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相対取引(あいたいとりひき)を知らずにFX業者は選べない

こんにちは、バイナリー自動売買システムハイローオートを開発しているFX-EAラボのYUKIです。

今回はバイナリーオプションのお話ではなく、FX業者の相対取引(あいたいとりひき)についてのお話です。

ハイローオーストラリアで自動売買を行うときに、お客さんはMT4が使えるFX業者で口座の開設が必要なのですが、口座を開設したついでにそのままFXも始められる方がとっても多いんです。

ですので今回はFX業者を選ぶ時に、相対取引という言葉は絶対に知っておかなければいけないのでお話しておきますね。


相対取引はFX業者とお客さんの取引

FXの取引というのは、取引経験がある程度お持ちの方の多くはパソコンで外貨を購入して、インターバンク市場に注文が流れて売買しているイメージを持たれているかと思います。「FXは世界を相手に取引している」なんて言葉もたまに見ますね。

しかし実際、こと日本においては個人投資家の注文がインターバンク市場に直接流れるという状態はむしろ少数派です。

これはどういうことかと言いますと、実はお客さんが口座を開設したFX業者ですが、お客さんからの注文の多くはインターバンク市場に流さずに、自分の会社内で処理している事が多いんです。

つまりカジノのような感じで、「お客さん VS 証券会社」という形になっているんです。

このことを今回お話したい相対取引と言いまして、別名DD取引などとも呼ばれます。この相対取引は別に違法とかいうわけではなく、システムとして悪いわけではないのですが、知っておかなければいけないことがあります。


相対取引の利益はお客さんの損失

さきほど「カジノのよう」だとお話しましたが、つまり相対取引が重要なことはお客さんの損失が証券会社の利益になるということです。

え?勉強会を開いてくれたり、使いやすいインジケーターを提供してくれていたり、投資の情報を提供してくれているFX業者の本音は実はお客さんに勝ってほしくない。ってことなんですか?

はい。実はそうなんです。相対取引のFX業者が提供しているのは「稼げそうな雰囲気」であって、「稼げるもの」ではないんです。

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我々のような業界人同士でよくネタにでるのが、FXの自動売買を提供しているインヴァスト証券のシストレ24なんかがありますが、相対取引のFX業者が提供する自動売買で勝てると思ってやっている人は全員養分ということになります。

実際インヴァスト証券の決算って毎年伸びていますけど、これほとんどが個人投資家から巻き上げたお金ですからね。

相対取引を理解していないと巻き上げられてしまうんです。


相対取引の価格はFX業者が操作できる

相対取引が叩かれる原因として、お客さんに掲示する価格を業者がある程度操作できてしまうということがあります。

またスプレッドを狭くしたり広げたりも自由自在です。そのため業者によってはお客さんにとって不利な場所で約定したり損切りさせられたりということが起こります。

例えば極端な話ですが、ドル円の損切り注文を100円に入れておいたとします。そして実際の相場が100.4円まで急激に下がったとします。

普通でしたらぎりぎりセーフと肩をなでおろすところですが、急激な相場の下落の時はスプレッドが急に50pipsとか開いてしまうことがあるんです。その場合上記の損切り注文には引っかかってしまいます。

いやいや、スプレッドが50pipsも開くわけないじゃない。と思われる方はTwitterとかで検索するとでてきますので要チェックですよ。

コロナウィルスの暴落のときなどは100pips超えでスプレッドがひらく業者が続出して沢山の人がロスカットに合いました。

過去には楽天証券が1500pipsのスプレッド開きをやりまして、たくさんの方がお亡くなりになりました。実際に起こっていることなんですね。

相対取引業者はたまにこんな感じでどさくさに紛れてお客さんをロスカットして自社の利益に変えたりしています。


相対取引業者のスプレッドは狭いのですが・・

相対取引業者のスプレッドはとても狭いです。普通、FX業者というものはお客さんからの手数料、もしくはスプレッドがメインの収入となっているので、スプレッドを狭くする=利益が減ります。

しかし日本の相対取引業者の中には手数料なし、スプレッド0.1pips!なんて業者さんもいます。なぜにそんな無茶をするのか。

実は日本人の投資家は業者のスプレッドの狭さをものすごく重視します。なので業者間のスプレッド競争は定期的に起こりますね。そして初心者トレーダーというものはこのスプレッドの狭い業者に飛びついてしまいます。

実際FX業者を比較した時に重要視するのが「1,約定力 2,スプレッドの狭さ 3,価格の透明性」の3項目があるとすれば、初心者さんのほとんどは2のスプレッドの狭さを選ぶのではないでしょうか。取引コストに直結しますからね。

次に1の約定力で最後に3の価格の透明性。しかし上級トレーダーの場合、おそらく3→1→2の順番で選ぶ方が多いかと思います。

これはいったいどういうことなのでしょう?

