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「買い物」しない未来とは

最近人の心理を応用したサービスに興味を持ちそれ関係の本をよく読んでます。そんな時に目に入ってきた本のタイトルが『2025年、人は「買い物」をしなくなる』です。タイトルを見て「レコメンドがさらに進んで自動化されるというテーマかな」と思ったのですが、呼んでみるとそんなに単純な話ではありませんでした。

もちろん買い物の自動化の1つの買い物をしない未来の形なのですが、「買い物しない」はもう少し広い意味が含まれています。今買い物しないとはどういうことなのでしょうか。

買い物しないとは

結論から言うと買い物をしないとは、「お店や店員さんからものを買う」という典型的な買い物をしなくなると言う意味です。「買い物に行こう」と言って買い物に行くときの「買い物」が典型的な買い物ですが、これをしなくなると言うことです。

では未来の「買い物」はどこで誰からものを買うのでしょうか。

あらゆるモノが買い物の窓口になる

私たちはすでにどこからでも買い物する手段を身に付けています。手に持っているスマートフォンを使えば、外出中であろうと家でくつろいでいる時でもモノを購入することができます。

また通信技術の進歩によって、どこからでもつながるインターネットが、どんなものでもつながるインターネットに進化しつつあります。いわゆるモノのインターネットIoTの時代が来つつあります。

IoTの世界ではもはやスマートフォンを取り出すまでもなく、腕に付けたスマートウォッチや、メガネ型のスマートグラス等、ありとあらゆる物が買い物にアクセスする手段になります。街中の広告から直接商品を注文できるなんて未来も面白そうです。

このように買い物へのアクセスの手段が多様になると、買い物をするためのお店と言う存在が薄れてきます。

自動的に必要なものが届く

買い物をしない未来と聞いて真っ先に思い浮かべるのは自動的に欲しいものが届くと言う状況ではないでしょうか。

生活に密着した電化製品がインターネットにつながるようになることで人の生活様式のデータを蓄積することができます。例えば冷蔵庫がネットワークに繋がると、冷蔵庫内の食材の管理をネット上ですることができ、不足している食材を自動的に検知してそれを注文することもできそうです。

このように人の行動のデータを蓄積してその人に必要と思われる商品を自動的に購入する未来がくるかもしれません。これは買い物しない未来の1つの究極の形とも言えそうです。

ただしあくまで自動化できるのはその人の過去の行動パターンから予想される商品の購入に限定されるので、ありとあらゆる買い物を自動化するのは難しいでしょう。何らかの形で自らが商品を探して購入すると言うのは残りそうです。

受動的に商品を探す

商品を探すとき、店舗で様々な商品を見たり、ネットで検索をかけて商品を比較したりすることを、自分から商品を探しに行っていると言う意味で能動的であるといえます。一方で、知り合いが使っているものを教えてもらったり、インフルエンサーと同じものを使うと言うのは人から商品を教えてもらうと言う意味で受動的であるといえます。

人は何かを想像するよりも認識する方が得意です。自分の欲しいものを何かを明確にするよりも、「これはいいよ」と見せられて「あーそれいいなぁ」と思う方が簡単なのです。そして人は楽をしたい生き物です。そのため、自動的に商品を探すという方向に向かいやすくなります。

能動的に商品を探す時はその商品を売っている人と、実際に買う人のコミュニケーションが存在します。実店舗で店員さんから買うときはもちろん、ネットで買う場合も売る人が考えた商品の説明を読むと言う形でコミニケーションがとられています。

ところが自動的に商品を探すとなると、ものを売る人とのコミュニケーションの影響は薄れます。このように店舗から買わなくなると言うだけではなく、売っている人から買うと言う意識が薄れると言う意味でも買い物をしなくなるのです。

まとめ

買い物しない未来の買い物についてご紹介しました。興味を持たれた方はぜひ本書のほうもご一読をしてみて下さい。


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