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ロックTshirtと青春18切符

ロックT shirtを着ていると、私はこういう音楽が好きなんですとお名刺配っているようなもので、それは広島カープでも、ミニオンズでも、初音ミクでも同じ効果があると思う。

長女がNIRVANA Tshirtを着て青春18切符を握り締め、長野県松本市茅野まで、敬愛する平沢進の曲を時報に奏でる時計を訪ねて遠征した時の話笑


(何となくだけど、このライブシーンがT-shirtにプリントされている気がするなあ)

それは茅野にあるゴクゴクありきたりな(失礼)どちらかと言うと小さめの地元スーパーにある時計台のチャイム音。でも彼女にとっては特別。東京から5時間!中央線に揺られていく価値がある音。長野はSEIKOのお膝元だから、時計については東京モンにゴチャゴチャ言われる筋合いはねえ!とお怒りかもしれない。

長女にとっては、フジファブリックの若者の全てを、富士吉田市がチャイム音で鳴らしているのと同じ心の動きの発露。アーティストへのリスペクトとオマージュ。

毎日夕方5時にあの曲が流れたら、毎日胸が詰まりそうだ。ああ、情けないけどそれでも慣れてしまうものなのかな。

蕎麦をカッコンで、名古屋に移動し友人に会い、当然のごとく青春18切符を使い切るべく復路は名古屋から一路東海道線を東に向かう。

すると車内で、先客の女の子に話しかけられたと言う。

ーえ、ナンパ?

ーいや、その子もバンドやってるんだって。私のNIRVANAのT shirtみて話しかけてくれたみたい。NIRVANAが好きなんだって。慶応、文学部。頭良いから、話がすぐに通じる。

(長女は説明しないと解らない人に話すのが大の苦手で、口をつぐんでしまうタイプ…)

ーああ、一緒に東京まで旅のお供が出来たんだ。よかったねえ。じゃあ帰りはあっという間だったでしょう。名古屋から笑

ーうん。頭の毛、黄色。キンパじゃなくて、黄色。その子もね、青春18切符でひとりで京都に行って帰ってくるところだったんだって。

ーまあ、それは意気投合するわ。そんなことする子自分だけかと思った夜にバディを見つけたんだから笑

ーうん。話しかけてくれてよかった。私からは話しかけらんなかった。

一枚のT shirtがつなぐご縁があり、一枚のT shirtでは繋げなかったご縁もある。ナンノコッチャ笑

最近会ってるの?慶応ガール?とふと思い出して今夜聞くと

ーうん。この前ご飯食べたよ

ー頭何色だった?金髪?

ーいや、ピンクだった。次はレインボーカラーにするって慶応のスクールカラーだって。

ーいや💢慶応はペンと剣が校章やろ!諭吉さんご立腹や笑

若さゆえの無鉄砲さが若者らしい出会いを連れてきたみたいで

可愛い子には旅をさせてよかったと思う。寿命がチジムけどね。













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