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2022年 秋の小冒険① 出発前夜

2022年は転がり続けた年だった。
7-8月25日間に渡る、ほとんどいきあたりばったりだった大冒険を終えた後も急坂を転がり落ちる石の如く、止まらない止められられない。帰ってきて1週間後の8月11日から10月12日までの2ヶ月で18泊の近場で野遊びキャンプをしている。家の布団よりもテントの中の寝袋の方がずっと熟睡できる体になってしまった。
隙あらばどこかへ行きたい気持ちが抑えられない。貯えも底が見え始めてるし長期旅行はできないなと諦めていたのだが、「長期じゃなく短期だっていいやん」と常に都合よく逃げ道を探す自分がいた。

そんな時にPeach秋のバーゲン、平日出⇔平日帰なら仙台⇔新千歳、往復9960円!
もし安く宿を押さえられたら...アパホテル連泊サービス、4連泊で10900円!
これなら行けそう。
恐る恐るWebで予約を進めると、こんな時に限ってスパッと取れてしまって引き落としのお知らせメールが届く。やばっ、取れてしまった。小旅行決定。

今回は往復便が決定済みなので行き当たりばったりは出来ない。
札幌の友人に日程を知らせると最終日の10月20日なら朝から同行可能。「運転するから行きたいところ決めといて。」とのこと。

秋の北海道を楽しめるところ...紅葉真っ盛りだろうな。普通にレンタカーで回ろうと思ったけど、なんだかそれも面倒くさい。
まてよ、日帰り観光バスってのもあるぞ。調べてみると「旭山動物園3時間10分滞在コース」「旭山動物園&ライトアップの青い池コース」「青い池/富良野・美瑛でおさんぽコース」「積丹グルメコース」などなど昼食付きのコースがたくさんある。
それらの中で紅葉を楽しめそうな「支笏湖・洞爺湖周遊バスツアー 有珠山ロープウェイ&昼食付」を選択。
団体行動の観光バスってのも初めての経験だし、コロナ禍の観光バスも興味津々、案外面白いかも?これも予約決済完了。
残るは最終日に行ってみたい場所を決めるだけだ。

ただひとつ気にかかるのが9時発のPeach新千歳便。自宅から仙台空港は約2時間、チェックイン時間に厳しいPeachだし、乗り遅れでもしようもんなら全てが白紙になる、早朝出発は必至だ。
いっそカプセルホテルにでも前泊しようかなと探したが仙台中心部ばかりだし、カプセルホテルもちょっとしたホテル並みの料金設定、車中泊は嫌だし...悩んだ末に浮かんできたのがキャンプ。装備一式はいつも車に積んだままだしキャンプ場が空港の近くにあれば前泊できる。
探してみれば見つかるもので空港から10分の距離にキャンプ場発見。いつものように無料キャンプとはいかないけれど、1350円で前泊決定。予約完了ですべての予約と決済が終わり、少々の小遣いを持って出発の日を待つだけになった。

旅程表

今回はきっちり予定を組んで冒険味はまったくなくなると思っていたけど、キャンプ前泊を加えるだけで冒険心も沸いてくる。これもキャンプの魔法かも知れない。

1週間の時が流れて出発日。夕方までキャンプ場に入ればいいから気は楽だ。
ちなみに東日本大震災以降、海側の道路は全て新しく作り直されて走るのには好都合だけど震災前のナビはまったく用をなさない。
ナビの空白画面の中をお構いなしに進んで行く。「新しいルートを探しています。コースが違います。Uターンしてください。」が延々と繰り返される。「バーカ、これでいいんだよ。静かにしとけ。」ナビとの会話も楽しいもんだ。しばらく話した後はルートを消したけど。

下道を日帰り温泉に寄ったりちんたら走ってキャンプ場到着。

日帰り温泉 そうま天宝の湯
キャンプ場
みちのく潮風トレイル 名取トレイルセンター野営場

この辺は津波でみんな流されて皆新しく作ったものばかりだから、キャンプ場もスーパーもみんな新築。そびえる防波堤で直接海は見えないけれど、なかなか快適なキャンプ場だ。
ちゃちゃっとテントを建てて、調理する気もないから近くのスーパーで夜の弁当とツマミを買って1.8L紙パック芋焼酎でテント呑み。

ゆりあげ食彩館
イートインもテイクアウトも豊富でキャンプ飯いらず


日曜なのでデイキャンプに来てた人も数組いたけれど、夜が近づいたら自分以外はテントは2張だった。
空港の光や仙台市内が照らす明るい夜空、街に隣接したキャンプ場は初めてだけど大型スーパーも近くて大抵のものは揃って便利だし、野生動物の心配はまるでないし、これはこれでアリだと思った。
次回からはリピーター割引でもう少し安く泊まれるそうで、リピートもあるかも。

テントの中でアルコールストーブで湯を沸かし、芋酎お湯割りを重ねながら出発前夜は更けていった。明日は北海道だ。

空港前泊キャンプ



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