たくさんの人を見たり、だれかと話したりした日
色んな人に会った日だった。
会った、というか、その場に居合わせた、というか。
新しいコーヒー屋ができる、と聞いていたので、電車に乗った。
オープン日だったので、ずいぶん混んでいた。
急がないといけない理由もあるので、いつまでも待った。
新しいコーヒー屋、といっても、彼は、どこかしらのイベントでよく出店していたので、ぼくもときどき行った。
とはいえ、最後に彼が淹れたコーヒーを飲んだのがいつだったのか、覚えていないくらいだったので、彼の方はぼくを覚えていなかった。