排除アートを喧伝する区長とそれに関する話題:創作のための時事勉強会68

※注意
 本記事は時事的問題について、後で振り返るためにメディアの取材や周囲の反応を備忘録的にまとめたものです。その性質上、まとめた記事に誤情報や不鮮明な記述が散見される場合があります。閲覧の際にはその点をご留意ください。


事例概要

発端

※ホームレスなどが居着くことをハード面から防ごうとするいわゆる「排除アート」の話。記事で話題になったベンチについて区長が弁明するも明らかにとってつけた言い訳。

※当人は「ちゃんと座れる」アピールをしているが、初老とはいえ健常者男性が座れるだけでは意味がないというこの手の問題の批判点をまるで理解していない始末。

30年前?

※なぜ問題点の理解がおぼつかない程度の区長がベンチの推移をおおよそ「30年前」と推定できたのか疑問だったが、ホームレス排除から排除アート設置の一連の流れと同期していた模様。

※むしろこの話題ですぐ30年前が思い浮かぶあたり本当は区長も理解していたんじゃねえの?

反応

※言い訳を味方面した馬鹿が封じてくるのはお約束。

※区長は座りやすさをアピールしながら小さい公園だから限定的な用途に限られると支離滅裂。しかし緊急時の用途は考えられるべき。

※そもそも住民の要望は夜間の騒音対策であって排除アートだったわけではない。政治家でありながら住民に責任転嫁。

区長の本音RP

※このポストをRPしている時点で本音は明白。どうやら区長とその支持者はネットの向こうにいる人間の居住地を割り出せる超能力者だったようだ。

※現在は取り消した模様。

※まあ語るに落ちているんだが。

その他類似話題

排除アート支持と同じ心根

※多目的トイレ内で倒れた男性が長時間放置され死亡した事例。トイレ内の異常を知らせる二種の警報は機能しないようになっていた。

※企業の社会的責任を理解できない馬鹿が多数。

※法的に義務付けられていないなら問題ない、わけではない。

ミステリネタ

※いわゆる「プロバビリティの犯罪」の類型。分からない人は谷崎潤一郎「途上」か江戸川乱歩「赤い部屋」を読もう!

個人見解

 新宿区長の例は実に分かりやすい。一見無知であるように見えるが、新宿生新宿育ちとはいえ排除アートの隆盛がホームレス排除の歴史とつながっていることをきちんと理解している(だからこそ約30年前という数字がすぐ出てくる)ことは、このベンチの本質が誰の目にも明らかであることを意味している。

 これは憶測に過ぎないが、区長は馬鹿のふりをして空とぼけているわけではあるまい。このベンチが排除アートの一種であることは理解していて、その上でごく自然に「これは排除目的じゃないですよ」と語りつつその動機を夜間の騒音対策、つまり夜中にたむろする連中の排除を為すためのものだと語っているのだ。矛盾だらけの支離滅裂な現状認識だが、SNSの普及につれ判明したことには、こういう認識の人間は一定数普通にいるのだ。

 区長の認識はさておき、彼自身が言葉で語ったことは素直に受け取ってよろしいだろう。まさか政治家ともあろう人間が、自身の語った言葉を妥当に解釈されて文句を言えるはずもない。緊急時に人を寝かせるという使い方を非現実と言い張る政治家が区長にふさわしいだろうか。批判する人間を来たことない人達だと決めつけ切り捨てる態度は区長にふさわしいだろうか。そもそも社会問題への批判は新宿区民に限らない社会の参加者からなされるべきだと気づかない大人が区長にふさわしいだろうか。まあ決めるのは区民なので好きにしたらよろしい。

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