【cEDH】今夜勝ちたいcEDH【対コントロール編】
2人構築のプレイングに対戦相手のアーキタイプ毎にセオリーがあるように、EDHに於いても卓に存在するアーキタイプ毎にセオリーがあります。
例えば《むかつき/Ad Nauseam》をはじめとしたライフをリソースにしそうな黒は殴る、《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》は息の根が止まるまで油断しない、《鋭い目の航海士、マルコム/Malcolm, Keen-Eyed Navigator》は殺す……など。
しかし、多くのセオリーがひっくり返ってしまう対面がコントロールデッキの絡む対面。
コントロールは使用者が少ないこともあって遭遇率が低く、対コントロールの立ち回りをあまりよく知らないプレイヤーも多いように感じます。
コマサミを間近に控え、6月には神決定戦もあるということなので、このタイミングで一度コントロールデッキに対する皆さんの認識を一度再確認していただければなと思います。
1.コントロールデッキって?
対策を講じる前に、EDHのコントロールデッキについて復習しておきましょう。
コントロールデッキは、その大部分がカウンターと除去の妨害に当てられており、そのためのリソースを稼ぐ能力を統率者が担っていることがほとんどです。
デッキの志向としては他の誰よりも長いゲームレンジを見ていると断定して差し支えないでしょう。
ゲームを伸ばすだけ伸ばして、統率者のリソース獲得能力でリソース差を突き放したあとにコンボを決めて勝つことが多いです。
コントロールデッキであることが多い統率者として代表的なものは、
《開闢機関、勝利械/Shorikai, Genesis Engine》
《永遠の造り手、ラシュミ/Rashmi, Eternities Crafter》
《常智のリエール/Rielle, the Everwise》
《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
《原初の潮流、ネザール/Nezahal, Primal Tide》
《ウーナのトリックスター、ニムリス/Nymris, Oona's Trickster》
あたりでしょうか。
青含む2色程度かつ、統率者でリソースを稼ぐ事ができる(カウンターを撃つことがリソース獲得に直結すると尚良し)デッキが該当することがわかると思います。
なんとなくのイメージが作れたところで、具体的な対策を考えていきましょう。
2.ライフを詰めよう
コントロールデッキとの対面で最も間違えられがちなのが、殴る相手です。
普段のミッドレンジくらいまでのデッキがにらみ合うEDHでは《むかつき/Ad Nauseam》有する黒いデッキを優先的に殴って、リソースとして使えるライフを減らしに行くのが一般的なセオリーであると思います。
が、コントロールデッキが卓に存在すると、話は180度変わります。
先程述べたように、コントロールデッキはゲームを伸ばすことを志向したアーキタイプであるため、ゲームが伸びれば伸びるほど有利になります。
そのため、他の3人はゲームを伸ばすための行為をすべてコントロールの側に押し付ける必要があります。
そしてゲームが伸びたあとに楽をさせないために、コントロールデッキのライフを詰める必要があるのです。
そもそもコントロールデッキが卓に存在している時点で安易な仕掛けは通らないものと考えて良いので、《むかつき/Ad Nauseam》デッキの1~2キルを警戒する必要はありません。どうせコントロール絡みのゲームは伸びるものですし、アグロの対処はすべてコントロールに一任した上で、先のことを考えて、将来の魔王を叩くようにしましょう。
3.スタックスは八百長
さて、コントロールデッキと同じようにゲームを伸ばすことを志向としたデッキとして挙げられるものにスタックスデッキがあると思います。
では、ゲームを伸ばしたいもの同士、仲良くするべきなのでしょうか?
答えは否です。
スタックスを置くことは、他のプレイヤーの行動回数を制限することに繋がります。
プレイヤーの行動回数が減るということは、コントロールが打たなくてはならない妨害の枚数も減るということです。
つまり、コントロールはリソースを吐き出すことなく蓄え続けることができるようになります。
確かにスタックスをばらまけばゲームは伸びて行き、最後にはコントロールとの一騎打ちになることでしょう。
しかし、カウンターと除去をたっぷり溜め込んだコントロールに一騎打ちで勝てるでしょうか?
勝てない、とまでは言えなくても、非常に難しいことは想像に難くないと思います。
時にはスタックスを抱えてゲームを伸ばすための行為はコントロールにまかせて、自分のためのカードをプレイするようなプレイングをすることが求められると言えます。
4.リソース源を潰そう
コントロールにマウントを取られないようにするためには、そのリソース源を潰す必要があります。
コントロールデッキの多くは統率者によってアドバンテージを獲得することを前提としているため、統率者に除去やカウンターを撃つことを意識することは、コントロールを相手取る上でとても重要です。
他のリソース源といえば《波破りの海馬/Wavebreak Hippocamp》・《大魔導師の名誉教授/Archmage Emeritus》などが挙げられるでしょうか。
また同様の理由から、《リスティックの研究/Rhystic Study》や《Mystic Remora》は他のデッキのそれよりも重く見て対処したほうが良いと言えます
リソースさえ取られなければ、限りある手札で戦わなければならなくなるコントロールデッキは非常に脆いと言えるため、勝機が見いだせるでしょう。
5.いつブチ抜くか
ここまではコントロールを疲弊させるためのプレイについて説明しました。
では、実際に勝つためにはどうしたらよいでしょうか?
まずは、コントロールのライフを0にして脱落させた後に、通常のEDHのように仕掛けに行くというプランが考えられます。
このプランは一番単純ですが確実性が高く、行う場合も多いです。
しかし、次の手番のプレイヤーがコントロールを殺せるライフ圏内までライフを詰めることは、その手番のプレイヤーに仕掛けるチャンスを与えることに等しいため、そのあたりの見極めが肝要です。
また、《魂の洞窟/Cavern of Souls》や《霊気の薬瓶/AEther Vial》から《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》を出すこともプランとして挙げられるでしょう。同様に打ち消されない《船砕きの怪物/Hullbreaker Horror》も良いですが、除去や《もみ消し/Stifle》系統のカード、魂力土地も入っているので過剰な信頼は置けません。
そもそもここまで述べた対策自体が、対応力に振り切ったコントロールデッキを苦しめることによってその対応力を通常のデッキのレベルまで落とし込むことが目的なので、その立ち回りさえ卓内で共有できればあとは普段通りのEDHをすればよいのです。
6.人間は感情の生き物だけど
さて、ここまではすべてのプレイヤーが最善の行動をする前提のお話です。
実際にこのようなプレイを徹底すると、コントロールデッキの側が撃てるカウンターを撃たずに捨てゲーをする可能性が考えられます。
それがよく知る間柄であれば、逆にこの習性を利用することが考えられます。
そのプレイヤーがどの程度追い詰められると捨てゲーをするのかを見極めることが出来れば、前項で述べたコントロールを落としてからコンボに行くプランをいち早く取ることが可能になります。
しかし、一発勝負の大会などでそのようなプレイヤーに遭遇してしまったら仕方がありません、あきらめましょう。
ゲームを伸ばすことを志向とするデッキのプレイヤーがゲームを伸ばすことを放棄することは、例えば《ロフガフフの息子、ログラクフ/Rograkh, Son of Rohgahh》デッキで初動5ターン目の手札をキープすることに等しい行為と言って差し支えないでしょう。
コントロールのご機嫌取りをする別ゲーが始まったらもうそれはcEDHの範疇には無いためこの記事で触れることは避けましょう。
では今回はこの辺で、コントロールデッキと対戦する際に頭の片隅にでも思い浮かべて頂けると幸いです。
疑問、質問、いちゃもんは例の如く僕のTwitterまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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