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イタリアンのコースディナーを食べながら別れを切り出された話

記念日とか、クリスマスとか、特別な日に行きたいなと密かに思っていた、イタリアンレストランがあった。彼が、久しぶりに会う場所として指定してきたのが、そこだった。しかも、コースが予約されていて…。

結論、めちゃくちゃ美味しいディナーを食べながら別れ話をされた。終始混乱の中、わたしは気づくと一人暮らしのアパートに戻り、「婚活が振り出しに戻った」という事実に打ちひしがれたのでした。

前回の続きです。

5月に出会い、6月から結婚前提でお付き合いしていた彼とお別れすることになりました。いまだにちょっと信じられない気持ちが大きくって。私はどこでボタンを掛け違えたのかと悶々と考えてしまうので、自己満以外の何物でもないのですが、ここ1か月半で、あったこと、そしてお別れに至った経緯を吐き出させてください。

誕生日LINEの未読スルーから数週間後。
10月中旬、彼からようやく連絡がきた。

「イベント終わりました。長いこと心配をかけましたが、生きています。無事、ひと段落しました。」

「おつかれさまでした。ゆっくり休んでね。」

いつものわたしだったら、「お疲れ様!ひと段落したなら、次いつ会えそう?」と送っていたと思う。これまで、わりとわたしが主導で会う約束を決めていた。でも、今回はあっちから誘われない限り、自分からは誘わない!と意地を張っていたので、ひとまずあっさり返信した。

その日から、「寒くなってきたから体調気を付けてね」、とか、「こっちは暑いくらいだけど、そっちはどうですか?」とかお天気の話題LINEが来るようになった。「こちらも秋晴れです」とか、あきらかにテンションの低い感じで返していたわたし。子どもだな、と思いつつ、LINEでのコミュニケーションは重荷になると分かったから、期待せず、最低限の返信をしていた。今考えると、彼なりに機嫌を伺っていたのかな。これまでのLINEとは明らかにわたしの返信のテンションが違っていたから、気を遣わせていたと思う。

数日のやりとりが続いて、平日夜に電話したいと言われた。何事かと思ったら、「週末に会おう」というお誘いだった。わたしの住んでいる市まで来るという。

場所はどこが良いか聞かれたが、「任せる」と伝えた。誘ったんだから、自分で考えてよね、くらいに思っていたけど。別れ話をされると分かっていたなら、あの時に、コメダ珈琲とかスタバとかチェーン店を指定しておけばよかったな、、、。あー。

というわけで、今回の書き出しに戻ります。後日、わたしの憧れのイタリアンレストランを再会場所に指定され、「まずは会って話さないことには何も進まない!」と思って、そのレストランに足を運びました。

そこから先は、あんまり覚えていない、と言いたいところですが、食べた料理も会話の内容も鮮明に覚えています。

あ〜めちゃくちゃ美味しかったな。

・プリプリのヒラメが使われていた前菜
・貝のアヒージョ的なやつ
・キノコのマリネ
・大麦と野菜のリゾット
・ステーキ
・和牛のボロネーゼ
・シャーベット
・食後の紅茶に、フィナンシェ etc.

開口一番、「本当にごめんなさい」と謝られた。謝罪の気持ちでのディナーなんだな、と思ったが、色々と話を聞いていくと、もっと大きな意味での「ごめんなさい」のディナーだったことに、程なくして気づいた。

「自分は変われない、これ以上は一緒に居られない」
「このまま一緒にいても、また悲しい思いをさせると思う」

そう告げられた。わたしは、あくまでもこれからの関係性を続けていくための話し合いの場だと思って、この1ヶ月思ったことを伝えた。でも、どんどん話をしているうちに、「これから歩み寄っていこう」ベースで話しているわたしと違って、「あれ?彼はもうこの関係を終わらせようとしてる?」という齟齬に気づいて。

わたし的に、今回は、「同棲はそんなに焦りたくない」ということを伝えられれば良いかな、と思っていた。でも、彼は、「もう終わりにしよう」とわたしに伝えた。会わない期間で考えたらしい。そう言われたら、わたしは受け入れるしかなかった。


