魅力結集の完結編「進撃の巨人」再考
👆 3月3日深夜にNHKで放送された「進撃の巨人 Final Season 完結編〈前編〉」視聴後の雑感を昨日書いたばかりですが、
これだけ奥深い作品だと一度では味わいきれず、再視聴しての感想を改めて。
この作品は、わたしが2019年にれいわ新撰組、続いて、2020年から参政党を応援していた経緯から、やはりこだわる必要のあるメッセージが多分に含まれているからです。
何百年、あるいは何千年も遡ることができると言われる、世界規模での「陰のはかりごと」が、あったと言えばあった、ということを、
わたしは都市伝説の関暁夫さんやれいわ新選組の山本太郎さん、参政党の神谷宗幣さんの街頭演説などを機に知ることになったわけですが、そんなわたしから見ると、
「正義とは」
「善悪とは」
を問うこの作品が発表されるタイミングは(原作漫画でもTVでも)、まさに上から見ている存在に図られたように時勢に沿っているのに改めて唸らされます。
今秋、完結というタイミングも、やはり何か、大きな意志が働いているようにも思われます。
それだけに、この作品を通じて発信されている「時と場の意味」を解くメッセージを、的確に、しっかりと受け取っていきたいと思います。
なお、今回はこの作品全体のわたしなりの読み解きと、今回放送された後半のシーンの一部と台詞を少し引用させていただいておりますので、ネタばれの嫌な方はご注意ください。
以下、作品の内容を含む感想になります。
この作品の描写のエグさ
が苦手な方もいると思いますが、そこを差し引いてもこの作品にはいま多くの方に観られるだけの魅力があると、改めて思いました。
たとえ仮想の物語だとしても、この作品で描かれる残酷なシーンは、いまだに実写のご遺体や動物の解体シーンにはボカシが入っていることを考えれば、かつてならNHKで放送できなかったレベルだと思います。
それでも、この作品には「エグさ」がどうしても必要だったということが、いまは分かります。
ここまでの残酷な描写を入れなければ伝えられなかった、想像力の貧弱なわたしのようなTVっ子世代に向けて、
諫山先生はその無惨に人があやめられるシーンを細かく、リアルに描き、
ヒト同士の争いによるヒトの死というものが、家族や友人にとって、少し距離のある仲間にとって、敵対する相手にとって、どういうことなのかを、視点を変えて視られるように描いてくださっていることを、ありがたく思います。
「進撃の巨人」にはそんな現実を写したリアルさがあるからこそ、表裏一体の残酷と爽快・安心を疑似体験することができるのだと思います。
だからこそ、じぶんの中に問いかけることができます。
わたしは、
なぜ、「それ」を当然だと思うのか、
なぜ、「その」感情の体験を求めるのか、 と。
念のためですが、そんなエグいシーンが「楽しい」わけではありません。
劇中で「悪役」と見なされる強い「敵」を「正義」として「やっつける」と、爽快感を感じてしまうのが現在の一般的な地球人だと思いますが、わたしもそんな感覚をまだ少し「よかった」と感じてしまう一人です。
ただ、一応、女性だからでしょうか、それは「爽快」というよりは「安心」の心地よさなのかもしれません。
爽快感、安心感より
そしてわたしもやはり
「不安からの安心」の心地よさよりは、
「仲間を守るために自ら立ち上がる、命を捧げる」
というシーンに大きな魅力を感じます。
これは感情の名前としては「感動」ですが、なぜ感動するかと言えば、自分がやりたいのになかなかできないことをやった人を見たときの、「驚き」+「憧れ」なのですね。
ドキュメンタリーでよく観る「自分の壁を打ち破る挑戦」はわたしにはそれよりさらに大好物です。これも「憧憬」だと思います。
ちなみに、10代からたしか20代前半くらいまでは、ラブシーンと「爽快感」だけを求めてTVで観ていた西洋のアクション映画は、いまはもうツユほども面白いとは思いません。
この作品の一番の魅力は
そして、わたしにとってのこの作品の本質的な魅力はやはり、キャラクターのセリフに込められたメッセージです。
展開の速さと戦闘シーンで、じっくり噛みしめる暇なく流されていた、大切なメッセージを、作品への敬意を胸にゆっくり丁寧に心に沁み込ませつつ、観ていきました。
今回の前編で一番わたしの心に残ったのは、田んぼの土を均すように大型の巨人の大群によって街が建物ごと踏み均されていく「地ならし」が目の前まで迫り、山の上に追い詰められた住民たちを護る軍の長が、怯える住民たちに語りかけた台詞です。
大型巨人を率いる "怪物" となったエレンのかつての仲間で、この場面では敵対するライナーの母は、軍の長のこの言葉を聞き、その手で育ててきた我が子の姿を思い返し、
と泣きながら崩れ落ちます。
そして軍の長の言葉はこう続きます。
他にも、身につまされる言葉が至るところに散りばめられたこの作品。
前編は、自分の国以外の全人類を滅亡させようとする怪物・エレンを、仲間たちが最終的には彼を殺してでも止めようと最後の闘いが始まったところで終わっています。
エレン率いる大型巨人の大群がモクモクと煙を上げて迫るシーンは、やはりあの大津波を思い起こさせますが、
現実にも、地球規模の人類絶滅の危機が将来起きることは、科学者、預言者、宇宙人コンタクティーが伝えています。
物語の世界の人類に残された時間はわずかですが、わたしたちにはまだ少し時間があるようです。
わたしたちも、"わたしたちの怪物" と決別できれば、きっとこの世界の創造主はエグくない方法で、地球人類のステージアップをさせてくれるとわたしは信じています。
諫山先生とたくさんのスタッフの皆様から、この現実世界を生きる人たちに向けて、燃え尽きるほどの熱量をもって送り出された沢山の「ことば」を、ひとつひとつ大切に、咀嚼、分解、消化、吸収して、じぶんの血にして巡らせていきたいと思います。
素晴らしい作品に、今一度、感謝いたします。
GYAO!で全話を無料で観られるようです!
🌟この3月いっぱいで全てのサービスを終了するというGYAO! アプリ👇で、
第1話から、👆の完結編・前編までの全話を無料で観られるそうです〜!
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