冬至
車の暖房を付けると、フロントガラスはたちまちに曇ってしまう
曇りをとろうとつけた冷房は、まるで身体ではなく心を凍らしているように感じた
心を撫でると、霜の降りた家路を思い出す
まだかまだかと
辛い時間は長く感じるもので、ひたすら虚構のなかを彷徨っているようで
いつか、この時間さえも薄れ、何事も無かったかのように平然と生きていくのだろう
なにも出来ないのは、それを理解しているからなのか、それとも、ただなまくらなのか
よくもまあ、つらつらとこんな文章が書けるものだ
他にやることがあるだろうに
自分だけの世界があればそれは幸せか?
何をしても許される自分だけの世界
好きなことをただするだけの世界
そんな世界には価値という概念すら存在しないのだろう
価値を求めたが故のジレンマ
もがくことすらせず、あらがわず、それで何を見た?
何も残さなければ、自分の価値を見つけれられるだろうか
価値を作ってくれる人がいるだろうか
最も日が短い時、暗闇に閉じ込められているのは凍てつくような寒さにやられたのかもしれない
気持ちと反発する行動に春が来るのを待つ
取り留めもなく、まとまりも無い言葉を考えながら、
今日も霜の降りたままの家路を急ぐ。
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