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続・本のワーク

こんにちは。もいです。
明日はあきやさんの講演会!アーカイブ組なので視聴はまだ先ですがとても楽しみです。その前に、前回の講演で紹介された本のワークをもう少し深掘りしていこうと思います。

前回は本を選んだ経緯をまとめました。

今回は実際に読んだ感想やキーワードについて考えていきます。

【なりたい】(トップ画像左)
「女王の百年密室」森博嗣

旅の途中で道に迷ったサエバ・ミチルとウォーカロンのロイディは、高い城壁に囲まれた街に辿りつく。高貴な美しさを持つ女王、デボウ・スホの統治の下、百年の間、完全に閉ざされていたその街で殺人が起きる。時はニ一一三年、謎と秘密に満ちた壮大な密室を舞台に生と死の本質に迫る、伝説の百年シリーズ第一作。

森博嗣「女王の百年密室」講談社文庫あらすじ

謎と秘密に満ちたっていいですね。うっとり。ウォーカロンは人型ロボットみたいなものとイメージください。私は当初推理小説だと思って読み始めたので、最後まで読み終えて「なんだこの話は…?!」と困惑しました。それを繰り返して森博嗣さんの作品に夢中になっていくのですが…。

あらすじに出て来る女王デボウ・スホの描写がまたよくて、すっかり惹かれてしまいました。その美しさ、高貴さは「ぞっとするほど美しい」「澄みきったその声」「花のような香り」などと表現されているのですが、特に痺れたのはこちら。

女王の笑みとは、世界に存在するどの山より高い、とこのとき僕は思った。

二十代にしか見えない女王が「今から五十二年前に生まれた」と微笑みながら答え、主人公ミチルが困惑し混乱する場面です。もちろんこれは「えっ見えない!どこのクリニック?どんなスキンケアされてるんですか?」って話ではなくSF的事情があるのですが、「なりたい」はこれだよなぁと。周りに対して決して高圧的にふるまったりツンツンしたりしたいわけではなく、あくまで物腰柔らかく微笑み丁寧に接する。でも、有無を言わさない力がある。女王は美しいビジュアルとして描かれているので、そういった外見部分が「なりたい」のキーワードになるかと思いきや、そうではありませんでした。前回の講演会のキーワードのワークで、「きれい」はなりたいけど骨に刻むまではいかなくていいかと思ったのはこのあたりかも。

【似合う】(トップ画像右)
「パッキパキ北京」綿矢りさ

コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(あやめ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。(略)これぞ、貪欲駐妻ライフ!北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……?

綿矢りさ「パッキパキ北京」集英社あらすじ

想像以上に主人公菖蒲が破天荒でした。これは…周りにこういう方がいると困るかも。。そして友達にはなれないと思う。菖蒲も私と友達にはなりたくないと思う。私は小さいことでもくよくよ悩むので、菖蒲にとったら「考えても仕方ないことで悩むなんて意味わからん」だと思うんですよね。ただ表に出すかどうかは別として、そうだそうだ!菖蒲いいじゃん!と言いたくなるキーワードもいくつかありました。例えばこちら。

楽しいの数珠つなぎ・永久に世界に完全勝利・世間が私に適応すべき・敵が来ても大丈夫みたいな安心感・厚底で背丈をマシマシ・よろしい、受けて立ちましょう。

厚底で背丈をマシマシのマインドがいいなと思いましたが、実際にマシマシしてみてもいいかもしれません。

こちらの作品は菖蒲の一人称で語られるのですが、たまにはっとする視点があって、「清々しいさびしさ」ってキーワードも素敵だなと思いました。

意外だったのは「達観」「平常心」のワードに特に惹かれなかったこと。今までならその境地に至りたかったし至れない自分を残念に感じていたけれど、あたふたしてるのも私だもんな、それだけ心が動かされているってことでもあるし、と思うようになりました。

【好き】(トップ画像中)
「わたしたちが光の速さで進めないなら」キム・チョヨプ

短編集なので少しずつ読み進めているのですが、小説の前の序文でもう心を撃ち抜かれてしまいました。

人は誰しも、この世界の外のどこか別の場所、遠くて美しいもの、広大で圧倒的な何かを希求する心を、少なからず持っているのではないでしょうか。きっと、そうしたものに人一倍強く惹かれる人たちが、SFを読んだり書いたりするのだと思います。

キム・チョヨプ「わたしたちが光の速さで進めないなら」早川書房 日本語版への序文

はぁ〜。好き。
作中にも「神秘的」「宇宙ステーション」など私にとってエモーショナルキーワードがたくさん。少し読んでは目を閉じて、ゆっくりあたためてから続きを読んで、を楽しんでいます。

本のワークを通して、自分が静かに目立ちたいのだとわかりました。特別派手なスタイルではないけれど、思わず惹き込まれてしまうような、静かで美しい世界を彷彿とするようなお洋服を身に纏いたい。

そしてこちらのスカートを購入しました。

アメリヴィンテージ公式オンラインより

元々とてもお気に入りのスカートを持っていまして、これを超えるスカートはあるのか?!と思っていました。ただこの青色に心奪われ、静かな美しさや威厳を感じ、試着したら似合っていたので、練習だと思って着てみたいなと購入しました。とても嬉しいです。

自問自答ファッションに出会って、何かに惹かれたときの自分の気持ちを大切にするようになりました。もちろん制約はあるのでできる範囲にはなりますが、やってみようと思ったことをやったり、いいなと思ったものを買ったりしています。好奇心やときめきを大切に、自分を喜ばせてあげたいなと思っています。予算外のお買い物をしているので、そこは自問自答しながらですけどね…。そろそろネットで買った素敵な本(実店舗にはなかった)が届く頃なので楽しみです。また新たな世界に出会えるといいな。

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