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図書館の地下

ダリオ・アルジェント監督の『インフェルノ』(1980)には主人公の友人の音楽大学生サラが図書館に行くというシーンがある。

閉館時間が近くなり、サラは出口へ向かう。だが、道に迷ってしまい、地下の謎の空間で怖い目にあう。そこには錬金術師のような男がいて、無断で本を持ち出そうとしているサラに襲いかかる。

図書館の地下に迷い込むサラのイメージ(絵は筆者)

なんだこれは?と思うかもしれない。だが、少なくてもこの時点で、この映画はおとぎ話なのだと気づく必要がある。

アルジェントの映画はおとぎ話をいかにも現実のように描く。あるいは現実のようなおとぎ話と言うべきだろうか。

ヘンゼルとグレーテルの兄妹は魔女によって怖い目にあわされるが、魔女は最後にかまどで焼死する。

『インフェルノ』はグリム童話のような感じの映画として見てみるとその魅力が再確認できるだろう。

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