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分類し難いものを愛でる研究者くずれの技術者。色材そのものを情景を表現するメディアと考え…

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分類し難いものを愛でる研究者くずれの技術者。色材そのものを情景を表現するメディアと考え、一種の作品として水彩絵の具を手作りしています。顔料の話をつらつらと書き連ねるためにnoteを試用中。実験工房(またの名をこりす雑貨店)の中の人その2。

最近の記事

色材つれづれ(その3)「アラビアゴムの不思議」

今回は顔料ではなく、色材としてのアラビアゴムについてのつれづれです。 アラビアゴム。アラビアガムという場合もあります。Gum Arabicですね。透明で粘性のある物質です。画材分野では水彩絵の具のバインダーとしておなじみですね。絵の具だけではなく医薬品や食品など様々な分野で使われています。たぶん色々なところで使われていて、知らないうちにとてもお世話になっている物質だと思います。 アラビアゴムの原料はマメ科アカシア属の植物の樹(アラビアゴムの木)に傷をつけた際に出てくる樹液

    • 顔料つれづれ(その2)「PW6のひみつ」

      こんにちは。aiwendilです。 こちらに、Twitterに連投したPW6について再掲します。 なお、再掲にあたり、ざっくり結晶構造図と参考文献を加えています。 構造図は原子間距離とかはデタラメです。本当になんとな〜くのざっくりしたイメージとして捉えていただければと思います。 作図は、下書きはMolView( https://molview.org/ )さんを使い、その後手書きで加筆しました。 一部に需要がありそうなので、PW6についてつれづれを。 PigmentWhi

      • 顔料つれづれ(その1)「PB15と仲間たち」

        10/9追記:結晶タイプや分子構造について、あんまりにも漠然としすぎていると思ったので、冒頭を一部加筆し、構造図や結晶構造イメージを追加してみました。 こんにちは。aiwendilです。 こちらには、PB15関連でTwitterに連投したものを再掲しています。 なお、再掲にあたり、ざっくり結晶構造図と参考文献を加えています。 構造図や結晶構造イメージは原子間距離などはデタラメです。本当になんとな〜くのざっくりしたイメージとして捉えていただければと思います。 作図は、下書きは

        • 色材つれづれ(その0)「経緯とコンセプト」

          こんにちは。aiwendil (@aiwendil1 )です。 このたび、Twitterに放流していた色材情報をまとめる場所としてnoteを使ってみることにしました。 初めましての方に少し自己紹介。筆者は基本的には研究者くずれの技術者なのですが、作家活動もしておりまして、科学と芸術の架橋をテーマに色々と変なものを作っています。 作家として取り組んでいるプロジェクトの一つに「色材と絵画」というものがあり、その活動の一環で、色材そのものを "情景を表現するメディア" と考え、一

        色材つれづれ(その3)「アラビアゴムの不思議」