ずるいな、と思った彼の言葉

・「自分は絶食系男子だから。」
(前に伝えていたと思うけど、と言われ「?」となった。記憶にない。)たしかに、スキンシップは多くはなかったけどさ。恋愛に対して、色々とコンプレックス多めな人だったのかもしれない。わたしはそんなところも受け入れていたつもりだったのだけど。

・「自分は一生独身かも。」
自分から、今回の話をなかったことにしておいてさ。それは、口にしてほしくなかった。「結婚」がいざ近づいてきて、重くなったのだろうけど。そんなことなら、親への挨拶や、同棲考えていると軽々しく言ってほしくなかった・・・。

・「きっと友達として出会っていたら、すごい良い友達になっていたと思う。楽しかった。」
わたしも楽しかったです、はい。好きだったので・・・・。


彼を責める書きぶりになってしまったけど、今回は、「お見合い」での出会いで。紹介してくれた人も、お互いの両親も超「乗り気」で。周りから固められ過ぎて、気づいたらものすごい特急列車に乗せられていて、もしくは濁流に飲み込まれていて、、、。気持ちがそれぞれ追い付いていなかったのだと思う。彼の忙しくなるタイミングがあと1か月ずれていたら・・・とか。色々考えたけど、結論「ご縁がなかった」ということなんだろうな。

手切れ金?ならぬ、手切れディナーで、すべてご馳走してくれた彼。最後まで、申し訳なさそうに何度も謝っていた彼。今回のお店のチョイスはさすがにズレすぎだとは思ったけど、そんなちょっとズレてるけどまっすぐな「誠実さ」が好きだった。「仕事を頑張っている彼」が好きだった。プレゼントとして買ったスマートウォッチは、彼が「買い取る」という形で彼の手元へ行きました。青森旅行のお土産も渡しちゃった。絶対いらないキモカワのキーホルダーw

わたしは「別れ話をされた」「振られた」と思っているけど、彼は「別れ話をさせられた」と思っているのかもしれない。わたしが、ご機嫌にLINEを返していたら?電話で明るく応対していたら?別れたくないと言っていたら?何か結果は変わっていたのかな。未練たらたら。

結局、喧嘩もできなかった。彼が、何を考えていたのか最後まで分からなかった。わたしのことは好きでいてくれていたのか?聞きたかったけど、怖くて聞けなかった。わたしは、「あなたを好きだなと思っていたよ」ということを何度か言葉を変えて伝え続けた。下手くそ。

今回よかったことは、1か月冷却期間(会わない期間)があったこと。もしそれがなかったら、わたしもっと失恋のダメージ大きかったと思う。だから、別に泣かなかったし、これまでの感謝もしっかり伝えられた。笑顔のわたしでお別れできた。

冷静になって考えると、わたしは「結婚」に焦っていたんだと思う。知らず知らずのうちに、「結婚できそうな彼」だから好きになっていたのかもしれない。自分の気持ちが、もはや分からない。

別れて1週間。どうしたらこういう結末にならなかったのか、と自分を責める気もち。それに加えて、世間体や周囲からのリアクションを気にしてしまう自分がいることに気付き、自分の薄っぺらさにまた落ち込むというループ。


特に、今回は両親も祖父母も応援してくれていたし、友だちも共通の知り合いが複数人いた。だから、別れたことへの報告をすることに対して、とても気が重い。家族は、すでに母を通して知っていると思うけど、当分元気になるまでは会いたくない。共通の知り合いへの報告も、もう少し先になるだろう。

そんな風に、「人からどう思われるか、どう見られるか」を気にしている自分がすごくちっぽけに感じる。結局、人からの承認を気にして生きているのか、と。

こうやってぐるぐるといろんなことを考え、自己嫌悪に陥っています。当分、婚活も恋愛もいいや、という気持ち。

わたしの性格上、ずっと落ち込んではいないと思うので、ひとまずこの嵐が過ぎ去るまで、やり過ごそうと思っている。正直、まだ混乱の渦中にいますが、いつか笑い話になる日が来ると信じて。

以上、結婚前提にお付き合いしていた彼と別れ1週間。感情迷子アラサー独身女の記録でした。

noteに書いて「昇華」できたかわからないけど、これを読んで少しでも、誰かが、何かを、感じてくださったら嬉しいです・・・!(今の彼を大切にしよ!とか、失恋で落ち込んでいるのは私だけじゃないんだ!とかね。)

長文にも関わらず、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

おしまい。

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