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眠れない夜に試すこと

私は、とにかく寝付きが悪い。
幼い頃から、寝床に入るといろいろなことがぐるぐる回って、なかなか寝られない、ということが少なくなかった。
寝付きの悪さは、鬱を発症してから悪化した。漠然とした恐怖や不安、一日中家にいて体内時計が狂っているなどの理由で、眠れない夜が増えてしまった。
鬱やその他の理由で寝付きが悪いのは、私だけではないだろう。同じ悩みを抱えた人々に、私の経験が多少役に立つかもしれないので、今回は私が試した入眠法を列挙していきたいと思う。


1.ヒーリング音楽と環境音

ヒーリング音楽は、かなりおすすめできる方法のひとつだ。入眠向けのものを調べてみると、クラシック、オルゴール、ピアノ、アコギなど、さまざまな種類の音楽が出てくるので、自分に合ったものを探してみるといい。
私がよく使っているのは、リンクを貼った下記のアプリで、ヒーリング音楽と環境音を好きに組み合わせて聴けるようになっているところがお気に入りだ。

環境音を使うと、自然の中にいるような感覚になれて、かなりリラックスできる。自然のリズム、というのが良いのかもしれない。私がよく用いるのは、波の音や焚き火の音、滝の音などだが、環境音にもたくさんの種類があるので、落ち着くものを探してみると良いだろう。
ヒーリング音楽のいいところは、聴きながら呼吸を整えることで、たとえ眠れなくとも気持ちが落ち着いてくるところだ。試してみて損はない。

関連して、メトロノームで♩=60のテンポを流して聴き続ける、というのも試したことがあるが、私はあまり効果を感じなかった。だが、眠れるという人もいるらしいので、気になったら試してみても良いだろう。

2.アロマオイル

あまり詳しくはないのだが、私は眠れないとき、不安なときにはラベンダーの精油をティッシュペーパーに1、2滴程度垂らして置いている。鎮静効果があり、好きな香りでもあるので、リラックスできるのだ。香り系は気分を切り替えるのに便利なので、苦手でなければ、オイルやハンドクリームなどを使ってみることをおすすめする。

3.ハーブティー

どうしても眠れそうになく、緊張や不安がある場合、また過呼吸などになってしまった場合には、温かいハーブティーを淹れるのもいい。私は苦しくなったらいつも、リラックス効果のあるカモミールティーを飲んで、そうすると少し呼吸が楽になる感覚がある。ハーブティーは癖が強くて苦手という方には、温かいお白湯やホットミルクなどでもいい。温かい飲み物は、飲むだけで緊張をほぐす効果がある。

4.ホットアイマスク

温める、というのは入眠に良いのだろうか、これは個人的にとてもよく効いた。温まっていくうちに緊張がほぐれ、意識が朦朧としてきて、気付いたら寝落ちていた。いろいろ考えて寝られなくなってしまうタイプの人におすすめしたい。香りも種類が豊富なので、好きな香りでリラックスするのもいいかもしれない。ちなみに、一時期話題になっていた耳を温める耳栓もかなり良かったのでおすすめ。

5.ストレッチ

ストレッチは、私は続けられないのだが、一時期試していた頃はすっきり寝られたように思う。特に肌寒い時期は、ストレッチをして体温を上げてから寝床に入ると入眠が早かった。眠れなくてスマホを見てしまうよりは、少し身体を動かしてみるのも良いかもしれない。

6.呼吸法

私がよくやるのは、好きな景色(私の場合は田園風景)を思い浮かべながら、3秒息を吸い、1秒息を止めて、6秒かけてゆっくりと息を吐く、という呼吸法だ。これはカウンセリングで心理士さんに教えてもらったもので、息が苦しいとき、不安なとき、眠る前息を整えるときに使う。呼吸のリズムを整えることができるので、ぜひ試してみてほしい。

7.書き出す

何かを考えてしまって眠れないときであれば、紙かスマホのメモにでも書き出してみると、頭の中で考え続けるより整理できてすっきりすることがある。私は2年前から専用のノートを作って、苦しいときや不安なとき、逆に興奮しすぎて眠れないときなどに書き出している。すっきりするだけではなく、書いているうちに朦朧としてきて眠れる、なんてこともあるので、やってみる価値はあるだろう。

特に私のように鬱などの治療中の場合は、記録としても使える。あまり良くなっていないのでは、と思ったとき、ノートを見返してみると、内容や書き方に良い変化が見られるため、少し楽になるのだ。それから、この習慣を作ることで、鬱の感情をSNSに書き込んでしまうことへの抑止力にも
なった。意外とメリットの多い方法である。

8.寝ようとしない

究極的にはこれに尽きる。寝なければと焦るのが眠れない一番の原因だったりするのだ。
眠れない夜は、翌日朝早いのであればぼーっと音楽でも聴きながら身体を休めて、翌日何も予定がないのなら、寝るのを一旦諦めて本を読んだり、なんなら好きなゲームをしたりしても良いだろう。どうしても眠れないなら、そうやっているうちに寝落ちるのを狙うのもありだ。ただ、SNSは極力見ない方がいい(思わぬ方向からダメージを食らって眠れなくなることがある)。

眠れない夜くらいは、自分を甘やかしていいし、悩んでしまうくらいなら好きなことをする時間にすればいい。そうしているうちに眠れたら寝たらいいし、寝られなかったら翌日は無理しない日にすればよい。そういうスタンスで、私は眠れない夜と付き合っている。

それから、夜にすることではないが、やはり朝日を浴びること、適度な運動、栄養バランスの取れた食事、などは大事なので、出来る範囲で実践すると良いだろう。かくいう私もあまり実践できていないので、気をつけたいところである。

最後に、この記事はあくまで寝付きが良くない、という程度の人間の、医学的な根拠のない、個人的な経験に基づいた見解なので、生活に支障のある睡眠障害などをお持ちの方は、専門の医療機関にご相談することをおすすめする。睡眠導入剤などを処方してもらう、というのも一つの手なので、必要があれば薬も上手く使いつつ、睡眠と向き合っていくのが一番だ。

この記事に辿り着いた眠れない夜の住民たちが、少しでも安心して眠れますように。

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