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INSPIRE TOKYO 2023 でPerfumeさんを観てきた話。~夏フェス開始と新曲披露~

7月16日に開催された「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO 2023」に行ってきました。

東京の中心地から「MUSIC」や「FOOD」、「ART」といった様々なCULTUREを日本全国、そして世界にも運んでいく=INSPIREしていく、をテーマにした都市型音楽フェス、とのことです。
J-WAVE主催の夏フェスは2000年から開催されていましたが、フードやマーケットも交えた現在の「INSPIRE TOKYO」の形になったのは去年かららしく、そういう意味では比較的新しいフェスだと思います。

今年の開催は7/15~17。ちょうど3連休のときでしたね。
自分が16日に足を運んだ理由は、この日の出演者の中でPerfumeさんを観たかったから。
会場は代々木第一体育館。この日の原宿は非常に陽射しが強く、ずっと屋外に居たら肌が焼けに焼けてしまい、きっとこんがりとローストされていたことでしょう。ただ、ステージが屋内にあったため、陽射しにやられることなくなんなら快適に過ごせました。

14時に開演。タイムテーブルはこんな感じでした↓

順番前後しますが、まずは自分が第一に観たかったPerfumeさんの話をさせてください。
この日3組目のアーティストとして登場。出番がくると場内が暗転し、ステージから客席に向かって青を基調としたレーザーが拡がります。underworldの「Born Slippy」を彷彿とさせるイントロが聴こえ始めてくると、ステージ上にスタンバイしている3人の姿も徐々に浮かんできます。リサイクルマークを思わせるシルエットが見えると、おのずと何の曲が披露されるかもわかるというもの。
この日のステージは「ポリリズム」から始まりました。今回のステージのみならず、今年出演する他の夏フェス含めて、始まりを告げているように感じました。
曲後は間髪入れずに「Spinning World」に突入。「PLASMA」ツアーでは赤を基調とした衣装が印象的でしたが、この日は青を基調とした衣装に身を包んでいて、それだけでも新鮮な印象を受けました。
個人的には、この楽曲は歓声などあげずに静かに聴き入る楽曲の印象が強かったので、「PLASMA」ツアーの時と変わらず手拍子だけして観ていました。ただ、声出しができるいま改めてその見方をすると、声を『出さない』のと『出せない』のって全然違う感覚だとも感じました。そして、アウトロをアレンジして「Spending all my time」へと繋がったのですが、この楽曲も「PLASMA」以前の楽曲とこうして混ざり合うようになったことがなんだか感慨深かったです。
そして、「Spending all my time」。この楽曲、個人的には「フェスでの定番曲」というイメージが強いです。イントロ部分で「皆さんこんにちは、Perfumeです!」と、あ~ちゃんからの挨拶。ひとつ前の「Spinning World」でぜんまい人形に扮した3人のパフォーマンスを観ていた反動もあってか、『人間としてのPerfume』を観ている感覚が強かったです。次の「エレクトロ・ワールド」でもその感覚は強くなる一方で、我々観客と同じようにライブで声出しができるようになった喜びをひしひしと感じているようでした。この3人を『観に来た』というよりも、もっと存在を間近に感じる『会いに来た』のだと思いました。
ここでいったんMCの時間に。木村カエラさんが、自身のラジオ番組で1か月ほどPerfumeの楽曲を流してくれて、そのことがきっかけで、「ポリリズム」を使ったAC公共広告機構のCMがNHKで放映されるに至ったというエピソードが登場しました。こちらのエピソードはかねてから知っていたのですが、そのラジオ番組がJ-WAVEでオンエアされていたことは改めて知りました。縁のあるエピソードをこうした場で話すあたり、Perfume3人の義理堅さを感じます。

