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#1 森下暢仁 ~Attention Player~ 後

前半に続いてです。まだ見てない方は前半からどうぞ。


4.昨年との比較

昨年と今年の被打率、与四死球率、奪三振率、被本塁打率を比較していこうかなと思います。

与四死球率 昨年2.64 → 今年2.50

奪三振率  昨年9.10 → 今年7.24

被打率   昨年.231 → 今年.217

被本塁打率 昨年0.44 → 今年1.03

QS率      昨年77.8%→ 今年93.3%

得点圏被打率 昨年.227→ 今年.131

このような簡単なデータでみると、今年は昨年ほどの派手さはなくなったものの何よりQS率が格段と良くなっていますね。奪三振などの派手さよりも、試合をいかに作れるか。少しその辺り2年目になり心境の変化があるのかも……?一方、気になるのが被本塁打率。昨年6本だったのが、今年はすでに12本。何かしら要因がありそうですね。

しかしながら今年の素晴らしさはピンチでの強さにあり。得点圏被打率は.131と驚異の数字を叩き出しています。中日の圧倒的なストッパーを務めるR.マルティネスでさえ得点圏被打率.154、今年大活躍の柳投手でさえ.206となっているため、いかに森下選手のピンチでの強さがあるかが伺えますね。

また、被本塁打もランナーなしか、1塁での場面のみであるため大きく影響していないように思えます。今年は2年目ということで投球に余裕が出てきて、良くも悪くも力を抜く技術が身についたのかもしれませんね。

5.投球割合と球種別打率

さてここで、今シーズンの投球割合をみていきます。

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このようにストレートとカットボールで7割を占めていますね。次に昨年の投球割合を見ていきます。

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2020も変わらず、ストレートとカットボールで7割程度を占めています。2021に入って、スプリットを投げ始めたようですが数はあまり多くありません。被本塁打や奪三振率には変化がありましたが、投球スタイルは大きくは変わってないようです。


次に今シーズンの球種別被打率です。私が注目したのはこの部分です。

ストレート 被打率.217 空振り率4.59% 見逃し率17.53%→5割近く投げている中で低い被打率

カットボール 被打率.247 空振り率9.57% 見逃し率16.76%→ストレートよりは被打率は悪くなるものの、空振り率が上がる(2020年は空振り率4%)

カーブ 被打率.167 空振り率12.39% 見逃し率9.29%→高確率で振らせ、高確率で打ち取る

チェンジアップ 被打率.232 空振り率21.84% 見逃し率9.22%→圧倒的な空振り率を誇り、被打率も悪くない

このように、主体となってる4球種すべてに穴という穴がないのです、むしろ高水準。それぞれ4球種にこの場面はこれという役割がはっきりしていますし、その目的がしっかりと引き出せている。という印象があります。まだまだ伸ばすところもある中で、プロ2年目でこのような力を発揮している森下選手には改めて度肝を抜かれました。

6.さいごに

 長くなりましたが、初のコーナー企画いかがだったでしょうか。思った以上に時間がかかり大変でしたが、凄いとなんとなく思っていた部分を数値を通してみることができて良かったです。

 そんな森下投手ですが、今日のベイスターズ戦に先発しました。結果は5回4失点でした……。今年の課題となっている、被本塁打を今日も2本浴びてしまいました。さらに6四球と制球もイマイチでしたね。

 長年カープのエースを担っていくだろう、森下投手。苦しい場面もこれから幾度となく経験するかもしれませんが、乗り越える姿を敵チームのファンながら見守っていきたいですね。ここまで書いてませんでしたが、顔とスタイル抜群ですよね。スター性を感じる。

 それでは。また明日。



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