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見取り図の思い出とこれから

あまり言葉にしてこなかったが、今書いておきたいとふと思った。ホントは年末に書こうと思ってた。ほぼ鬼長い日記です。


見取り図を初めて知ったのは4,5年前。
アルバイト先の塾で教えてた生徒の女の子がお笑いがめちゃくちゃ好きで、「見取り図て言うめっちゃ売れそうなコンビが居るねん」て教えてくれた。

私は極めてお笑いに詳しいわけではなかったけど、両親が生粋の大阪人でお笑い番組が好きだったし、10代の頃は千鳥とかまいたちのロケを関西ローカルで見て育ったと自負している(?)

「先生はリリーがすきそう!」



毎週会う担当の生徒とは仲良くなりたいと思っていたので、たしかYouTubeか何かでマンゲキでの漫才を見たのがきっかけだったような気がします。

面白くて、あ、そっちがリリーでボケなんや!と思った。(ご本人も話してましたが、名前だけ聞いて、初めて彼らを見る人はそう思うんじゃないかな?)

今だから言いたい。

リリーさんがボケという事実だけでもう面白い



盛山さんよりリリーさんが年上というのもうまく言えないけど刺さる。
ふたりのギャップが面白いコンビという認識は今もずっと変わりません。


モリシは今よりもうちょっと痩せてて、よりかっこよかった。りりーさんは金髪で色白で、二人とも背がすごく高くて声も良い。大阪芸人!という感じで、ネタはもちろんのこと、漫才師としての色気がすごいなぁと思ったと翌週の塾で話したらその子はすごく喜んでくれた。

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それからしばらくして、当時、ダウンタウンの松本さんが若手芸人と会話するという番組を正月にやってた。なんとなく見てたら見取り図がでてた。

苦節10年。関西の賞レースは一歩手前止まり。
ロケとかやりたいけど大阪にもう枠がないんじゃないかと悩んでた。

たしかになぁと。有名どころが関西ローカルの深夜や朝のロケもやっている。

自分が子供の頃は和牛やジャルジャル、銀シャリなどを朝や土日のローカルバラエティで知ったけど、関西のお笑い番組も、そもそも関西ローカル自体も減ってきて、若手の枠がすくないというのは深刻だと思った。

当時の月収は15〜6万だという。自分の就活前の番組だったので色々感じるものがあった。


たった3年くらい前の話。m-1ってすごいな。


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就職で関西を離れる前に、高校時代の友人にお笑い好きの子(彼女はアインシュタインのファン)がいて、大阪で遊ぶときは何度か劇場に連れてってくれた。 

見取り図もよくでていた。ミキ、霜降り、アインシュタイン、見取り図…今思えばとてつもなく豪華なメンバー。

この時代の大阪よしもと芸人を、関西を離れて住む今、全国ネットのゴールデンタイムで見られるのは嬉しい。

だから最近、YouTubeやバラエティ見るのが楽しいのかもしれない。


印象に残ってるのは客席からお題をもらうネタ。盛山さんのツッコミパワーワードが目立って面白いけど、リリーさんの頭の回転が、客席が仕込みかと思うほど速くて、あの人すごいなぁと思ったのを覚えている。出囃子が超すき。


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そっから就職でちょっと関西を離れて東海地方にいたので、見る機会もなかなかなく、仕事に追われてテレビもあんまり見てなかったとき(2018年のm-1前)に、

なんとなくつけた名古屋ローカルの番組に見取り図が出てた。

その時、わたしは社会人になりたてで一番しんどい時期で、なんかすごく励まされたような、嬉しい気持ちになったのを覚えている。


その後、m-1に出て9位。
あまりその年はふるわなかったけど、それから見るたびに漫才面白くなったと思う。

単純に好みなんだわ。



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気付いたら3年連続でm-1ファイナリスト。

ここ最近はYouTubeも本格的にはじめて、全国のひな壇やロケで見ることも増え、モリシのトーク力の強さを実感する日々。

実家に帰ってテレビつけたら二人が土日の関西ローカルに出てていたのもすごく新鮮だった。

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ロケでもYouTubeでも、
ふたりとも自分たちを面白くみせる企画力がすごい。

単なるロケでも、最初の登場シーンから結構工夫しててワープをしてみたり次の回では失敗してみたり、無駄に手をつないでみたりお姫様抱っこで登場したり…

そういう手腕みたいなのは相席食堂で拍手喝采を浴びた「コーンロウ」(見る機会あればぜひ。ショートロケの最高傑作です)につながってたと思う。

自ら企画を手がけているYouTubeチャンネル。
ものすごく下品な回もあるけどリリーさんのぶっ飛んだ面白さが際立ってる。


見取り図の面白さって最初は多分盛山さんのインパクトのある抜群のツッコミトーク力存在感だと思うんですが、


本当に真の意味でハマるのはリリーさんの面白さに心から気づいた時だと思ってます。

リリーさんの整った真顔から発せられる何をしでかすかわからないボケがツボで仕方ない。

全国ネットではまだまだ掘り下げられていないと思う。悔しい反面、わかってないなぁ、東京のテレビは…と高みの見物をしている。笑

これからが楽しみだし、どんだけ大きな番組でもそのままの見取り図でいて欲しい。

よく知らない人たちが、ボケツッコミ逆の方がいいとか言ってるコメント見ると震える。見てみたいきもするけど、絶対リリーさんがボケじゃないとはじまらん。「リリーの狂ったボケに振り回される盛山」の図がつよい。かまいたちのm-1 2020振り返りYouTubeで、濱家さんのコメントには何百回もうなずく。

