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すきなもの

この10年作りたいものを作るために趣味を仕事にしたと言いつつも

そもそも技術が足りなかったり
予算がかかりすぎて断念したり
技術が高いものを作る工場にはうちの規模が小さすぎて仕事を受けてもらえなかったり

こんな理由で作りたいものが作れなかったのも本当。

だから、常々、今も尚
勉強しながらのものづくりを続けている

10年前スタートした頃はアクセサリーを調べながら作っていたし、当時は直線にカットしたものの組み合わせでしかものが縫えなかった

洋服を作りたいと思った時には、初めの頃は縫って頂くお針子さんを募集しても、知名度も業績もないうちには経験者には来てもらえなくて、趣味ともいえないくらいの技術の人たちに一つ一つ教えながら縫ってもらうしかなかった

中にはワークショップにでも参加するかのような気分で習いに来て、仕事は一つもできないまま去って行った人もいるし
この時期かなりたくさんの人が働きたいと来ては、実際に入ってみたら地味な作業の連続で大変だから自分には無理ですと辞めるパターンが多かった。

教えるに費やした時間とお金は相当だと思うけど、それでも一人で続けるには仕事量が多すぎて未来への投資をしないとこの先はない!とふんばった。

内側の人たちは次々に入れ替わり、その人数分私も経験を積んだ

忙しくても、毎日苦もなく楽しいのは自分だけで、誰にも同じ気持ちでは働いてもらえないと孤独感と絶望感で一杯になったこともある

だからこそ、仕事内容はかわらなくても、ここで働く付加価値を見出してもらいたいとあれこれ頑張ってみたり、いろんなことに挑戦したりした

あるタイミングでパタンナーさんに出逢って来てもらえることになったり、工場さんとお仕事させてもらったりして、自分に足りない技術を持つ人たちと関わることでできないことができるようにもなった

いろんなことがあったけど
今、一緒に働いているメンバーは2年以上続いている安心できる人たち

生地を卸してくださる方も資材屋さんも常々応援してくださるいい方ばかり

一つ一つ出会いと、別れを経て
経験を積む間に 繋がってきた人たち


今何か作ろうとしたら大抵のものは自分の技術と周りの人達の技術とで作ることができる

何が分からないのかも分からず、何が足りないのかも分からなかったこれまでの私は 
まだスタートさえできていなかったんだと思う

スタート地点に着いて
ここからやっと始まるんだなぁと感じる

"専門的なことは学校で勉強してないんで"
ってどこかで言い訳にして自分を甘やかしていた部分を捨てる時が来たってことだろう

なんだか、すこし背筋が伸びた気がした


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追記

書いてみて、やっぱり私は作るのが好きでたまらないんだと改めて◎

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