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日記0501あるいは朝はこうして生まれた

一日中ベッドにいたせいか、あるいは、何か病に冒されているのか、ずいぶんと全身が気怠い。

「海の匂いがする、死が近い証拠だね」

私の口臭を女はそう称した。残念なことに的確だ。

「ベーグルもラーメンも、ケーキだって君が食べたいと言ったんだぜ」

それでも私は食べられない。尽くしてもらったのに、尽くされ切ることすらできていない。

「波の音がする……」

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