勝手に撤去するけど費用は市民持ちというヤクザ行政:創作のための時事勉強会56
※注意
本記事は時事的問題について、後で振り返るためにメディアの取材や周囲の反応を備忘録的にまとめたものです。その性質上、まとめた記事に誤情報や不鮮明な記述が散見される場合があります。閲覧の際にはその点をご留意ください。
事例概要
発端
#群馬の森朝鮮人追悼碑撤去反対
— 群馬の森朝鮮人追悼碑撤去に反対する市民の会 (@gunmatsuitohi) January 22, 2024
行政代執行令書が本日(22日)午後届きました。また、1月5日に申し立てていた執行停止の申し立ても「存在すること自体が違法」と棄却されました。追悼碑は1月29日~2月11日の間に行政代執行(=強制撤去)されることが確実となりました。撤去費用は3000万円。 pic.twitter.com/nrf6YoESuE
※以前より問題となっていた追悼碑の撤去問題。行政代執行による強制的な排除までは想定できたが、費用を会に請求したところでわからなくなる。
ん? どういうこった? 費用を徴収? なんで撤去費用を会が負担するみたいになっているんだ? 読み間違いか? この手の書類は読み慣れていないし。 https://t.co/QDWvYxxeqO
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) January 22, 2024
※夜遅かったこともあり確認を持ち越しに。
確認した
昨日のこれ、ようやく把握できた。そもそも碑は民間団体が建てたもので、その後継団体が守る会だから撤去費用を要求していたのか。 https://t.co/rRJOhnJQVW
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) January 23, 2024
この記事が分かりやすいな。しかし事実としての強制連行に触れただけで撤去まで行くとは恐ろしい話だ。「強制連行」がどういう流れで出た言葉かは分からんが、碑文自体は「労務動員」にしているとのことで、物の流れで出た言葉にすぎんってことだろうし。https://t.co/QJbiNojsIj
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) January 23, 2024
政治的発言も何も、碑自体が極めて政治的なもので、碑文の「労務動員」への書き換え自体事実関係からすれば相当譲歩しているだろうに、式典でちらっと出た一言で撤去まで持っていくのはナンセンスだな。揚げ足取ってそこまでして撤去したがる心根が恐ろしくすらある。
— 紅藍@カクヨムで新作『偽王子事件』連載中 (@akaai5555) January 23, 2024
※記事によると、追悼碑を建てた「建てる会」の後継団体が上記ポスト主の会。ゆえに行政は撤去費用を要求したという流れなのは理解できた。
※そもそもの発端は2012年に式典中、会の人間が「強制連行」に触れたことに抗議した一部の苦情があったという。この苦情の主は有名な極右団体『そよ風』。
※いつかの女性支援団体が暇空問題を理由に安全性を盾に補助を打ち切られたのと似たような構図。問題を起こした主体に責任を問うのではなく、被害側に不利益を被せる。行政側自体が極右団体と認識をある程度同一にしていて、機会を利用したようにも見える形。
その他の問題
570万円で建立されたものを3000万かけて壊すなんて、やめてください。#群馬の森朝鮮人追悼碑撤去反対
— 影書房 (@kageshobo) January 24, 2024
朝鮮人追悼碑2月11日までに撤去 群馬県通知、費用3千万円も請求:朝日新聞デジタル https://t.co/CUywn7jz5j
#群馬の森朝鮮人追悼碑撤去反対
— 群馬の森朝鮮人追悼碑撤去に反対する市民の会 (@gunmatsuitohi) January 25, 2024
・法治国家として「民主的な」裁判の判決に従っただけ
・「守る会」の行政代執行の立ち合いは認めない
・賛否どちらのメールの数も把握していない
・撤去費用3000万円の内訳は非公開
・碑文は問題ない。しかし、「相手方」がルール違反
・歴史認識の問題ではない https://t.co/C85uqHOYWY
※撤去費用3000万の根拠は不明。少なくとも建てる費用より高くなることはないのでは?
※裁判の判断に従ったと言うが、裁判所は命令していない。というか従っただけというのならなぜ控訴しているのか。
個人見解
撤去費用を要求するという流れが理解できずいつも以上に追ってしまった話だったが、市民団体が追悼碑を建てた団体の後継なので、撤去費用も要求する先であるという理屈は理解できた。あくまで表面上の理屈が通っているだけだが。
裁判所の判断に従ったと言いつつ、実際に裁判所は可能不可能の判断しか下していないという流れ。外国人の生活保護の問題にも似ている。「違憲ではない(生活保護をだしてはいけないとは言っていない)」が「生活保護を外国人に支給するのは違憲」にすり替わるように、自身の考えと思想の責任をおっ被せる先として裁判所を利用している。
そもそも追悼碑が問題視されたのは極右団体の苦情が発端であり、いわば「一部の声のでかい誰か」のクレームというだけである。強制連行も歴史的に事実であり、その追悼碑である以上政治的なものであるのは明白なので、行政及び極右団体の言いがかりには何の意味もない。
しかしこうした事例が積み重なると、いよいよ後に引けない状態になっているという感じがある。どこかで歯止めを効かせられるといいのだが。