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ジャイサルメール

インドと聞いて砂漠を思い浮かべる人は多くないと思う。ここはパキスタン国境から東に100km程にある街、ジャイサルメール。ラクダに乗って砂漠で眠るためにここまで来た。もともと東に向かうつもりだったのでここに来るのは次の機会にしようと思っていたのだが、皆さんご存知デリーで騙された結果、こんな西の果てまで来てしまった(デリー②参照)。

ジャイサルメールに着いたその日はジャイサルメール城を観光した。城といっても中は街になっており、今でも3000人が暮らしている。入り組んだ路地にはレストラン、ゲストハウス、土産物屋が並び、子供達が走り回っている。客引きはデリー、ジャイプルに比べてあっさりしており、観光客は多いが割とのんびりした雰囲気が感じられる。今日の宿は決まってるのかとゲストハウスの客引きに尋ねられ、宿の名前を告げる。すると、「ああ、デリーで騙されたか」と言い、笑いながら去って行った。しばらくポカンとした後、めちゃくちゃ笑った。この日はなんと何のトラブルもなく過ごすことができた。久しぶりにコーヒーも飲めたし洗濯もできたし万々歳。

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(ジャイサルメール城  遠景)

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(ジャイサルメール城  入ってすぐ)

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(ジャイサルメール城  入り組んだ路地)

翌日、キャメルサファリ。宿で迎えを待っていると、宿のオーナーが「お前のサファリのチケットには交通費は含まれてない。40km歩きたくなかったら今すぐ交通費を払え。」と言う。例の旅行会社で予約したサファリだが、交通費も含まれているのは予約時に確認済みだった。激しい口論になり、「そんなわけねえ。今から確認の電話するわ。」と言うと、何かよくわからない言い訳をしながら引き下がっていった。おそらく旅行会社から客を回してもらえなくなるのが嫌だったのだろう。中級ホテルのオーナーですら金をかすめようとする国、嫌い。

結局交通費は払う事なく、サファリに向かう。場所は40km先にあるクーリー村。車内から野生のラクダやレイヨウを見た。同乗者はイタリア人2人とドイツ人3人。彼らは盛り上がっていたが、僕は会話に入れずに1人窓の外を眺めていた。

村に着き、ウェルカムチャイを飲んだ後、いよいよラクダに乗る。ラクダの名前はフンジャレナらしい。子供にラクダを引かれながら砂漠に向かう。めちゃくちゃ高い揺れる怖い股痛い。ラクダが坂を下る時、ずっと落ちそうだった。最高に気持ちよかった。野生のクジャクも見た。クジャクが砂漠の生き物だと初めて知った。

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(フンジャレナ)

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(野生のクジャク)

小高い丘の上で夕暮れを待つ。イタリア人男女ロディとステファニアンと仲良くなった。ロディはジャイサルメール空港で荷物を無くしたらしく、半袖短パンで野宿するらしい。2人ともよく笑ういい人達だった。砂でカメラがイカれた。

夕暮れを見た後、歓迎の踊りを観る。インドでは有名なものらしく、インド人の旅行者は合いの手入れてた。その後夕食。カレー。ロディ達と雑談しながら食べた。

夕食後いよいよ野宿へ。日が暮れてからの砂漠は恐ろしく寒い。ヒートテック着た。砂も冷たい。ジープで砂漠に行く。布団をしいて毛布に潜る。夜空には今まで見たことの無い数の星が瞬いていた。1時間くらい星を眺めて寝た。

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(野宿  寒い)

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(ロディがGoProで撮った星空)

日が昇る前に起きる。少し高台に移動して日の出を見る。東から昇る太陽を見てると日本を思い出して泣きそうになった。味噌汁が飲みたい。

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村で朝食を食べた後、ジャイサルメールに戻る。城内のレストランでラッシーを飲みながら日記を書いた。午後、電車で次の街へ。次は青い街、ジョードプル。

現地の子供の家で全力でよさこい踊った。自分でもよくわかってない。

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