日記0428あるいはthe kenner
正義感を拳でしか表現できないような馬鹿に殺されてたまるか。
「お前がやったんだろぉ、なぁ、おい、お前がやったんだろぉ?」
まず、何を疑っているのかくらい言語化してくれ、と思いながら頬を殴られる。内頬が切れ、話そうにも痛みで話せない。
「なんか言ったらどうだ、あ?」
クォーターだかハーフだか知らないが、ずいぶんと背が高く、また、力強く、片手でおれの身体は宙に浮く。
「おいっ!」
ちらちらと男は後ろを振り返って、女たちに自分は強いんだぞアピール。
「ファイトー!」
黄色い応援ってやつ。声援か。
ムカつくなぁ。ホントに。
おれは唾液混じりの血を男の眼をめがけて吐きかける。
「うわ、きたねぇっ」
呪いました。
「あ?」
眼球内の血管がプツプツと泡立ち、膿混じりの茶色い涙が溢れる。
「いて、いててて、いてぇ、くそ」
赦すわけないでしょう。
人を馬鹿にするのもいい加減にしてください。
お大事に。
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