小説【アラーム】8
@弥生
ピピピピピピッ…とけたたましく鳴った。
珍しくケータイのアラームに起こされた弥生は頬を伝う涙の痕をいつものように拭う。立ち上がり窓を開け睦月の部屋を覗いた。『電源切るな!』と太字で書かれた紙が窓に貼られていた。それを見た弥生は微かに口の端を持ち上げ笑った。
「バカ…」
呟くと涙腺のゆるんだ瞳から涙が流れ出した。
…やっぱり、夢と同じか…。
もし、私があんな夢を見なかったら…。
もし、私が本当の事を言ったら睦月は信じてくれたのかな…。
そう思いながら弥生は昨日書いた手紙を持ち家を出た。
≪end≫
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