見出し画像

友情・努力・勝利

今回は、6月末に出版されたばかりのこちらの読書感想をしたためます。

早速の重版出来、既にAmazonのベストセラーバッヂがついていますねぇ。

そのカテゴリーが…ビジネス人物伝。

ほう、そんなジャンルがあるんですね!

どおりで、私はこの本を読んだ感想が投稿タイトルみたいになる訳です。

それにしても、話題になっているだけあってビジネス書を意識して摂取する勢の私が興奮して一気読みしてしまう魅力が詰まっていました。

【ビジネス書を意識して摂取する】

大事なことが書いてあるから頑張って読むが、楽しいから読む訳ではない。
身体に良いから頑張って食べるけど、決して好き好んで口にはしない
キノコみたいな存在(知らんがな)

この本の持つ二面性が私を惹きつけた

◆伝記的要素
◆ビジネス書要素

この本から感じた二面性について記す前に、どのような仕立てなのかを簡潔に。


著者である蛯名 敏氏が「ダイレクトリクルーティング」という採用/転職モデルを日本に根付かせたビズリーチを筆頭に数々の事業を生み出してきたビジョナル株式会社の代表取締役社長、南 壮一郎氏及び、ターニングポイントを共にした人物への取材を"創業ノンフィクション"として綴った書籍です。


伝記的要素

海外で過ごした学生生活から現在(本書は2021年4月の株式上場シーンから幕を開ける…既に少年漫画みがある)に至るまでの軌跡が8章仕立てになっているのですが、これまで読んだビジネス書と違い登場人物が物語の中で息をしているのですよ。

本書では主人公(南氏)が何を信条とし、その原体験は何で、誰に影響を受けたのか?という、正に何度も繰り返される「事業と人はセット」を裏付ける出来事を時系列で表現してあります。

ここで胸アツポイントなんですが、

①トリガーを引く→センターピンを見つける→打ち出し角度を決める

この3つの手順で主人公は何度も大小の成功を収めていくんです。

少年漫画も敵と戦って勝つまでの流れって「お決まり」じゃないですか。

同じ様な爽快感があるし、ビジネスとしても「マジで正しいんだな」という説得力があります。

②「この人しかありえない」最高の仲間を次々とアサインする

主人公の人脈を辿る行動力などありきですが、どんどん強力な仲間が集まっていく様も「少年漫画み」満載です。「事業と人はセット」ですから、仲間選びは非常に重要なファクターなので丁寧に記されている点もアツくさせられます。

そして、こんな私でも知っている企業や役職者の名前も出し惜しみなく登場するし、また、ネタバレになってしまうのですが()*indeedがリクルートに買収され「国内最大の求人検索エンジン」構想が頓挫する場面などは、結末を知っているだけに複雑な気持ちになるなど…大河ドラマを見ている時と似た感情になりながらページをめくる手が止まりませんでした。

*当時、私はリクルート側でこの出来事を体験。自社サービスとindeedが紐づくことによるメリットを顧客に訴求しながら
美容師向け求人広告を営業していたとさ。

ビジネス書要素

特に4章、5章にこの要素を強く感じたのですが、ザ・モデルで読んだ「勝ちグセの付いた営業」だったり、常日頃言われ続けている「成果を定量で評価できる状態に落とし込む」ことなどについて書かれています。

ここに関しても単なるHow toに閉じず、なぜそれが不可欠なのか?が血の通った文章で綴られているため非常に腹落ちしやすいと同時に「実際にやって、成功した人がいてるじゃないか」という心強ささえ与えてくれました。

ビジネスをイキ切った人って「五輪の書」とか「論語」とかからヒントを得てるじゃないですか。でも前者は武士道で後者は儒教の経典ですよ?異ジャンからの超応用はわたしには到底無理な話で…(ビジネスに転用する用の本も沢山出ているから読んで損はないと思うけれど)

ところが、今回の本は同じ時代のビジネスマンのリアルな生き様なのでその点応用も何も、手を加える必要が無いのが非常に有難い限り!


最後に

非常に個人的な醜態を晒すのですが、上期の自分で立てた目標の未達具合がひっちゃかめっちゃかで。というか実施の時点で負け確という感じだったのですが。

セールスのように明確な数字の目標を与えられるのではなく、自らが何を目標にするか設定し、定量で評価できる状態で遂行するという一連の行動が全然できなかったんです。

実現可能な達成事項から逆算して、とか、既に数値化されてるものの中から目標を設定することも一つの賢さなのかもしれないですが、やっぱり内に問い続けて設定しないといけないし、「これしか勝たん」という目標をそもそも見つけたいなと強く思えました。

伝記的要素のおかげで初めて「美味しいから食べる」的なビジネス書に出会えたと感じた点、自分の身を置く転職/採用市場要素を多く含む内容、少年漫画みたいに心燃え、勇気が出ることから、繰り返し読むことになりそうな予感がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?