実は上級トレーダーの場合はみなさん知っているんですよね。狭いスプレッドにして顧客を集めている業者は他の部分でこっそり搾取していることに。

日本の相対取引FX業者の利益率って実は世界でトップクラスなんです。投資家の目が肥えているアメリカでは相対取引業者は人気がないので、きちんと価格を掲示して価格に透明性のあるNDD取引(お客の注文をすべてインターバンク市場に流す)をおこなう業者が多いのですが、日本のお客さんの金融リテラシーはとっても低いので、相対取引業者(DD業者)がなにをしているか皆さん知らないので大人気なんです。

しかし実は皆さんの見えないところでしっかり搾取しているんですよ。なのでスプレッドが狭い業者は使い方に注意です。(具体的には短期取引での利用は辞めたり、値動きの激しいところで使わないようにする事です)


相対取引業者は他にも・・・

相対取引では約定拒否がおこります。FX業者の判断で拒否できるんです。短期売買で勝ちまくると、ある時から急に約定しにくくなります。そしてそのまま使っていると口座を凍結されます。これは凍結された方ならわかると思うのですがあからさまに操作感が変わりますからね。すぐに気づきます。

また、相対取引業者はスキャルピングも禁止しているところが多いですね。MT4の利用もついでに。

この禁止の理由は、よくある「スキャルピングがサーバーに負荷を与える」なんて言うのは建前で、裁定取引や価格の遅延を利用したシステムを封じるためです。

DD取引は勝率の高いお客さんの注文はインターバンク市場に流して自社で引き受けないように判断しますが、高速でシステマチックに取引をやられたりすると注文を市場に流すか流さないかの判断する前に決済されて利益を吸い取られてしまいますからね。

ですので建前としてスキャルピングは禁止になっています。

ちなみに相対取引ではないNDD取引(お客の注文をすべてインターバンク市場に流す)と呼ばれるシステムを採用しているFX業者ではMT4もスキャルピングも禁止されていません。

これはNDD取引の場合はお客さんから手数料をもらえるので、取引をたくさんしてもらったほうがFX業者の利益になるからですね。NDD取引業者の場合はお客さんの利益と業者の利益は一致します。


相対取引業者は悪いことばかりではない

ここまで相対取引について書いてきましたが、実は悪いことばかりではありません。

例えばNDD業者は、インターバンク市場でお客さん同士の注文をくっつけてくれるのですが、弱点として相手がいないと注文が成立しません。1億円売りたくてもその反対に1億円買ってくる人がいないと取引が成立しないのです。

しかし相対取引業者の場合はFX業者が価格を掲示してFX業者との取引なので注文が成立しやすいです。なので流動性のない通貨の場合は相対取引業者のほうがやりやすいかもしれません。

またNDD業者の手数料は目に見える部分でじわじわメンタルに来ます。その点、相対取引業者の手数料はゼロなので、損切りなどを深めに設定するスイングなど、ゆったりとした取引に関してはNDDよりも使いやすいですね。

また、さすが儲かっているだけあって、入金ボーナスなどの特典も相対取引業者の場合は多いです(ボーナスで配ったそのお金はこの後巻き上げるつもりですので)

なので「相対取引業者は使わない!」ではなくて、相対取引とはどういうものかを理解した上で利用するのが賢い投資家というわけなんです。

というわけで利用には気をつけなければいけない相対取引のお話でした。


FX-EAラボではバイナリーオプションの自動売買、FX-EAラボサヤ取り支店では「暴落でもやられないサヤ取り手法」などをご紹介しています。

私YUKIも、Twitterで株のサヤ取りを使った先出しトレードを披露しておりますのでぜひ参考にしてくださいませ。

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