、

渡せなくてドギマギしていることを

Kにさえ相談できなかったりした。


K「あれ、どうなったの?」

たぬ「いや、わかるわぁ。CoCo壱番屋は結局キノコカレーにほうれん草トッピングなのよ。

チーズをトッピングするかどうかは気分だよね~!でもチキンにこみカレーにほうれん草でも良いな!」

K「チキンとかキノコ使うの好きだなお前」

とにかく、ごまかす。ごまかす。ごまかす。

ダサイのにダサイやつは嫌いだった。


でも、井出さんが励ましに来てくれたことはあった。

井出「たぬちゃんよぉ、わゃきゃるぞぇ~、確かにキョワイのぉ。

しゅきな人に告白はキョワイのぉ、じぇもなぁ、人間いつかは…」

井出さんは入れ歯の噛み合いが悪かったのか、

最初から最後まで何言っているかわからなかった。

赤いたぬちゃんは井出をすぐに帰らせた。


しかし、そんなことばかり言ってても物語は進まないので

そろそろ渡した日に行きましょうか。


その夜もいつものように葛藤、葛藤。

なんで渡せないんだよ、渡すだけじゃねーか。

このままズルズルいくのかよ。

お前が羨んできた、カップルはみんなこれを乗り越えているんだよ!!

ブチッ。

「うぉおおおおおお!!!!」

「クリリンのことかぁあああああ!!!!!!!」

赤いたぬちゃんはブチギレた。

赤いたぬちゃんは寝る前に、エロ本を全部捨てた!

ふたりエッチだけ残して、全部!

もうこんなもん要らねえ!

こんなもんに頼ってる場合じゃねー!

明日だ!明日決着つけてやるよ!

かかってこいやー!!!!!

そう決心した。


そして迎えた朝、赤いたぬちゃんは

宛て名のない青い便箋片手に

キノコのいるバス停へと向かった。

弟の香水を体中に付けまくって。

そしてそこには

いつものようにキノコがいた。

震えた足で一歩ずつ近づく。

どこかで鳴った車のクラクションが

赤いたぬちゃんには「はじまりの音」に聞こえた

え?何?

今回全然話し進んでねーじゃん!ふざけんな!

しかも戻ってんじゃん!

だって?

それぐらい悩んだってことを伝えたかったの!

次から怒涛に次ぐ怒涛の物凄い展開だから、次を期待して下さい。

つ・づ・く

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