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Big Boss

今年は大谷選手の活躍を毎朝ワクワクしてニュースサイトやYouYubeで見ていましたが、最近では新庄Big Boss。監督就任会見を見て、大爆笑。。。阪神ファンだったので昔の活躍をテレビで見ていましたが、最近過去のYouYubeを見て、野球に対して真面目・真摯・熱血・緻密な計算という言葉が根っこにあったとは、阪神ファンでしたが、正直知りませんでした。それを知って更に好きになるとともに、素直に見習いたいと思っています。あまり人に興味を湧かない自分が来年は子供を連れて北海道に行ってみたいと思うくらい影響されています。

案件をご一緒したA社長

先日、以前関与したM&A案件でご一緒したクライアントA社長と久しぶりに会いました。A社長は売却したB社のオーナーであり、そのB社を某グローバル大手に完全売却。売却後もB社のトップとしてまだ働いています。私は、クライアントA社長側のアドバイザーだったという経緯です。投資銀行は、案件が終わるとパタッと案件からは疎遠になることも多く、両者一緒になった後の状況を聞くのは、非常に貴重な機会で、興味深かったのでその一部をご紹介。

Philosophyの融合

買収後、システムやら業務フローの統合・整理においてPMIの方程式にはめる作業が多い中で、最も興味深かったのはPhilosophy面での融合。企業文化(哲学)の融合というものでしょうか。

私自身、DD期間中に事業内容の説明、急成長を成し遂げた経緯、業績やKPIの増減要因など、結構詳細に説明したという記憶でしたが、よく聞くと、その比ではないと。

例えば、ビジネスモデルをガラリと変える転換点について、何故その時・その決断ができたのか?その決断をするにあたって、どのような判断基準がA社長にはあったのか?その判断基準はいつ・どこで形成されたのか?社長自身は、今のプロダクトでなくとも同じことをしたのか?もしそうなら、今のプロダクト・ビジネスへのこだわりは何か?

社長自身のことまで、上層部から現場トップより、自分でも記憶にない・気づいていないことを根掘り葉掘り質問攻めにあったとのこと。恐らく、B社を取り込む前にしっかりB社のPhilosophyを理解し、その上で、取り込まないとB社の良さが消えるということを危惧しているのかなと感じました。

Philosophy浸透の難しさ

何故、超グローバル大手がB社のPhilosophyを理解したがっているか。彼ら曰く、B社はPhilosophyがビジネス・プロダクトの現場まで確り浸透・実現できていて、更に結果がついてきているから。確かに、言われてみれば、私も納得です。

B社は決して大きな企業でないので、浸透は容易なのだと思いますが、A社長からすると、純粋に何故それができないのか、とそのグローバル大手の上層部にぶつけているようで、変わったばかりのトップはまさにPhilosophyについて考え直しているとのこと。真にVisionary Companiesの世界ですね。やはりグローバル大手の上層部となると頭の回転が速く、2-3言えば、すぐ本質を理解するのだが、それを現場に浸透させるのに、大きな組織(地域別・プロダクト別)や様々な機能(マーケティング・ブランディング・販売チャネルなど)を経る中で、だんだん薄れていき、現場ではPhilosophyとかけ離れたチグハグなことをしてしまっているようです。

また、コロナもあってグループ内では他の事業が苦戦する中で、余計にB社が目立っているようなので、尚更躍起になって聞いてきている様子。A社長曰く、心の中では、上から目線で見ているとのことでしたが、そうは言っても超大手が買収された側の良いところを素直に学ぶ真摯なスタンスは私は良いと思いました。あと、日本発の企業文化が評価されるというのも純粋に嬉しいですね。

Big Boss

私はてっきり売却・PMI後のキャリアを考えているのかと思いましたが、最近になって参加したこの大手の中で、自分が何か変えられる存在になれるかもしれないと思い、もう少し頑張ってみようと思い始めているとのことでした。

M&Aは人財を買うことと同義という方もいますが、私もその部分は大きいと思います。自社にはいない、買収した企業の中の優秀な人財を社内変革の起爆剤にする、むしろ買収された企業トップを自社のマネジメントに取り込む、そういった案件が増えれば良いと考えています。

買収した大手もコロナでマーケットが変わる中、非常に高い期待をしている気がしますし、その大手のPhilosophyを見直すきっかけになる可能性がありそうなので、今後楽しみです。ちょうど同じタイミングで新庄Big Bossのニュースができましたので、A社長にも某グローバル大手の中で、Big Bossとして活躍することを期待したいと思っています。

※詳細の記載はできないため、この程度でご了承ください。

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