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「六人の嘘つきな大学生」読書感想文

涼しい時期は毎朝通勤がてらウォーキングしてたけど、だんだん蒸し暑くなってきて死にそうなので、モーニングカフェで朝読書の習慣に切り替えました。コーヒーが飲めないのでいつもアイスティー。湿度上がるし低気圧だし嫌になっちゃうね。

中盤からネタバレあり!!

成長著しいIT企業「スピラリンクス」の最終選考。最終に残った六人が内定に相応しい者を議論する中、六通の封筒が発見される。そこには六人それぞれの「罪」が告発されていた。犯人は誰か、究極の心理戦スタート。

就活モノってたまにあるけどすごく苦手で、就活中の学生の独特な雰囲気を客観視できる斜に構えた俺、感が共感性周知発症して無理。就活うまくいかなかった人なら分かってくれるかな~~~

朝井リョウの「何者」もめちゃくちゃ嫌で、読んですぐ捨てた。

なんとなくブクログのレビューが良かったし、私自身の就活から時間がたったのでトラウマ克服のために選んでみた。

物語が二転三転としながらも振り回される感じはなく、望んだ結末を迎えてくれるのに読後の満足感があり、感動した!!中盤でもここからどうなっちゃうの!?とすぐに読み進めたくなるところが最高に好みでした。

2011年~2012年頃のお話なので、2010年代に就活してた人は共感できる部分たくさんあると思う!ただ、就活うまくいっているような人しか出てこないので傷抉られる人は要注意(笑) スピラリンクスは新卒で月収50万円だそうなので、そんな企業の選考に残る人が登場人物だ。察して。

若い人にはもちろんおすすめだけど、社会でたくさんの人と接してきた経験がある人にも意外と刺さるかも。




※以下ネタバレ!!

嶌さんが最後までいい人でよかった~~~~~~波多野くんなんで死んでしまったの~~~~九条くんにも波多野くんの手記読んでほしいな。思い詰めてしまった気持ちにきっと届くと思うから。

みんなそれぞれ過去に罪があったりするけど、本当に人格者ばかりで、スピラリンクスの人事担当はある意味見る目があったんじゃないかな。確かに「仕事ができる人・優秀な人」の選考に正解はないかもしれないけど、「一緒に働きたい人」という部分では全員がそれに当てはまるような人たちだったし。

「月――地球からは絶対に裏側が見えないって。それを聞いてから、意味もなく考えちゃうんだよね。月の裏側ってどんなふうなんだろうって」

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