「対等じゃないのが良かった。盛山が立場上弱くなってリリーが立ったことで互いの良さが出た」



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平場だとダブルボケで盛山さんのボケもめっちゃ面白いから最強。関西での枠とか関係ないねん。もはや。


YouTubeでリリーさんは自分の誕生日に盛山さんに手作りケーキ作ってもらったのに、盛山さんの誕生日ではサプライズしそうなそぶりを見せるだけで全くしなくて、「ずっと俺を祝いそうやん…」という盛山さんのツッコミは面白すぎた。

盛山さんはあの見た目でめちゃくちゃ乙女でかわいい。(でもしっかり喫煙者で、ギャンブルも詳しくてラップうまいのも良い意味で裏切らんおもろさ)

 

↑祝われそうなのに祝ってもらえない35歳と祝わない36歳(当時)
これもうコントになるしおじさんたちが仲良すぎる。

↑一方で服を脱ぐことも惜しまない、むしろ息を吸うようにリリーさんが裸になってる。

芸術的なセンスもあって言葉的なセンスもあるから見取り図のネタにつながるんだろうなぁと思う。盛山さんにバーチャルデートさせたり、イケボおやすみボイスを発させたりするときに、リリーさんがプロデュースや台本を完璧に仕上げているの笑う。あざとすぎない自然な仲の良さを節々に感じる。


リリーさんのちょっとサイコっぽいでも計算ずくされた笑いというか…
これおもろいやろ!っていう押し付けるようなあざとさを感じないので芸人としてすき。 

何考えてるかよくわかんないけど立ち振る舞いとかはすごく真摯で大人だと感じる。

↑普段より珍しい関係性が垣間見れる動画


リリーさんはネタやコントでは女の子役も多いけど、すごく男らしい気がする。自他共に認めるちゃんねー大好きホスト芸人だけど、いやらしさを感じないのは天性の人徳。

ふたりとも周りをよく見られていてファンにもやさしくて、当然倫理観には厳しく、ほんとにいい人だなぁってちょっと見ただけでわかる。

M-1で優勝できなかったときに勝者を優しく称えて、負けてから涙を見せないところがとにかく優しい人たちなんだなぁと感じる…

(2019年、ミルクボーイの圧勝で暫定席から降りるときに優しくミルクの二人に声かけしてて、一生応援しようとおもった。わたしなら、心が狭いので絶対できないです…)



あと、2人とも文章がすき。
伏線回収の漫才が好きなので2人のセンスが多分私はすごい好きなんだと思う。

イメージで芸人っぽくないのかなと思ってたけど、初めてリリーさんの文章を読んだとき、良い意味でめちゃくちゃ芸人の文章やなと思った。R-1の予選でやってたというピンネタもいつかみてみたい。

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上京についてはいまだによくわからんけど、どっちでも応援したい。


盛山さんが、

俺らは会いに行けるアイドルやなくて、会いに行ける芸人やから。この先どんなことがあっても、ぜっったいに劇場で漫才やってるから。
一生会いに行ける芸人なんで。
漫才劇場にずっと立ち続けたいし、出させてもらえるならNGKにも。一生漫才やるから。

とラジオなどで言ってたのがかっこ良すぎて痺れた(ニュアンスです)
特に最近はいつ会えなくなるかわからなくなる人も多いのにここまで言えるのはすごいこと。

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完全に余談になるけど、笑いのツボって人それぞれなので、面白いものを共有できる人ってすごく感性が合うんじゃないかなと、一番人との相性を見分けられるんじゃないかなと勝手に思うときがある。

例の生徒だった女の子にも先日たまたま話すことがあって、懐かしかった。それでこの記事を書こうと思ったというのもあります。笑

もう彼女も社会人…!見取り図もっと売れて欲しいねって話した。

10年以上コンビを組んで、二人でずっとおもしろいことをしてくれる漫才コンビって尊いですね。

毎日いろんな人に会う仕事をしているけど、人を、人の話を面白いと思えるのってすごいありがたくて幸せなことだと思う。その気持ちは大切に育てたい。


↑最近一番好きな動画です。全ての言動とタイミングに息ができんほど笑える。元気ない人にもおすすめ。

書いていたらめちゃくちゃ長くなりました。

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