コンポーネントの概念を作ったのはモーツアルトかもしれない

中島です。

コンポーネントという言葉をご存じでしょうか。

コンポーネント(component)をウィズダム英和辞典で調べると、

Component
(物などを構成する)要素、部品、部分

とあります。

つまり、物などを分解して、それぞれのパーツに分類し、
規格化し、まとめたものです。
それは要素ごとに共通化され、いろいろな場所で再利用されます。
規格内であれば、自由に組み合わせることができます。

たとえば、
パソコンの部品群。

プロセッサの取り付けには規格化されたソケットが存在し、
同じ規格内であれば異なるクロック数のプロセッサを
用途や予算で選択し、
自由に取り付けることができます。

メモリも規格ごとに交換増設が可能ですし、
ハードドライブやシリコンステートドライブ(SSD)の
交換や拡張したことがある方は多いのではないでしょうか。

また別のたとえでは、
自転車を構成する部品群。

ブレーキ、変速、チェーンなどは役割ごとに規格化されていて、
互換性の許す範囲なら、自由に交換することができます。

サイクリング好きの方なら、
「ジュラエースにするか、アルテグラにするか」
と悩んだことがあるのではないでしょうか。

ときにはグレードをミックスして使った経験がお有りかもしれません。

さて、表題の
「コンポーネントの概念を作ったのはモーツアルトかもしれない」
についてのお話。

モーツアルトはご存じですよね。
好き・嫌いは別にして、誰もが認める天才作曲家。
いろいろな奇談を残していますので、いまでいう発達障害の
典型だったと評する人もいます。

その様子は映画「アマデウス」で目の当たりにすることができます。

モーツアルトの作品には、作曲順(発表順?)に
「ケッヒェル番号」と呼ばれる番号が割り付けられています。

数字の前に「K.」もしくは「KV.」をつけ、
明示的に他の数字と区別しています。

K.1からK.626まであり、K.626はモールアルトが死去したため
未完となったレクイエムです。

当然のことながら、小さな番号は若いころの作品で、
K.1は何と5歳のとき!だといいますから驚きです。
大きな番号になればなるほど、晩年の作品ということです。

626曲もの曲を残したモーツアルトですが、
実は、時期ごとに共通したフレーズを使い回しているのは
クラシック音楽好きには知られた事実です。

ケッヘル番号の近い曲をいくつか聴いてみてください。
同じ、もしくは、非常に似たフレーズが繰り返し使われている
ことに気がつくでしょう。

35年という短い生涯の中で、626もの曲を発表し、
数多くの名曲を輩出できたのは、曲の要素をコンポーネント化し、
効率よく組み立てができたからだと考えています。

奇人とまでいわれ、
本能のまま作曲したような印象のモーツアルトですが、
彼の楽曲は、
実は緻密な計算の上に構築されていたのかもしれません。

これは素人であるぼくの個人的な考えであり、
専門家の意見・考察が入っているわけではありません。

専門家の皆さまは、
「素人がほざいている」
と笑い飛ばしていただければ幸いです。


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