MCが終わると「ポリゴンウェイヴ」、そしてライブ・フェスでは初披露の新曲「Moon」!
ステージ背後に「INSPIRE TOKYO」のロゴを模した電飾セットがあったのですが、中心の大きい「O」の部分だけが光っていて、まるで月のように見える演出が粋だと感じました。先日放映された「FNS歌謡祭」でこの曲を初めて聴いたのですが、そのときの印象通りゆるやかにノレる楽曲でした。きっと、今後出演予定のフェスでも積極的に披露されることでしょう。野外開催のフェスも多く、そういう場では気持ちも開放的になってついオーバーヒート気味になるだろうなと予想します。そんな気持ちを、この楽曲がいい感じにクールダウンさせてくれると期待しています。
お次は「マカロニ」。冬の印象が強いだけに、この楽曲が披露されたのは少し予想外でした。でも真夏に聴く「マカロニ」も良いですね。近くの代々木公園でMVが撮影されたから披露されたのかもしれませんね。ひとつ前の「Moon」~この「マカロニ」~次の「Flow」と、しばしゆるやかな時が流れました。
その後は、これまで幾度となく耳にしてきた4つ打ちが聴こえてきて、お馴染みの「P.T.A.のコーナー」に突入。ソロでのライブに比べて、フェスだと少し簡略化されている印象もありますが、代わりと言ってはなんですが「他人の楽曲で大盛り上がり」できる時間も復活していました。声出しができるようになった副産物でしょうか。
そして、フェスでは共演者の楽曲でも大盛り上がりできるのも見どころ。2021年に開催されたフェス「SUPER SONIC」「ドリームフェスティバル」ではそれぞれNiziUとレキシの楽曲を歌っていました。今回は、Perfumeの次に登場するYUKIさんの「JOY」を踊っていました。Perfume以外の曲で踊る3人の『可憐さ』と同時に、女性アーティスト同士でリスペクトを送り合う『熱さ』も感じました。けど、やっぱり最後は3人並んで「J」「O」「Y」の人文字を作っている光景への微笑ましさが勝ってしまいました。
MC後は、ここからラストスパートだと告げんばかりに「Party Maker」から再開。普段のライブで観る以上に、3人の存在を間近に感じました。のっちソロ→かしゆか・あ~ちゃん2人で踊るパートがそれぞれあるのですが、そのときののっちさんがいつもより『美しい…!』と感じられて。さながら、「仮面ライダーエグゼイド」の檀黎斗ばりに。

きっと、自覚している以上にこの日を楽しみにしていたのだと思います。それには、SNSを絶っていたことも影響しているかなと。自分と向き合う時間が増えたから、目の前のステージに集中できたのだと思います。
そして、Perfumeのステージは最後の楽曲「チョコレイト・ディスコ」に。こちらも、声出しできるようになった喜びをじかに感じられる楽曲。「ディスコ!」と叫ぶときも、おのずとお腹に力が入ります。3人に声が届けばいいみたいな気持ちより先に、“自分が楽しみたい”という純粋そのままな気持ちに任せて声を張り上げていました。

1時間のステージはあっという間に終了。
コロナ禍に入る前に、声を出しながら盛り上がれていた楽曲と、コロナ禍の中でつくられて、声が無い状態での聴き方しか知らない楽曲とが混ざり合って、今後のPerfumeのライブってこんな感じなのかなと体感できました。
この日のセットリストをベースに魅せてくれるのかな?と思うと、今年出演予定の、他のフェスへの期待も否応なしに高まりました。自分としても、良いスタートが切れたかな?と思います。

続いてYUKIさん。
聴いてみると結構知っていて、これもYUKIさんの楽曲だったのか!?と再認識できるものが多かったです。耳馴染みのある歌声だと思っていたのですが、元JUDY AND MARYの方だったのですね…。
個人的に印象的だったのは、「JOY」の歌い出し前。さっきPerfumeがこの曲踊ってくれたよねと言い、YUKIさんも「チョコレイト・ディスコ」の振り付けを踊ってくれる場面がありました。個人的にすごく嬉しかったです。もしかすると些細な場面なのかもしれませんが、お互いへのリスペクトが感じられました。アーティスト同士の関係って、こうした出来事の積み重ねで成り立っているのかもしれないですね。

その他に出演されていたアーティストの方々も拝見しました。
トップバッターで登場したiriさん。自分は初めて観ました。シティポップというのでしょうか?爆踊りではなく、緩やかに聴ける感じ。個人的には、少し淡い歌声の女性ボーカリストの曲が好きなのですが、iriさんの歌声もまさにそうで、聴いていて心地よかったです。
iriさんの次に登場したいきものがかり。自分が中高時代に発表された楽曲の記憶が今でも根強いのですが、それ以降で発表されていた楽曲を聴いても、当時の頃のエッセンスを感じられたのがなんだか不思議でした。MCで水野さんがあれこれあけすけに話していたのも個人的には面白かったです(笑)
あとは、「じょいふる」のサビでタオルを振り回しながら踊っているときは、2018年の大晦日にあったPerfumeのカウントダウンライブを思い出していました。ライブ会場から中継する形で「紅白歌合戦」に出演したのですが、出番の時間まで場内のモニターで紅白の映像が流れていました。その時出演していたいきものがかりが「じょいふる」を歌っているときに、会場の人たちもタオルを振り回して踊っている光景がフラッシュバックしました。きっと単なる偶然でしょうが、こういう巡り合わせってあるものだなと思いました。
ラストのRYUJI IMAICHIさんは、時間の都合で観られませんでしたが、また機会のある時にお目にかからせてください。

そんな感じで観てきた今回のフェス。
ようやく夏が始まった実感が沸々とわいてきました。フェスの高揚感からなのか、はたまた当日の照りつけるような酷暑のせいなのかはさておきですが、ここからも久しぶりに夏っぽいことできるかも、とこの先に少し胸を高鳴らせた次第でございます。
そういえば、コロナ禍でずっと夏らしいことってしていなかったなー。よく考えてみれば当たり前な、そんなことにも改めて気づかされました。

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